「今日は緑旗っ!」

朝6時だったか、キャンプ場裏の丘に緑の旗が掲げられました。「本日ウニ漁解禁」、そしてわれわれもいざ出発です!


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そして朝。上空は曇っていますが雨は降っていません。そして上の画像を見ていただければわかると思いますが、山側(画像の奥側)のほうが明るくなっています。ということは、雲があるのはここ沓形地区上空だけと推察されますし、その沓形地区も昨日は霧雨だったのに今朝は雨の気配なし。うむ、どうやら絶好の登山日和になったみたいです!(一日待ってよかったぁ)。

キーちゃんはチャリで登山口まで上がるのは厳しいからヒッチで行ってみますと言い残して先に出発。うーん、沓形ルートからの登山者は数が少ないんでかなり厳しいかもと思いつつわれわれも準備を始めます。ま、駄目そう(途中でわれわれが追い抜く)だったら、Takemaが彼をピックアップすればいいんで気が楽です。彼もこの時はまだ遠慮していたかな?というわけでわれわれも出発。

おっと、キーちゃんが別の道をセイコーマート方面から歩いてくるのがちらりと見えました。どうやらまだヒッチスタンバイまでも至っていない様子。というわけでTakemaは登山口の見返り台公園まで上がっておしんこどんを降ろし、再び戻ってキーちゃんをピックアップすることにしました。ちなみに登山口の天気は予想通り「晴れ」。空は全体的にかすんでいますが、昨日までの天気と基本的に同じのようで安定している様子です。

自分がバイクで坂を下っていくと、1台の軽自動車とすれ違いました。ん?今の助手席に何だか見たような顔が?急いで戻るとやはり彼でした。うまくヒッチできたのね。ちなみにその軽自動車は、本日最後かつ唯一の登山客を乗せた四輪車だったのです。いやーラッキだったねキーちゃん。

さて、それでは行きましょうかというタイミングで彼の足回りを見てびっくり。

ご覧の通り、彼が吐いていたのはスポーツサンダル。これで登山口からの標高差1300mちょいを往復クリアしようとしているとは‥(驚)。もちろんかかと付きのものではあるし、革製なので比較的強い‥はずではありますが、しかしいかんせん「サンダル」であることに変わりはありません。また、ちょっとしたはずみで足を怪我しないとも限らないのですが‥。一瞬、かつて屋久島の山の中で足をくじいた女の子を屋久杉ランドまで背負って降ろしたことを思い出しましたが(笑)、いやでもまぁ、本人がこの靴で行くというのを決めたのだからそれもまたいいでしょう。というわけで出発です!

最初は樹林の中を、そしてその後しばらくは背の高い笹原の中を進んでいきます。ちなみに利尻岳は富士山型の山ではありますが、富士山のように均等なプリン型斜面ではなく「頂上に近くなればなるほど傾斜がきつくなる」、いわば葛飾北斎の描くデフォルメ富士山のような形をしています。したがって最初のあたりでへばっているようではろくなことにはならないのですが、幸いおしんこどんも含め、みんな元気に登っていきます。



おしんこどんの後ろからキーちゃんが余裕のダブルVサイン!しかし頂上はまだまだ遠い‥。そりゃそうだ、登り始めたばかりだもん。

利尻岳に登る登山コースは2本あるのですが(3本目の鬼脇コースは崩落のため通行禁止)、現在ほとんどの登山客は鴛泊からのコースを利用しています。危険箇所が少ないというのがその理由なのだと聞きますが、自分にとってかつて歩いた鴛泊コースは単調すぎて面白くなかったし、沓形コースの危険箇所も注意して通れば特に問題はないかなと思うので、今回もまた沓形からのコースを選んだわけですね。ちなみにこの日、沓形コースから登った登山者は3組のみ(計7人)。静かなコースで変化もあるし、やはり面白かったなぁ(ちなみに鴛泊からの登山者はおそらく70-80人くらいいたのではないでしょうか)。
ただし、途中何箇所かのガレ場トラバース地点の状況は日々大人数が通過するには向かず、その場合いずれ新たな崩落を招く可能性があります。そもそも利尻岳の西側斜面は東側に比べてはるかに急峻なのですから。ということは夏山シーズンでも利用者が少なく、かつ利尻町によってきちんと整備が行われているという現状においてのみ維持可能なコースなのかもしれません。
50分ほど?登ったところで六合目(記録してないんで記憶は曖昧)。ここで展望が開けます。が、先はまだまだ長いことを改めて思い知らされるのもこの場所。



まだはるか先なんだもんねぇ。裾野部分の長さが見えてしまうとかえって悲しい(笑)。

もっとも登山口の標高が400mを越えているので鴛泊コースのスタート地点(200mちょい)より標高差でアドバンテージがあることと、鴛泊コースの下部は樹林が延々と続いて変化がないことを考えると、たかが1時間弱で展望が開けるこのコースは利尻岳をより楽しめるといえるのかもしれません。


「ホシガラスのんびり」

登っているうちに鳴き声が聞こえてきてしばし探すうちに、いたいたっ!

Wmv形式、743KB、17秒
途中の避難小屋を過ぎてからはさらに展望も開けますが道の傾斜もきつくなります。まずは三眺山を目指してぼちぼち登っていくわけです。時折ガスも通過しますが、特に天候の急変という感じではなくて「ちょっと通るよぉごめんなさいっ!」という感じで、ガス群が通り抜ければ再び太陽&青空が顔を出します。うー、それにしても暑いっ!水をごくごくっ!(これがあとで驚きネタの布石になるとは)。



来し方を振り向けばやる気も出るってもんです。前は見ちゃ駄目よ(笑)。



みんなまだまだ余裕です♪もっとも頂上までみんな余裕でした。

樹林帯から低灌木帯、そしてハイマツ帯へと変わるにつれて、足下に咲く植物群も徐々に変化してきます。でも出てきた順にいちいちコメントを書くのが面倒なので、ここで一気に登山道沿いの花々をご紹介いたしましょ。
ゴゼンタチバナの実 ミヤマアキノキリンソウ ハイオトギリ チシマギキョウ
リシリブシ(トリカブト科) ハイオトギリの群落 イブキトラノオ アヅマギク
エゾツツジ チシマフウロ リシリリンドウ‥かな? イワギキョウ
?? エゾノハクサンイチゲ エゾカワラナデシコ 何の実だっけ?食える。
というわけで三眺山に到着です!「三眺」とは、1.利尻山頂方面、2.沓形方面、というのはわかるのですが、3.は‥礼文島かな?(多分そうだと思う)。この日は礼文島の展望はありませんでしたが、利尻山頂方面の眺めはばっちり。

しかし「ばっちり」だけに、ここからの急峻な登り&危なっかしいガレガレのトラバースなども丸見えで、ただ一人このルートを知っているTakemaは「ここまで来ればもう一踏ん張りだね♪先も見えたし。」などとお調子使いになっていたのでありました。だってさ、ここからがさらに急になるんだもん。



左画像は鴛泊コースの長官山遠望、右画像はこれから登る利尻本峰を見ながら唖然とするキーちゃんです(笑)。マウスオンで拡大。

さてここからが最後のシビアな登りです。キーちゃんのスポサン@足にも厳しく、そしてお互い40を越えたTakema&おしんこどんの体力にも厳しい登りが始まります!(笑)。
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