− その1 まずは一気に八戸へ(全6ページ) −

(2005年1月8-10日)
2004年12月初旬、突如として「年末はボルネオに行こう!」と決断し手配を進めていた我々ですが、実はその裏で同時に進めていたのが年始明けの3連休お出かけの手配でありました。一年前のこの休みには「雪の只見線」を楽しんだんだよなぁ、だったらその第2弾として、今年は「雪の五能線」を楽しみたい、うぅむ是非行きたい!ついでにその界隈の静かな温泉で雪を見ながらまったりしたい!

とはいえ雪道の運転は基本的にしないことにしているへっぴりTakemaですから、当然移動はJRを利用することになります。ということで何か安い切符はないかなぁと調べていったら‥おお、いいのがあるじゃないのさ!それは‥「3連休パス」。世間様がいわゆる3連休になるときだけ発売されるこの切符は、期間中JR東日本乗り放題(ちなみに函館にも行かれます)、新幹線を含めた特急料金も全て込み、さらに指定席予約も4回まで無料(それ以上の場合は自由席を利用)という優れもので、それでいてお値段は26000円だというのです。

「よし、この切符で青森方面まで行ってうろうろすれば元が取れるはず!」と思いつつさらに詳しく説明を読んでいくと、何やら魅惑のお誘い表現が‥。「グリーン車用もあります」。念のためお値段を見てみると‥あれま、普通車用に4000円プラスの30000円!この4000円を高いと見るか安いと見るかは人それぞれだと思いますが、東北新幹線を始発から終点まで使うこと、さらにそこからの在来線特急も利用することを考えれば、このアップは決して高くないというのが結論でした。

というわけでボルネオ出発の前日、12月20日に切符を購入。もちろんその段階で頭の中にはしっかりと行程表が出来上がっていました。それは‥
1/8 東京−(東北新幹線)−八戸(八食市場&お昼ご飯)−(在来線特急)−弘前−(各駅停車)−陣場−(送迎バス)−日景温泉(泊)
1/9 日景温泉で濃厚に湯治生活(ちなみに湯治生活満喫のためあえてTVなしの部屋を予約)
1/10 日景温泉−(送迎バス)−陣場−(各駅停車)−弘前−(雪の日本海をひた走る五能線をタンノー)−東能代−(各駅停車)−秋田−(秋田新幹線)−東京



3回グリーン車を利用するはずだったのに、なぜか弘前駅で4回目の予約を入れているところからして、
この旅行が当初の計画通りにいかなかったことがおわかりだと思います(笑)。

これで完璧、よっしゃボルネオでウミガメと一緒に泳ぎ、年越しから年始は静かに過ごし、んでもって七草粥を食べた次の日から雪国で鉄道と温泉をタンノーするぞ!と期待しつつ、翌21日、マレーシアに旅立ったTakema&おしんこどんだったのでありました。

しかし、常連の方ならご存知の通り?ボルネオ旅行中の12/25未明、父が脳梗塞で倒れてしまいました。我々が日本に戻ってきたのは27日の朝でしたから、自宅に戻ってきた後実家に「無事戻りましたぁ」と電話を入れたら、母から「あなた達は無事でもお父さんが無事じゃない」といきなりのパンチを食らったのであります(笑)。

それからは毎日父の入院する病院に通うことになりました。当然年始明けの旅行はキャンセルするつもりでいたのですが‥しかし父は順調に回復し始めました。点滴による栄養補給、絶対安静の状態から、重湯、そしてお粥&普通のおかずへ、動かなかった右半身も順調に回復し始め、右手にスプーンを持って食事することも可能になりました。発する言葉もかなり聞き取れるようになってきたのです。

いやぁ、思いもかけない順調な回復です。‥ん?となるとこの連休、もしかして行かれるか?(笑)。

父の病院と自分の自宅が近いこともあり、自分やおしんこどんは毎日病院に通っていました。しかし、連休ということなら普段なかなか来られない自分の兄弟も来るはずだから‥ということで、数日前母におそるおそる「お伺い」をたててみると‥「OK」とのこと。というわけで、当初の予定通りこの旅行を決行することに致しました!
「そんな状況で旅行するとは‥」という人もいるかも知れませんね。実際、父は自分たちがこの旅行から帰ってきて約1週間後に還らぬ人となったわけですし。ただ、この時点では「回復間違いなし」を疑う人間は家族や親族を含め誰もいませんでした。だからわたしもまったく後悔していません。残念なことといえば、親父を連れて行かれなかったことくらいかな(笑)。
さて、前置きがとてつもなく長くなりました。というわけでいよいよ出発です!

朝一番のはやて号にて一路八戸を目指します。さすがグリーン車、入口にアテンダントのお姉様が待機しておられます。特急のグリーン車って実は生まれてから2回目なんだぁ♪というわけで、優雅に過ごしちゃるのだ!もっとも、やることと言えばさっそくビールをプシュ、んぐんぐ、ぷはぁ位しかないんだけれど(笑)。

折しもこの日の関東は無風快晴で、東北新幹線だというのに車窓からは富士山がスッキリくっきりフジカラーF2!という感じで見えています(相当古いコピーでごめんなさい)。



しかし、関東が上天気ということは‥?この時はまだ何も気づいていなかったのね。

はやて号はぐんぐんと北に進みます。早すぎて実感が湧かないというか、大宮の次が仙台、仙台の次が盛岡って、停車駅少なすぎ!おかげで車窓に広がる山を見て大体の場所を特定するしかなくて結構大変&退屈です。

盛岡からは新規開業区間、ここからは各駅停車になりますが、もうここまで来ちゃえば終点八戸は目の前です。ビールと日本酒とでちょっといい気分になった頃到着。



あ〜あ、詰めが甘いというか大甘でした。え、何のことかって?(下を読んでね)。

さて、今回は八戸で少し時間を取っています。というのも、以前どこかで「八戸名物 いちご煮」という郷土食を耳にして以来、「よし、八戸に行ったら絶対食べちゃる!」と心していたからなのです。え、旬は夏のもんだろうって?いやぁ大目に見てやって下さい(笑)。

八戸のことなら青森人にお聞きするのが一番!ということで現在青森市内在住の青森熊さん@以前は八戸市民さんに質問してみると、八戸から久慈方面に向かう国道沿いに、いちご煮を提供している食堂が何軒かあるのだとか。しかしそちらまで足を伸ばす時間は残念ながらなし。というわけで、「困ったときは『八食センター』に行けば何とかなるでしょう!八戸で買い物はココでキマリですから」というお言葉を信じて、とにかくセンターを目指します。

というわけで八戸線に乗り換え、本八戸へ。そう、新幹線の発着する東北本線八戸駅は八戸市中心部から遠く離れた場所にあり、中心部への最寄り駅は本八戸駅だったりするのです。知ってました?しかし、今回はこの中途半端な物知りによって自爆しちゃったTakemaです(情けない)。



これが「いちご煮」。中に見えるのはウニとアワビですね。
これをなぜ「いちご煮」と呼ぶのかについては「味の加久の屋」さんサイトへ。

さて、接続もばっちりの列車で本八戸駅へ。改札を出て「さぁってここからはどうやって行けばいいのかなぁ?」というわけで駅周辺地図を一通り眺めてみますが、八食センターがどこにも出ていません。おっかしいなぁ有名な場所のはずなのに。というわけで駅の窓口で尋ねてみると、これがまた何とまぁすっとこどっこい(笑)。

ありゃまー!知ったかブッダはこれだから困ります!何と、無意味に本八戸駅まで来ちゃったのね(苦笑)。幸い、ここからも1時間に1-2本ほどバスが出ているということで安心しましたが、バスがなかったらタクシーか。悲しかっただろうなぁ(笑)。



というわけでおしんこどんのほうは見ないようにしつつ(笑)無事到着!よかった‥(しみじみ)。

まずは場内の食堂で無事いちご煮とご対面!要は澄まし汁なんですが、実はこの汁で炊き込みご飯を作り、そこに大葉の細切りをパラパラとまぶして食べると絶品なのだとか。というわけで缶詰を購入!でもまだ作ってないんだよな(笑)。

食事後は当然のごとく市場をぶらりぶらり。観光客の姿はあまり見られず、結構地元民御用達の雰囲気です。



活けダコが旬なのかな?タコ関係がやたら充実してました。
買いたいものもたくさんあったけれど、初日ゆえ泣く泣くパス。




あえて買ったのはこういう乾きモノ。なんでも八戸ではいろんな料理に菊の花をまぶすのが普通なのだとか。



何と!こんなところで屋久島焼酎「三岳」を発見してびっくり!
しかしもっとビックリしたのはそのお値段だったりして(笑)。
(マウスオンすると画像が変わります)

というわけで、のんびりしているうちにそろそろ出発のお時間が。八食センターから八戸駅までは何と100円バスが出ているんですね!次回からは決して間違えないように心しようっと(さすがに2回同じミスをしでかすとは思いたくないんですが‥)。



100円バスはそこそこ人気♪

さて、再び八戸駅へ。ここからは在来線の特急で一路青森を通り越して一気に弘前まで!(便利な列車があるもんだ)。もっちのろんろんグリーン車で快適移動‥のはずだったんですが、掛詞的に「雲行きがどんどんあやしくなっていく」のでありました。その後の旅程大幅変更を暗示するかのように‥。

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