− その1 スタートからETCトラブル、防寒対策上高下低のブルブルに耐えつつ栃木の湯へ −



ところで茨城県は知られざる「お茶どころ」だって、ご存じでした?

(2006年12月23日)

ふと考えてみれば、夏の北海道以来バイクで遠出をしていなかったんです。そりゃ通勤グやちょっとした近場の走りなどには使っていましたし、週の半分くらいはエンジンをかけていたんですが、やはりチョイ乗りばかりでバッテリーに負担がかかったのか、冷え込みの度合いが増した先週あたりからはどうもセルモーターの回転が遅くなったような‥うむ、こんなことじゃいけない!というわけで、連休の初日にちょいっと走ってきました。

前夜の天気予報では「関東は一日穏やかな天気となるでしょう」とのことでしたし、それでもあまり出発を早くするとまだ寒いだろうということで8時半過ぎに玄関扉を開けると‥

今シーズン最初の「白装束」でございました(写真を撮り忘れて残念)。何だか出発前に「路面もこうなっているかもしれんから気をつけなさいよ」と釘を刺されたような気になりながらも、ETCカードを装着し、いざ走り始めました。しかし外環道入口まであと1kmほどになったところでインジケーターを確認すると、何と「赤ランプ=カード未認識」であることが判明。あれれーどうしたんだというわけで側道の路肩にバイクを停めて再着装。今度は緑ランプになったことを確認して再発進いたしました。よーっし、外環経由で一気に行くぞぉ東北道!

しかしことはそう簡単に進まなかったのであります。三郷南ICに入り、ETC専用レーンへ進行!さて行く‥あれ、れ、あれれれ?

後続車両がなかったので路肩にバイクを停め、料金所エリアへのインターホンをピンポン。すぐに出てきた係員さんは基本的に親切でしたが、モニター期間も含め、バーが開かないなんて初めてだぞぉ!

係員さん曰く、「ブース内の機器からは『ETC異常』と表示されているんですよね。でもこうやってインジケーターを見るとちゃんとカードを認識しているみたいですしねぇ‥」。そうそう、高速に入る手前で再挿入して‥。続いて係員さん「可能性として考えられるのは、進入路手前にある認識エリアを非通過だったということでしょうか」。

どうやらこのETCシステム、ゲート部分のみならずその手前でも車両情報を捕捉しているらしいのですね。そういえば四輪でも本線料金所を通過する手前で無意味に「ピッ」と鳴る時があると思い出しました。では側道に入ったから捕捉されなかった?それじゃETCの意味ないよなと思っているうちに「はた(「パン!」=膝を叩く擬音)」と気づきました。

思い起こせば、国道298号走行中&高速進入路に至るまで、前を走っていたのは運送トラック。車間はそんなにないまま走っていましたから、手前部分のシステムからはトラック荷台部分の影となっていたTakemaのバイク情報を補足できなかったということなんでしょうか?

しかし少なくともETCゲートの30m近く前からはそのトラック(一般レーン方面に移動)もいなかったわけですから、最後まで影になっていたというわけでもありません。それなのに、あぁそれなのにそれなのに!まだまだだぞ二輪ETCシステム!ちなみに日常の現場を見ている係員さんがひとこと。「二輪ETCについてはまだまだ試行錯誤の部分が大きいんですよね」。さもありなんということでしょうか。ま、車線の中央部には通過できる空間がありますから危険な気持ちはしませんでしたけれどね。



このあとこんな紙を受け取りました。担当部署まで要再連絡。いや、バイクで走行中に携帯を鳴らされても困っちゃうんでこちらからの連絡にしたわけで。

気を取り直して?外環道を走り出します。連休初日の朝9:00過ぎとは思えないほど空いているぞぉ。これは川口JCTから東北道に入ったあとも同じでした。連休とは言っても土曜祝日だし、しかもただでさえ忙しい年末のこの時期だしということで皆さんお出かけを控えたということなんでしょうか。うーん、このタイミングでの祝日、何とかならないかなぁ(どうにもならないのはわかっているんですけれどね(苦笑))。

東北道の浦和料金所ではそれこそ「そろぉりそろり」とゲートを通過してみたんですが、ゲートは何事もなかったかのようにすくっと上がりました。ちなみにこの日はその後2回ともゲートは元気よく上がったし、まったくもう。

さてゲート事件はもういいやというわけで、一気に約100kmを北上!この日はあったかいということだったんですが、やっぱり高速長時間走行は寒い!(そりゃ12月下旬なんだからあたりまえ)。しかもこの日はTakemaの大ボケで、膝あてのパッドを忘れたおかげで下は綿パン1枚!上半身は完璧だったんですが、下半身は高速を降りるまでずっとブルブルと震えっぱなしでありました(笑)。

宇都宮ICから日光宇都宮道路に入ったあとは「前後全く車両なし!」。ここぞとばかりにわがブラックバードくんのスロットルをぐぐんと開け‥ませんでした。正面に白くなった男体山&女峰山を見ながらぶるぶる震えつつ走っていくと、日陰の凍結はないのかと妙にびびったからなんですけれどね。でも、制限速度の80kmで走ろうがこの時のTakemaの○○○kmで走ろうが、ツルっときたら結果は同じかな(苦笑)。

今市ICで高速を降りて、ここからは暴冷風に悩まされることもなく「人間味のある速度で」まずは最初の温泉へ。ちなみにこの日の湯の選定にはゆささんのサイトを大いに参考にさせていただきました、いつもありがとうございますっ!

最初のお湯は「川霧の湯」。「源泉そのまんま」をキャッチコピーとして看板にしていること自体は何となくどうなのかなぁと思ったんですが、お湯はきちんといい感じ。というか冷え切った身体にはどんなお湯だって究極の悦楽、たとえるならば冬場の鬼太郎実家(あの家も冬場は季節風吹きさらしで寒そうですよね)で目玉オヤジが茶碗のお風呂に入って「いやぁ極楽極楽♪」とつぶやくようなあの感じでありました。おっと今気づいたけれど地獄に生きる妖怪が極楽を望んじゃっていいのだろうか?いや、この話はここまでにしときましょう(苦笑)。



確かにロケーションはかなりいいです。季節柄湯船が「あつ」「ぬる」に分けられていたのにも好感が持てます。

ちなみに男体山はお風呂から見えないことはないですが、正面に向かって首を80度くらい右に振らなきゃいけないのが難点(笑)。でも正面の景色と含めて考えれば、700円という高めのお代もまぁ許せるかなと。これが福島県まで北上したら決して許せない入浴料になるんだけれど(笑)。ちなみに湯そのものは「(アルカリ性)単純温泉」の名の通り特徴をほとんど感じず。毎日入る湯としてはいいかもしれません。いや、こんなロケーションの湯に毎日入れたらそれこそ悦楽だって(笑)。

このあと矢板方面に走ってしばし、うわ「やまゆりの湯左折」ってどうしよう、うわうわと思いつつ直進。結果的にはよかったのかもしれないんですが(どうやら循環湯だったらしい)。

そろそろ昼蕎麦でもと思っていたところでちょうどよく手打ち蕎麦屋があったのでハイハイハイと。お蕎麦は美味しかったけれど蕎麦湯がほぼ白湯モードだったのが悲し‥いや、多分一番客だったんだからしょうがないって(苦笑)。



お蕎麦の色が光で潰れちゃってますがきちんと美味しかったです。

さて、じつはこっそり「次の湯」と狙っていた建設会社さん所有の湯は入口ゲートそのものが閉じられておりあっさり夢破れ。じゃあっちの方面に行くかということで東へ東へ。道そのものは北関東特有の「平野&集落時々ミニミニ峠越え」が続く感じで、夏だったら飽きるかなという気もしますがこの時期は民家の庭先にも結構味があったりするんでのんびり楽しめました。で、たどりついたのは「与一温泉ホテル」。ホ、ホテル?

た、確かにホテルでありました。しかも宿の取り付け道路入口部分には「与一温泉」と書かれた立派な木製門柱、上がっていくと鉄筋コンクリ3階建ての立派な建物が姿を現したというわけで、正直「どうしようかなぁ」と躊躇したのが本音。しかし駐車車両の台数がそれほど多くもない&ちょうどお昼時=皆さんはご飯を食べているタイミングではないかと考えていざ進行と決めたわけです。ちなみに入浴料は700円、普段だったら躊躇するお値段でもありますが今日はしょうがないと覚悟していたしねぇ。しかし、お湯は素晴らしいものでありました!

もっとも内湯と露天風呂を合わせて7-8人の先客さんがおられたので浴室の画像はありません。でも、内湯に浸かってすぐわかったこと。

失礼ながらこの湯そのものには大きな期待を抱いていなかっただけにこのヌルすべ感には驚きました。「ちょっと入ってあったまったらすぐ出ようかな」と思っていたのに、気がつけば30分以上まったり湯ったりしてしまいました(Takemaソロの日帰りツーリングでは明らかに長湯です)。

ちなみにこの宿は「日本秘湯を守る会」とは別の「NPO法人 源泉湯宿を守る会」の会員なのだとか。家に帰ってきてネットで調べましたが、2005年8月現在で加盟宿は43(うち一つは日帰り施設)、ただし公式サイトはないようですね(以前はあったみたい?)。いずれにせよ「一定基準に達している温泉」であることを証明してくれる第三者機関が出来てくれるのは嬉しいです。ただしきちんと客観的に評価してね(笑)。

続いて、同じ町内にある「佐久山温泉」を目指しました。しかしこれまた立派な施設であるのはもとより、駐車車両の台数が比べものにならないほど多いのに恐れをなし「ここはいつか平日休みの日にやってくるのが得策だ」と考えてパスしました。ゆささん情報によると「与一温泉よりもさらにヌルすべ感高し」ということだったんだけれどなぁ。

さて、この後はどうする?いや、どうなったんでしょ?
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