− その14 恐るべし秋の宮博物館 −

失意のブリコ石探訪?のあとは、再び秋の宮温泉の中心部へ。新五郎湯に顔を出そうかとも思ったけれど、今日は先日行かれなかったある施設への訪問が目的だったので残念ながらパスしました。若だんなごめんなさい、また今度おじゃましますんでね。

「川原の湯っこ」の脇にある古風な建物、これがこの日の目的地である「秋の宮博物館」であります。いやぁやはり地域文化に造詣の深い我々としては、ここに博物館があると聞けば行かずに済ますわけにはいきません。いや、うそうそ大うそ、「真の目的」は他にありました(笑)。



入り口に置かれたマスコットに、一種独特の雰囲気を感じざるを得ません(笑)。

さてこの秋の宮博物館ですが、展示内容はといえば「古いもの、懐かしいレトロものをどどぉんと並べてしまえ!」がコンセプトであると拝察いたしました。というか、それ以外にどうやって表現すればいいんだかわかりません(苦笑)。というわけで、まずは見学モードに入ります。



大余興民謡大会やらプロ野球公式戦のポスター。こういうものを保管しておくという収集姿勢こそ立派?



うーむ知らない!聞いたことない飲み物だ‥地域限定品だったのかなぁ。



映画や芸能関係の展示も多かったです。



こういうの、子供のころよく店先にぶら下がってたよなぁ。



鉄ちゃんには垂涎の的の表示板などもありました。

全体としてはテーマ別に分類してあるんですが、各ブース内では結構雑然と置かれているところがかえって面白いのかもしれません。受付で店番をしていた女性にお話を聞くと、これらは何とすべてこの女性のご主人が長年かけて集めてきた私物なのだとか!で、とあることからこの建物(もともとは旅館だったらしい)にそれらを展示して見せるようになったのだとか。ひえぇ、収集マニアもここまでくればおそるべし!

歴史的価値がどこまであるのかどうかはともかくとして、正直普通の博物館とは一線を画していると思います。B級好きの皆様、秋の宮をお通りの際、時間があればぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう。

秋の宮博物館 秋田県雄勝町秋の宮湯の岱106 TEL 0183-56-2608(冬期休業)

というわけで秋の宮博物館を後にして先へ進むことに‥いやいやそんなわけはない!この博物館の魅力はこれだけではないんです!というか、我々にとってはそっちのほうがはるかに魅力的なんです。それは‥。

そう、このページの上方で「この建物は以前旅館だったものを‥」とさりげなく触れていたことにお気づきでしょうか?浴室内から自噴する源泉風呂と聞けば、当然そこに入りたくなるというのが人情というもの。ちなみに貸し切り利用が基本、しかも入浴料は見学料金(\500)に含まれているというのですから、これは是非ともきちんと制覇しておきたい‥ものでした。

ところで順序的には逆になりますが、実はわれわれも入館時に温泉に入浴したい旨の申し出をしたわけです。しかし、それに対するお答えは次のような驚きのものでした。

え?自噴温泉なのに入れない?というわけでよくよく聞いてみると、川沿いにある湯船なので、現在のように川が増水し水面が上昇してしまうと湧き出した湯を排出することができないのだとのこと。なるほどねぇ。

それでは仕方ない、「せめて見るだけでも」とお願いしたところ、「もちろんそれは構わないけれど、今先客の方が行っているのでその方が戻ってきてから」とのことでした。というわけで、先に「館内見学」をしていたというわけなのです。

しかしその先客さん(グループの中のお一人)、なかなか戻ってこない様子です。まぁこちらも焦っているわけではないので構わないんですが、どうしたんだろうと思いつつ1Fの通路あたりにさしかかった頃、階段を上ってきた方がお一人。しばしこちらをご覧になった上で、次のようにおっしゃいましたとさ。

いやぁ驚きました。以前野湯関係で問い合わせをいただき、それからは何度もメールでやりとりをしてきた○ARさんが目の前にいるんですから(ちなみに○ARさんもメールに画像を添付して下さっていたので、私も顔を存じていたのです)。聞けばやはり目当てはここの温泉で、熱くて入れないのでせめてもの抵抗として「湯を洗面器に汲み置きして少しでも冷やす」作業にいそしんでおられたのだとか。なるほど、そりゃ長い時間になるはずですわ(笑)。

立ち話ながら今回の「収穫」をお聞きするに、潟沼の湯はTakemaたちが掃除した同じ湯船に入られたとか、No.4地獄の湯は「ある方法」でゆっくり堪能されたとか。うわぁ完全に行動エリアがダブってます。さらに今日のお泊まりは何と「新五郎湯」なのだとか。こりゃニアミスどころの騒ぎじゃありませんね。直接会って話すのは初めてなのにミョーに話が弾みました。

というわけで再会を約してお別れ。それにしてもGWについては全く打ち合わせもしていなかったのに現地、しかもいっぷう変わったお湯関係施設にてばったりとは、何とも偶然とは恐ろしいものです。

さて、そのあといよいよお風呂に行ってみました。どうなってるんだろう?



こう見るとフツーに入れそうに見えますが‥。ちなみに手前の洗面器には○ARさんの手による汲み置き湯が(笑)。



しかしこうやって光を反射させると、現状の様子がよくわかります。浴室の床全体が熱い湯に覆われちゃってるわけです。



決死の覚悟で「直接足湯」を試みる勇敢なおしんこどん。結果は「1秒ともちませんでした」。Takemaは洗面器湯で満足するのみ。



というわけで、残念ながらこちらの湯も「要リベンジ対象」となってしまったのでありました。

今年は本当に雪解けが遅く川の水量が多い時期が長かったようで、そのため今回目星を付けていた場所のうち川湯2つは水没中で入浴不能、また川の湯っここそ何とか「入れた」ものの、ブリコ湯は低温のため、そしてここ博物館の湯は高温のためやはり入浴不能でありました。やっぱり川湯は夏かなぁ。

さてこの日は静かにキャンプ場に帰っておしまい。さて翌日は「いつもの通り」栗駒峠まで上がろうと試みますが、事態はまたもや思わぬ方向へと進んでいくのでありました。



収穫の春♪

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