− その6 山中の某湯をめぐる −



こ、これはどこなのさ?

下北の山中にはいくつか湯の出ている場所があるらしいという情報は聞いていました(もちろんその中にある恐山周辺の湯については今回割愛しましたが)。しかしその一方で、一度は行きたいと思っていた安部城温泉が今夏(H17年)現在跡形もなくなり、源泉も完全に撤去されてしまったという残念な話も耳に入っていました。

しかし、今年6月のオフキャンプにてとある重要な情報を仕入れていたTakemaでありました(井湯さんありがとうございます)。とはいえ酔っぱらい状態で書かれたメモは本当に必要最小限のもの。もちろん下風呂温泉でも宿の方に聞いてはみたのですが、場所についてはよくわからないということでした。ならば、その最小限の情報を頼りに、いざ行かん!探すしかないでしょ!

たぶんこの道を行くのかな?というあたりで地元の方に質問タイム。幸いご存知でしたので、林道をどんどん奥へと走らせます。途中には分岐もあり、こりゃ聞かなきゃわからなかっただろうな。ここからは歩くしかないかという場所に車を止めて、まずは出発前の記念写真。現地がどんな状況なのかわからないのでフル装備モードです。

右手には雨樋(源泉流し込み用)、左手にはスコップ。手前にバケツがあるのはいいんですが、Takemaの真ん前にあるのは?実は新秘密兵器だったんですが、今回の旅行では出動する機会がありませんでした。良かったのか残念だったのか。
しかし、歩き始めてすぐに「もっと先まで車で入れる」ことが判明。これらの装備は再び車の中に逆戻りしたのでありました(笑)。ぐんぐん進んでいくと大きな堰堤が見えてきました。し、しかしその手前を通る車道上には‥



倒木が不安定な状態で道をふさぎかけておりました。

まいどぉ!ここで動画です(1)。

「おそるおそる‥」

実際は十分クリアできる高さだったんですが、ガードレールに引っかかった木が振動でずれれば‥あなオトロシ。

Wmv形式、351KB、10秒

その先をしばらく行くと、何やら小さな小屋が見えてきました。いくつかの情報の中には「簡単な小屋がけがあったのだけれどいつぞやの雪で潰れてしまった」というのもあったのですが、どうやら「再建」されたのでしょうか?

近づいていくと何と!入口には鍵が掛けられています!(まぁよくあるパターンではありますが)。半透明の浴室壁の向こう側にはしっかり湯船が見えているんですが‥くわぁ、は、入れない!



建物の手前部分がお風呂なんです。中は見えるのですが‥。

鍵が掛けられている以上、不法侵入をするつもりは毛頭ありません。で、周辺に別の源泉はないものかと思って見渡してみると、対岸に白くなった部分が見えます。一縷の望みを託して川を渡っていってみると‥



これです、これ。しかし、源泉は出ているものの量は少なくしっかり冷たくて、夏でもキビシイです。

ちなみに、手前の堰堤の中央流路の向こう側にもなにやら源泉らしきものが見えました。増水の危険はなさそうなので、その流路をジャボジャボと分け入ってみました。



ほら、何だか白い筋が見えるでしょ?(マウスオンで拡大します)。

しかし残念ながらこちらも湯が出ているわけではなく残念無念の敗退。くぅ、ここまで来たのに‥と思いつつ来た道を戻ったわけですが‥。

というわけで、この湯小屋の持ち主さんを探すことにしました。国道まで戻り、通りがかりの人にも聞きました。地元のことなら駐在さんでしょ、と思ってしばらく離れた場所の駐在さんにもお聞きしました(あいにく赴任後まだ日が浅く、ご存知ではなかったようですが)。しかし持ち主の方につながる情報は出てこなかったのです。やっぱり営林署に問い合わせなきゃ駄目かなぁ、でも今日は土曜日だからどうしようもないよなぁなどと思いつつ、ダメ元と思いながらも、もう一人の方にお聞きすると‥なんと、その方が持ち主の親類の方だったんです!(大幸運)!

というわけでその数十分後、再び先ほどの湯を目指すTakema車がありました。お風呂場に入ってみると‥おお!



ぬるめとはいえ、微白濁の自噴泉です!底の方から湧き上がってきます。

まいどぉ!ここで動画です(2)。

「万歳を繰り返すおしんこどん」

お湯はぬるめで夏向きです。苦労?しただけに気分はいいですなぁ。

Wmv形式、243KB、5秒

ちなみに入浴前は微白濁系だったんですが、入浴と同時に湯がかき混ぜられ、底に沈殿していたどよよん系がまきあげられたからでしょうか、いつのまにか色が緑に変わっちゃっていたのはご愛敬ということですね。まぁ変な臭いがするわけでもなかったので特には気になりませんでした。ただ、排水が当初の目論見通りにはうまくなされていなかったようでした。ちょっと手を入れればうまく流れそうな気はしたのですが、そこまでやっていいかはわかりませんでしたので‥。

というわけで大満足。ここまでに結構時間が経ってしまったのでいつの間にかお昼近くなっていました。では、本州最北端の地大間に行ってお昼ご飯といたしましょ♪



走って車に戻るおしんこどん。アブ攻撃を避けるためのようです(笑)。

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