昨日に引き続き今日もテントを張らずお宿泊まりであります。いやぁ荷物を広げないでいいっていうのは楽なことよ。ありがたくこの日の一番風呂を頂き、身も心もさっぱりとしたところで飲む生ビールは格別です(いや、いつでも格別なんですが)。



いざ!ただ今よりわたくしTakemaは「呑み始めます!」

この日のお客さんはわれわれを入れて4人ということでゆったり。聞けば昨日(土曜日)は完全に満員御礼だったそうで、ふむぅ、やはり曜日の選択は間違っていなかったぞ(実は大人数でわいわいというのはあまり得意でないTakema&おしんこどんです。少人数で目立たぬようにひっそりという方が好きなんですね)。というわけでビールをプハプハと飲み続けているうちに、いつの間にか夕食の時間と相成りましてございます。

今宵の夕食には、道北は天塩産の天然シジミがどっさり!‥おっと、という表現には一部に誇張がありまして、さすがに貴重品なので一般の市販品を追加して増量したのだとか。sottoooさん正直ですね(笑)。右上画像のダッチオーブンの中にあるシジミ、大きなものと小さなものの区別がはっきりできると思いますが、もちろん大きいものが天塩産です。

このあとは燃料をより濃厚な焼酎ロックに切り替えて酔っぱらいモードをばく進、そしていつの間にやら爆睡。朝方5時頃になぜか目が覚めて表を散歩などしましたが、その後再びベッドに戻り「朝ごはんだよーっ!」の声が響くまで、再びふとんの国の王様気分を満喫したTakemaでありました。

この日の朝ごはんは「冷や汁」そしてお漬け物三昧。いやぁ、やはり飲んだ翌日の朝ごはん夏の北海道の朝ごはんはこういうのがいいですなぁ。お腹にやさしかったです。

というわけで、sottoooさん・ヘルパーのおタカさんほかの皆様に見送られ、いよいよ「北上」開始です!



毎度ながら発進の時はキンチョーしますが、他の人に見られていると思うとその思いは倍増です(笑)。

さて、これから一気に走れば稚内、そしてうまくすれば今日中に利尻入りすることも可能な時間ではあるのですが、われわれの残り日程から考えるに「そんなにがしがし走る必要はない」わけですね。またそれとは別に「あまり長時間の移動となるとリアシートのおしんこどんが睡魔に襲われる可能性大」という現実問題もありますから(ま、おしんこどんに限らずリアシートのパッセンジャーは眠くなるのが常みたいですし)、今日の目的地は中間点の天塩川温泉と決めていました(決めたのは道楽館に着いてからですけれどね)。

というわけで、「なんとかの丘」とか「ほにゃららの木」とかのある美瑛の丘を突っ切る形で(できるだけ国道237を通らない形で)へらへらと走っていきます。とはいえTakemaのわがままというかポリシーというか、「有名どころは基本的にパス」という基本路線を忠実に守った結果、そういう所に立ち寄ることはなくそのまま通過。おしんこどんがそのことをどう思っていたのかについてはいまだに聞いておりませんけれど(笑)。



ちなみにおしんこどんがリアシートから撮った画像には、美瑛付近のこんな風景が写っておりました。ということはもしかして?(笑)。

さて、旭川市内をかすめるようにして何とか98号から915号、72号と道道をつなぎ、江丹別峠を越えて国道275号へと進んでいきます。この日のお天気は全般に曇りというか、北に行けば行くほど悪かったのかな?

72号の江丹別峠周辺は何だか東北あたりのマイナーな峠道を髣髴とさせる感じの道で、結構(それはそれで)いい感じでした。沿道には徐々に蕎麦の畑が増え始め、やがて「畑という畑が全て蕎麦畑」という状況になっていきます。それもまた当然の話で、幌加内町は蕎麦の生産量日本一ですからね。

となればやはり地元産の蕎麦を食せずにはいられません。思い起こせば深名線(平成7年廃止)がまだ走っていた頃に幌加内駅前で蕎麦を食べた記憶があるのですが(お蕎麦屋さんだったか一般の食堂でお蕎麦を食べたのかは不明)、残念ながら「その時の味」についての記憶がないんですよねぇ。記憶にあるのは、幌加内の中心部に入る直前まで霧雨に悩まされていたこと(市街地に入ったらやんだ)、食堂がそこ(駅前)にしか見あたらなかったこと、お店の中の雰囲気、そして食後朱鞠内湖に向かう途中、国道の踏切で珍しく警報機が鳴っていて列車の通過待ちをしたこと、こんな感じなのですね。

で、今回は「あの時にはなかった」道の駅で食べることに決めておりました。それにしても道の駅がなかった頃の自分はどこで休憩していたんだっけなぁ(コンビニ休憩は昔からしなかったし)。ま、そんなことを思い起こしてもあまり意味がないので「到着っ!」ということにいたしましょ。



せっかくだから幟を入れて記念撮影

よーし、食べます!おしんこどんはノーマルに盛り蕎麦、Takemaはなぜだか心惹かれた冷し山菜蕎麦を注文しましたが‥

盛り蕎麦は美味しかったですが、山菜蕎麦はつゆの味が濃すぎてちょっときつかったかなというのが本音でした。お蕎麦そのものはよかったんですけれどね。でもまぁよし!

幌加内を出発して美深方面へとさらに北上していきます。それにしても通行量が少ないです!対向車は5分に1台くらい、とにかくほぼ常に「前後左右いつでも車ナシ!」状況が続くわけです(もっとも分岐もないのに「左右」に車がいたら思い切りコワイんですが)。とにかく気持ちはよかったなぁ。とはいえ、実は後方への気を完全に抜いていた数分の後いきなり四輪に抜かれてびくっとしたんですけれどね。びっくりさせるな地元ナンバーのマーチくん!ちなみにTakemaはこの区間ほぼ全線法定+20km/hで走行していたわけですから‥、いや細かな詮索はやめましょう。自分もかつてソロで走っていた頃は時にすんごいスピードで(以下自粛)。



リアシート上のおしんこどん、「走行中のミラーに映る自分を撮る」という高等技術にチャレンジしております。

母子里まで北上したところで何となくぽつりぽつりと雨が落ち始めました。それじゃあしょうがない雨具を着ようかとバイクを止めた場所でふと脇を見れば‥タンポポの園でありました。いいなぁ。ん?



タンポポじゃなくて学名は「ブタナ」?調べてみたらフランス語で「ブタのサラダ」から付けられた名だそうな。

とはいえ、これだけの広さ(見える範囲だけじゃない)のエリアをこの状態に維持するのには草刈りをはじめとして結構たいへんな手間がかかっているんですよねぇ。もちろん「人数が余っている」地域じゃないですから、地元の人がいろいろな仕事を兼ねながらこなしておられるんでしょうね。夏だけの旅行者ながら、頭が下がるところです。



この時の雨はすぐに上がり太陽が出たのですが、行く手にはいやぁな感じの暗雲が(笑)。

美深に出て、スーパーで買い出しをしてさらに北上を続けます。余談ですが、近年北海道のキャンプ場(特に利用料無料のところ)には「ゴミはお持ち帰りください」というところが増えてきています。しかし道内在住の方ならともかく、我々のような道外からのキャンプライダーにはなかなか酷な話で、「まさか2週間分のゴミを全部千葉まで持って帰れというんじゃないだろうな?」というやけっぱちな気持ちになったりもするわけですが(うそ)、できれば利用を有料化する(ただし管理人常駐でなくてよい=経費節減)かわりにゴミは引き取ってもらいたいというのが本音でもあります。

しかし現実問題として「ゴミ持ち帰り」という事実がある以上、少しでもゴミの発生を抑えなければなりません。なかでも一番困るのがガラス瓶で、かさばるし、割れ物なのでゴミなのに気を遣わなければならないしという厄介者です。何?瓶類を買わなければ済む話じゃないかって?いやぁ駄目なんですよ、毎夜の友が芋焼酎であるTakemaにとっては2日に1本の割合で四合瓶の購入が必須なんですから。

そこで今回は事前に考え、準備をしておきました。自宅から900mlの空ペットボトルを持参し、スーパーや酒屋さんのレジにて「この後すぐお返しするので空き瓶を引き取ってもらえないか」とお願いし、その場で(店の外ですが)中身を移し替えた上ですぐに空き瓶をお返しするという作戦です。今回このやり方で引き取りを断られたことはありませんでしたし、ゴミも減らせるし、我ながらなかなかいいアイデアだったのではないかと思っています。ま、こんなにだらだらと書くほどのことじゃないですけれどね(苦笑)。

話を元に戻しましょう。いつ降り出してもおかしくなさそうな暗雲の下、美深のキャンプ場を通過し、天塩川温泉のキャンプ場に到着したのは午後もまだ早い時間。見たところ自分たちが「本日一番の到着者」という感じでした。真っ平らなテントサイトには連泊者のテントが数張りあるだけだし、無料のキャンプ場にはつきものの「ヌシ」がいる気配もないし(笑)、居心地は良さそうです。なお、予想通りゴミ箱はありませんでした。



とりあえず荷物を全部下ろしてっと。2002年と比べて総量は変わりませんが、なぜか体積が微妙に減ったかも?

いつ降り出してもおかしくはない天候なので、いつものようにタープと組み合わせて巨大前室を作ります。結果として、この夜(霧雨)は他のキャンパーさん2人に声をかけてここでミニ宴会となりました。

とりあえず4人くらいなら楽勝です。水もたまらないしねぇ。ちなみにおしんこどんのアイデアで、タープの一番上にこんなものを付けてみました(上の画像にマウスオンすると画像が変わります)。ホクレンのフラッグとポール先端の細い部分との口径がぴったしマッチしたので、意味はないけれどなんだか意味ありげで面白いよう感じになりました(でも、ヌシのテントに間違われるかも?(笑))。

さて、テントも張ったし買い出しも終わってるしということであれば、残るは「お風呂」しかありません!というわけでキャンプサイトのすぐ下にある温泉へ。



ここにはもう10年くらい前に立ち寄り湯で来たことがあったっけなぁ。

先客はおひとりだけ、それもちょうどTakemaと入れ替わるタイミングで上がっていかれましたので、よし貸し切りです!でも、浴室内には残念ながらうっすら塩素臭が‥(音威子府村のサイトによると、「アクアクリーンシステム」という名の「お肌に優しい除菌装置」を設置しているそうですが)。ま、今回はツーリングがメインだし、そもそも身体を洗うのが目的なんであまり気にしないことにいたします。でもなかなか汗が引かなかったのはさすが含重曹食塩泉



お風呂上がりには当然ビールとなります。

さてこの温泉には食堂が併設されているのですが、生ビールを飲みながら何の気なしにメニューを見ているうちに「何だか、わざわざ自炊しなくっても、こういう食堂とかで食べちゃった方がいいんじゃないの?」という気になってきました。

自炊となると、適量が購入できるとは限らないし(食材を買うときに「こんなに要らないんだけれどこのサイズのパックしかない」なんてことがありますよね)、あれもこれもといろいろ買ってしまうと結果的に食堂で食べるのと同じような(時にはそれ以上の)値段になってしまうし、使い切れなかった食材はバイクにくくりつけなきゃならないし(移動途中に傷むこと多し)、ついでにいえば調理に失敗したら地獄だし(これは自己責任ですが)(笑)、当然のことではありますが自炊というのはとにかくいろいろと面倒なのであります。

つまりこれらの手間&リスクを省くべく「夕食は食堂で摂り、テントに戻ってからはお酒ちびちびにおつまみ少々」というパターンでもいいんじゃないかということです。ただの無精キャンパーともいいますが、別に我々は「キャンプでは手料理にこだわる」派ではありませんので、この考え方はかなりいい線を行っているように思われたわけです

というわけで、この日はすでに夕食を買い込んでいたので自炊しましたが、この日を境として、



我々のキャンプスタイルを変えた悩ましいレストランメニュー。ちなみに朝食は自炊です。

あたりがすっかり暗くなった頃、いつものように「かがり火」の灯がテントサイトを明るく照らします。というかメインの目的は「飛んで火に入る夏の虫おびき寄せ大作戦」なんですけれどね。



この日はあまり虫の数も多くなかったんですが、道東のカムイミンタラはすごかったっけなぁ。

さ、翌日はいよいよ利尻に渡ります!が、しかしその前にあそこに寄らなきゃ!
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