昨晩は「満身創痍で?」北海道ツーリングを楽しんでおられるSさんと3人でしっぽりと宴会でございました。Sさん、その後足の具合はいかがですかぁ?そして朝はといえば‥「ぐはぁ朝から暑い、風もなくてテント内蒸し風呂っ!」。というわけでさっさと起き出してダラダラと朝ご飯と相成りました。今日は歌登から一路南下、目的地は‥まだ決めてません(笑)。



だってさぁ、朝からこんなに「よすぎる」天気なんだもん。

となると、これまた朝から元気溌剌になってくれちゃうのがやっぱりアブだったりするわけです。アブといえば薄ネズミ色の、普通のハエを一回り大きくしたサイズのやつをすぐに思い出すんですが、今年は北海道でも津軽でも、アブというよりは蜂と見間違えるほどの特大君(アカウシアブ)がずいぶんと多くて、喰われたらそのかゆさは標準くんの比ではなさそうなのでかなり怯えたなぁ。



ぶったたき落としたので、サイズを比較してみました。あなおとろし。

しかしいつまでも「アブたたきダンス」に興じているわけにもいかないので、観念してパッキングを始めました。結果、何だか随分早めに準備が完了した記憶があるんですが、いやちょっと待て確かもう9:00は回っていたような。やはり半キャンパー、だいぶ「ぐうたらの血」が濃くなってきたようであります。



とはいえ、ほぼ毎日のことですからパッキングそのものは着実にうまくなってきています。完了後、Sさんと記念写真ね。

何とSさんより先に「発進」となりました。そして「そいじゃお先でーす!」と声を掛けて快調に走り出し約2分と20秒後、われらがブラックバードくんは早くもそのエンジンの鼓動を止めたのでありました。いやトラブルじゃないです、ただ寄り道しただけですが。

寄り道先は「香りの丘」ラベンダー園。こんな場所の(失礼)こんな時期にもまだまだラベンダーが咲いていたのです。実はこの場所については以前から知っており、かつての訪問時には「斜面全体を埋め尽くす満開のラベンダーをTakema1人で貸し切り堪能」ということもあったのですが、実はここ、8月の第1週末にラベンダー祭りが行われたあとは刈り取られてしまうということでした。事実、その後ここを訪れたときは「なぁーんにもない」斜面にがっくりきたものでしたが‥

ほーらほらほら、8月も第2週目に入ったというのにこの手つかずの状態は何とも嬉しいじゃありませんか!(この日は8/12でした)。しかも花々をよく見ると「終わりかけ」なのではなく、まさに「これから満開を迎える」タイミングです!今年はどこも春の訪れが遅かったせいで花々の季節も全体的に遅くなっていたようでしたが、富良野周辺では終わりかけだったラベンダーもここではこれからだったんですね!‥しまった、Sさんに声を掛けておけばヨカッタ(後の祭り)。というわけでこれだけの花々を、われわれだけで貸し切りタンノーしてしまいました。

さて花をタンノー後、このあたりの道北内陸を縦に結ぶ道道120号や60号あたりは個人的にかなり好きな道なので、天気もいいし気持ちよく走ります。いや、まっすぐな道が延々と続くわけではなく、森の中や沢沿いを緩やかなカーブとともに快適に走れるので気分がいいんですよ。交通量の少なさでは折り紙付きだし。ここでパンダ塗装の待ち伏せ車に遭ってしまったら「あらクマさん、ありがとう♪」とはいかないのでしょうが、その気配はまずないよなぁ。

「何にもない‥だから気持ちいいっ!」

この道を走っていると、いつもそう思います。


Wmv形式、850KB、20秒

天の川トンネル(いつもながら寒い)を越えてしばらく行くと、徐々に人の営みを感じるようになり、牧場などがぽつりぽつりと増えてきます。そして本日初めての信号は、かつての美幸線の終点である仁宇布。と、ここにはトロッコ列車があるんだっけ。どうしようかちょっと悩みましたが(駐車場は結構ジャリジャリしてたし)、せっかくここまで来たんだからということでモノは試し、乗ってみましょーっ!



料金を払うと、このような硬券切符が渡されます。で、われらが列車は「6号」車っ!

エンジン付きのトロッコなので、かつての人力トロッコ in 糠平のようにハフハフになることもありません。しかも、他のトロッコとは一定の距離を置いての「発車」となりますから、「みぃーんなぁで列を組んでいっしょーに行こうよぉ!」というような幼稚園児的なノリはなく、「よぉーっし、行ったるでぇ!」的な大人のノリも少しは許されそうです(あ、くれぐれも安全運転でね)。

骨組みだけの車体はまさにトロッコ、「タタタタ」と軽い音でアイドリングするエンジンだけが動力源です。エンストなどしても簡単に押して、いやそんなのいやだ、カイチョーに走るために乗りに来たのだから!ちなみにブレーキは思っていた通り効いているのかいないのかわからない程度ですから、くれぐれも安全運転第一ですね。というか、前のトロッコが近づいてきたら(ちなみに一方通行なので)、離れていくまでゆっくりとその場で待っていればいいわけですから‥。

というわけで先行する車両もそこそこ遠くまで行ったようです。というわけで出発進行!ポイントをゆっくりと通過したあとはアクセルをぐぐんとひねります!

スピードこそバイクには劣りますが(あたりまえだ)、バイクとは全く違った感じのスピード感、ユックリズムならではの左右を流れる風景、そして何よりも「カタンコトン」とレールの継ぎ目を通過する音がヒジョーに「鉄の血」を癒してくれるではありませんか!

「走行準備&いよいよ発車」

何だかこの時点から「おおー、いいねぇ!」を練達しているTakemaです。


Wmv形式、1.77MB、47秒


「気持ちよく走行中 by Takema」

おしんこどんは途中「てっきょー、てっきょーっ!」と叫んでいます。しかしよく覚えておいていただきたいのはこのスピードです。あとで比べてもらうため、よぉっく覚えておいて下さいね。

Wmv形式、2.01MB、53秒



Takemaが運転しているのに両手を離してどうするのさ!というわけでおしんこどんがアクセルを維持してます。

いやぁ気持ちよかったぁ!というわけで終点に到着です。ただしこれで終わりではありません。この路線はあくまで一方通行で周回路線ではありませんから、ここでポイントを切り替えて車両の向きを変え、ここからは復路を戻ることとなるわけです。後続の車両が到着するまで、われわれはしばし待機ということになります。



エンジンを切り、サイドブレーキを掛けた車両上でポーズを取っていると、おお、フロントカウル付きの車両が!(こんな日はない方が気持ちいいんですが)。

後続車が全て到着したところで、何と復路はわれらが6号車が先頭となりました。ん?ということは?

復路の運転はおしんこどんです。Takemaは比較的「初物」には慎重なたちなのですが、おしんこどんはいかに?



エンジンを掛けて、いざ出発です!

さてここからは多くは申し上げますまい。上記Movieコーナーでお伝えした通り、スピードの差を是非ともお楽しみ下さいませ(というほどでもないんですが。実は往路でフルスロットルにチャレンジしなかったことを今になって後悔しているTakemaです)。

「おしんこどん出発から佳境まで」

徐々に徐々に、スピードもコーフン度もヒートアップしていくのがおわかりになりますでしょうか。


Wmv形式、2.06MB、54秒


「停止位置確認、よーし」

というわけで戻って来ちゃいました。後続に大差を付けて(笑)。

Wmv形式、1.49MB、38秒



でもやっぱり、カイチョーに運転していましたねぇ。

というわけでおしんこどんによる「バリバリ伝説」、これにて終了です。ここからの彼女は再び魔境睡魔国の軍団とリアシートで果敢に闘うことになるわけですが、これについてはまぁ余り細かくは申し上げますまい(笑)。



そうそう、ここが受付なんですが‥何かが違う!と思ったあなた、正解です!

それにしてもこのトロッコ列車にしたところで美幸線の廃線跡を利用しているわけで、いろいろな資本投下のなれの果てをみるようで単純に喜んでいるばかりではいられないのも事実なのでしょう。別に北海道に限ったことではなく、全国各地に「あれ、これって何なのさ?」と思わずにはいられない公共投資のなれの果てがみられるのは事実であり、それは総投資額を削減した今でもなお作られているものなのでしょうし‥。



こちらは奥サンルにある展望台牧場監視塔です。老朽化のため上れなくなっていますが、そもそも監視塔って必要だったのでしょうか?



この橋梁の台座は古いものではなさそうです。道路橋のようですが、完成しても通行量は見込めないだろうなぁ。

何だか複雑な気持ちを抱きつつ、日本ジャンプ界の大物を数多く育てた下川町へと進んできました。ホクレンでガソリンを補給しつつ、昼飯のうまいもんどころをお聞きしてみると、「しばらく前に開店した手延べうどんのお店がありますよ」とのこと。若い地元の人が別の場所で修行してきた上で気合いを入れてやっているとのことで、よしよしとばかりにやってきました。

お店の名前は「みなみ」。お店の方とはあまり話をしなかったのですが、あの若い男性が店長さんだったのでしょうね。この日は非常に暑かったこともあり、冷たいうどんが美味しいこと美味しいこと!そして、お代わり自由の冷たい麦茶がとっても有り難かったです。この時お客さんはわれわれだけだったけれど、美味しかったんでサイトはこちら、ご紹介というわけで(ちなみに夜は居酒屋さんらしいです)。



この日は山菜釜飯よりおにぎりが美味しかった!暑い中はしゃいだからと思われます(笑)。

さて、お腹も満足したあとでさらに南下を続けたわれわれでありましたが‥ここから事態は急転直下、悲惨なる行軍が延々と続いたのでありました。いやぁ、峠越えごとに降られて精神的にきつかったぁ‥。
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