− その12 木地山キャンプ場露天風呂の現況と今後の展望 −

というわけで、暗くなる前に併設のお風呂へと向かいます。この日はキャンパーの人数も少なかったし、この時間ならかなり空いているだろうなぁと思ったのですが、予想通りやっぱり貸し切り状態。しかしそれはともかくとして‥。



この時期のお約束?お風呂エリアの男女の仕切りが壊れたままです(笑)。

警戒する側?のおしんこどんは、ちゃんと塀があるエリアにて入浴を満喫したようですからそれはまぁいいでしょう。ちなみにこの壁はこの時期毎年雪の関係でクイが傾き壊れちゃってるんですが、何とかならないのかなぁ。

それはともかくとして、この露天風呂エリアそのものにも大きな変化が起きておりました!



こ、こんな大きな湯船がっ!

こちらのお風呂の売り物は、「湯っくり貸し切り」気分で味わえる露天風呂でした。男女とも?4つの小さい(でも深さはたっぷり)湯船があって、要は同時に4組のグループが集中してもそれぞれ貸し切れるというのが嬉しいわけだったんですが、今回訪問してみたら何と脱衣場から一番近い場所の湯船がリニューアル、広くて風情あるお風呂に変わっておりました。

ちなみに豪雪ゆえ残り3つの湯船はまだ整備が間に合わなかったのか、雪の中からぽっかり顔を出したままの状態。でも、このリニューアルを含めて事態はそう簡単なことではなかったようなんです。



前からの湯船が使えなくなったということではなさそうなんですが、湯はためられていません‥。



というわけで、まずはNEW露天風呂で快適入浴。これはまぁこれでよろしいわけですが。

話はかわりますが、この木地山キャンプ場、今年の営業開始は5/1からということでした。しかし初日に行ってみたはいいものの管理人さん不在(それがこの日です)。5/2、時々姿が見えますが管理棟には相変わらず不在。5/3、ようやく常駐するようになった管理人さんにようやくこのお風呂関係の話を聞くことができました。
ちなみにその時、3日分の料金をお支払いしようとしたら「いやぁお風呂の目隠しの面とかで不自由をお掛けしたこともありますから、今晩の分だけでいいですよ」と、一方的に恐縮していただいちゃいました。いやぁ安くあがりましたな(笑)。
最初はごくたわいもない話。「今年はかなり雪が残ってますねぇ」という感じから始まりました。以下、その会話の流れです。
Takema 「そういえば、すぐ近くのじゅんさい沼キャンプ場はまだテントが一つも見えませんでしたけれど、やっぱり雪の影響で間に合わなかったんでしょうかね?」
管理人さん 「まぁ、あそこは林間ということもあって雪の溶け方もこちらより遅いですしね。こっちだって随分苦労して除雪したんですよ。あと、あっちには今温泉がないですから、GWといってもそんなにお客さんが来ないだろうという読みなんでしょうかねぇ。」
Takema 「え?じゅんさい沼キャンプ場の温泉、なくなっちゃったんですか?
管理人さん ええ、パイプが完全に閉塞しちゃって湯が上がらなくなったんで、温泉施設は閉鎖しているんですよ。」
知らなかった。じゅんさい沼キャンプ場の温泉が止まってしまったとは。そしてさらに、管理人さんは次のように話を続けてくださいました。
管理人さん 「いや、人ごとではなくて、こちらだってかなり深刻な状況です。地下に埋め込んだ揚水用パイプですが、パイプ内部に湯の成分が固着してしまい、揚水量が低下しているんです。ですからこちらのパイプも、実は最初の頃よりも随分供給可能量が減ってしまっているんですよ。」
これまたさらに知らなかった!聞けば、揚水量は当初の1/10位になってしまっているのだとか。とすれば、露天風呂の変更ももしかして?と質問したら、やはり今後のこと(さらに供給が減ってしまったときのこと)を想定して工事がなされたということです。今はまだ大丈夫ですが、いずれは古い湯船に回す湯量が足らなくなってしまう可能性が大であるということなんですね。

しかしそれとて「根本的な解決策」にはなりません。今後の長期的な見通しについて、管理人さんは次のように話してくださいました。
管理人さん 「当然いつかはここのパイプも閉塞してしまうでしょうね。パイプ内の状況を見ることができない以上いつそのような事態になるのかはわかりませんが、10年以上もつことはないでしょう。5年くらいかも知れませんね。」
う゛、うわわ。そんなに深刻な問題になっていたんですね。毎年あたりまえのように入っていた木地山キャンプ場の湯ですが、実は先が長くないようなのです。入るなら今のうちということですね。引き湯じゃなくて独自源泉ですから、入浴数にこだわる人は早めに来た方がよさそうです。ちなみに、パイプ詰まりの「現物(地上部分に出ていた使用済みパイプの断面)」を見せていただきましたが、確かにほとんど「通路がふさがれた状態」でした。

そうなると気になることがあります。そう、「パイプが詰まったあと、新たにボーリングをする予定とかはないのでしょうか?」という質問に、こういうお返事をいただきました。
管理人さん 「そのことについてわたしがとやかく言える立場ではないんですが、そうなると湯沢市(木地山は旧皆瀬村に属していたが、合併によって湯沢市に編入されています。ちなみにじゅんさい沼はもともと旧湯沢市に属しておりました)としては、その費用対効果を考えることでしょう。となると、予算が付くかどうかは微妙なところかと思います。」
このことをお聞きしていて結論は見えたような気がします。つまり湯沢市は、「源泉供給が止まったら普通のキャンプ場として運営するに違いない」。だって旧湯沢市内のじゅんさい沼がそういう状況なんだから、木地山だけに新たなボーリング工事を施すってことはないでしょうよ?いや、だからといってそんな湯沢市政を批判するつもりは全くないんですけれどね。

というわけで、ここの温泉もいつもながら楽しんできました。もう10年くらい前の夏の終わり頃、ラジオと日本酒(旧皆瀬村で買いこんだ四合瓶冷酒)を持ち込んで、ナイターを聞きながら2時間くらいぬる湯でのんびりしたことをふと思い出しました。気持ちよかったなぁ。でも今や「タイムリミット付き」になっちゃったかと思うと何だか切ないです。市議会議員さんあたりがこれを見て「木地山の温泉をこれだけ愛してくれている市外の人もいるんだから!」と、予算請求をしてくれたりするととっても嬉しいんですが(笑)。



お風呂上がりにちょっと撮ってみた写真(意味なし芳一)。

暗くなってからは宴会部屋に炭火コンロを持ち込んでゆっくりお酒をちびちびと飲み始めます。あ、一酸化炭素中毒にならないように注意したのは当然ですが、でもやっぱり暖かいなぁ。去年までの「全面ポカポカ、背中ブルブル」とは比較にならないほど快適でした。



テント内でBBQってのもいいもんです(臭いが抜けないけど)。外から見ても風情があるよね。

さて翌日は、なぜかまた秋の宮方面へ?その1=大バカ、その2=去年のあの湯へもう一度、その3=+アルファ!

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