− その6 海へ、そして島へ、そしてイルカと泳ぐっ!(1)
宿のベランダから見た朝焼け。電線がじゃまですが(笑)。しかし‥朝焼けって天候悪化の予兆じゃなかったっけ?
翌朝、朝ご飯を食べたあといそいそと宿から数軒先のマリンツアー会社「PAPAYA」さんと向かいます。小笠原にはこちらのようなツアー会社がいくつかあるのですが、昨夜の飲み会中「ツアー会社はいくつもあるけれど、海の状態がそれほど良くない場合でもあそこ(PAPAYA)の船は出る確率が高いんだよねぇ」なんて話を聞いておりました。
「それって、裏を返せば『その際は大揺れ耐久戦必至』ということなのかも?」というようにも思われました(笑)。でもまあ一昨日よりも昨日の方が波は穏やか(少しはまし)だったわけですし、もちろん危険を冒してまで出航するなんてことはありえませんから、とりあえず唯一最大の防御として酔い止めの薬を服用し、いざ行かん!というところです。
「本日の出航決定」というわけで、港へと向かいます。
今日は父島から北へ約60kmちょいの場所に位置する聟島(ケータ)列島まで向かい、現在無人島となっている聟島に上陸して帰ってこよう、ついでに途中イルカと一緒に泳いでしまおう!というゴージャスな丸一日ツアーなのであります。ちなみに聟島の位置はこちら(Mapfan Web)。
本日のお客さんはわれわれを含めて10数名、下は就学前のお嬢ちゃんから上は80歳を越えたお爺様まで年齢構成も多彩です。ちなみに小耳に挟んだところによれば、年末年始の聟島ツアーにはすでに30人以上の申し込みがあって「満員御礼」なのだとか。ただ、大型のクルーザーとはいっても今回の倍の人数だったらまさに「すしづめ」でしょうからかなりきついだろうなぁ。ふむぅ、微妙に時期をずらすことが出来て良かった。
本日の行程などの説明を受けたあといよいよ出発です。ちなみに参加者はほぼ全員服の下にウェットスーツを着ています。亜熱帯の小笠原とはいえ気温は15-16度しかありませんから、スーツは必須ですわ。でもよく考えたら、この時期に海に入れるということだけで貴重なんですけれどね。
うわぁ天気晴朗なれども波高しっ!防波堤の外側にはどどんとうねりが出ておりました!いやはや薬飲んでおいてよかったぁ(おかげさまでケロヨン状態になることはなくて済みました)。それにしても、これから数時間このうねりに身を任せることになるとは‥。
|
船はずんずんと進んでいきます。しかしまぁ小笠原は「諸島」というだけあって大小の島々がたーくさんあるんですね。こりゃ魚がたくさんいそうだなぁと思いながらのんびりと景色を眺めつつ、しかし「いつ来るか分からない大揺れ」に備えてしっかり船のバーを握り続ける旅は続きます。
と、船長さんからこんなアナウンスがありました。
「右側に見える島の波打ち際をよく見てください。模様があるのがわかると思いますが、枕状溶岩といいま す。およそ5000万年前、小笠原が火山活動によって隆起した時代のものですね。」
なるほど、たしかに岩にはくっきりと模様がついているのがわかります。しかし考えてみればこの小笠原諸島はまさに火山活動によって出来たにもかかわらず、
活動時期が古すぎたんですね。うーむ、もう何万年か前に生まれていればもしかしたら‥って、意味のない仮定ですなこりゃ。ちなみに父島から260kmほど南に位置する硫黄島は現在も活発な火山活動を続けているということですが、一般人の入島はほぼ不可能ですからこれまたねぇ。
さて、今日のツアーはただクルーズ船に乗るだけではありません。次ページからは‥イルカとお散歩っ!
[戻る] | [次へ] |