− す、す、スンバラシイぞ馬場共同浴場! −

この界隈で気になっていた共同浴場、それは高友旅館からほど近いところにある「馬場共同浴場」だったんです。ただここについてはあらためてネットで調べたわけではなく「自分の記憶だけで」行こうと思ったわけなんですが、それが何となくいい流れになったわけで‥(やっぱり‥だから旅ってスバラシイ!)

「馬場温泉」の看板を見つけてそのまま敷地内へ。ん?しかし何だか宿の建物と母屋とが一緒になっているような‥個人の家なのかしらん?

車を駐めて外に出ると、奥の方にこの家の方と思われるおばさまがいらっしゃいましたのでまずはご挨拶。
Takema 「おはようございます。あのぉ、馬場の温泉に入れていただきたいのですが‥。」
おばさま 「あれそうかい、うーん、今(地元の)誰かが入ってるみたいだねぇ。」
Takema 「いや、それならゆっくり待たせていただきますので‥。」
おばさま 「あれまぁ、そのまま待たせちゃうのもナニだからねぇ、じゃ、うちに上がって待っていて下さいな。」
Takema 「いや、それは申し訳ないんでそのままここで‥」
おばさま 「いいんだいいんだ、どうぞ上がって下さいな。」
というわけで、おばさまのご自宅=母屋におじゃまさせていただき、お茶はいただくわ自家製の沢庵もいただくわ(美味しかった!)、そのままいろいろなお話もさせていただきました。うーむこんなにもてなし=歓待を受けちゃっていいのかな?と思うくらいに嬉しかったですわ。

ちなみに、こちらのお宅はいくつも源泉井をお持ちだそうで、中には「今はとりあえず使っていないのもあるんですよ」とのこと。「い、今はとりあえず?」。な、何というぜいたくな話でしょう!何とかその一井の源泉をパイプでTakemaの家のお風呂まで‥いや、そりゃ無理だ(苦笑)。

いろいろとお話を伺っているうちに、「実はうちの主人は趣味でこんなのを作っていたりするんですよ」と、おばさまは棚に置かれていた茶筒を手に取りました。しかし何と、その茶筒、ロシアのマトリョーシカ人形もびっくりの「入れ子」になっていたのでありました!

ご主人は地元誌にも載ったような職人さん(この日は不在でしたが)。とはいえ別に本職というわけではなくて「趣味が昂じてどんどんはまっちゃっただけなんですよ」とはおばさまの弁。しかしこれ、趣味の域を超えてるぞぉ!いやね、茶筒を作るだけなら素人の見よう見まねでも慣れれば出来るかもしれませんが、これだけの入れ子ですよっ!
おばさまとってもありがとう!

「論より証拠っ!」

これだけの数の筒を入れ子にする技術は、もはや「趣味」とは申しませんわな。

Wmv形式、760KB、25秒

続いておばさまが出してこられたのは「これ、折りたたみの枕なんですよ。これも夫がね」。

何とこれ、折りたたみなのに寄せ木ではなくて一本の材木をうまく(絶妙に)切り出して作ったものなのです。こ、こんなんどうやって作るんだぁ!ちょっと失敗したらおシャカになっちゃうのに!ご、ご主人、どう見ても「趣味人」ではなく「職人」ですっ!
だってさぁ‥

「これだよぉ!」

あまりにも絶妙、あまりにも職人でしょ。

Wmv形式、441KB、12秒

その後もおばさまによるいろいろな説明は続きます。うわぁご主人が不在なのが残念(いやホントに)。決して商売っ気がない中でいろいろとお聞きするのは嬉しいような申し訳ないような?



このあとご主人の「工房」も見せていただいて(「いろんな工具を買いたがるものだから困るんですよぉ」とはおばさまの弁。でもご主人の気持ちがとってもよくわかるTakemaだったりします(笑))。おっと気がつけば、お風呂のほうも空いたみたいです。というわけで‥



こちらが敷地内にある共同浴場です。混浴なのは当然ですな。

ちなみにこちらの湯小屋は2001年に建て替えられたということですが、以前の小屋は国の登録文化財とされていたのだとか。で、建て替えられた今の建物も、基本的な造りは以前のものと基本的に同じらしいんですね。使い勝手とか男女別浴の「時代の要望」などよりも「あくまで同じものを」とお考えになった当事者の方々の心意気が素晴らしいっ!

ちなみに現代風なのは入口の看板でしょうか。何と英語表示まで(笑)。でも、このお洒落感覚、好きだなぁ。



空いているときはこの看板。「Please!」が粋です。で、マウスオンで裏返してみると?あれ、英語はないのね(笑)。

さてカラカラと引き戸を開け、湯船を見てびっくり。って何がびっくりって‥

1.の「湯の表面が泡だらけ」という不思議は、湯船にゆっくり浸かってみてその理由がよーっくわかりました。何と湯に溶け込んだ炭酸分?が表面で一気にはじけ飛んでいるのです!普通炭酸泉といえば湯が空気に触れた途端に吹っ飛んでしまうんですが‥前の人が出てからせいぜい数十分で、まるでもう何時間も誰も入っていないような感じにアワ泡状態になっちゃうんですからすごいです。とにかく湯船に入って湯を見ていると、一面にシュワシュワはじけてました。すごいぞぉ!(ちなみに右上の2枚の画像はTakemaが入った後に撮った画像ですので全然泡がありません)。

2.についてはその右2枚の画像を見ていただければわかるでしょう。ちょうど差し込んでいた日差しが湯の中を通ると‥こんな色になってます。イメージとしては高友旅館よりもこちらの方が「黒湯」というべきなのかもしれません。とにかくすごいぞ、馬場温泉!

温泉三昧じゃーっ。

「馬場浴場、最高!」

じぇったいおすすめっ!。300円の価値死ぬほどあり(笑)。

Wmv形式、690KB、20秒

ちなみに、Takema恒例ともいえるこの草津温泉青タオルですが、この約ひと月後、2006年4月の日光ツーリングの際、入浴後バイクの後ろに干したのを忘れたまま発進し紛失しました(バカ)。さぁってまた草津まで調達しに行かなきゃ(笑)。

さてすでに日も高くなっちゃった。福島高湯温泉まで‥どうしよう?
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