− 紅葉前の黒部峡谷温泉めぐりっ!(1/6)上野発の夜行列車〜トロッコ列車まで −



こ、こ、こんな野湯が!? でもね(謎)。

(2006年10月13日夜〜15日)

Takemaの湯めぐり行動は完全に「東高西低型」です。西日本はホントに手薄になってしまっているんですが、それでも千葉からは飛行機を使わず何とか行かれるはずの長野や富山、石川あたりもほとんど訪問していないというのが玄奘三蔵法師だったりするわけですね(何のこっちゃ)。

今後の野湯行脚を考えてみるに、東北詣でがなくなることはまぁあり得ませんが、今後「中部詣で」の頻度が増すのは厳然たる未来予想図なのかもしれません。というわけで、今回の黒部行脚はその端緒となるのでしょうか!

さて、その出発は本当に久々の上野駅地平ホームからとなりました。東北上越新幹線が開通する前、午後8時以降のこの地平ホームはそれこそ長距離夜行列車が引きも切らずに発車していく状況でした。寝台特急あけぼのは確か2本、でも急行津軽もあったし、東北線の特急「はくつる」に対して急行八甲田、そういや盛岡行きの特急「北星」もありましたっけ。常磐経由に至っては(東北線の貨物輸送の関係だったんでしょうが)、特急「ゆうづる」は確か7本くらい出ていたんじゃなかったっけ。で、急行十和田もあったし。さらに北信越本面に特急「北陸」、急行「能登」「越前」「信州」などなどなど(そろそろくどくなりましたね)。

しかし今は‥見る影もないというか、いや、ホントに見る影もありません。北陸方面の急行「能登」なんてホントによく残っているなぁという感じです(利用率はかなり低いらしい)。その昔、車内に白熱灯が灯る客車の「能登」(もちろん急行だってエアコンはなし、車内はボックス席ね)で山に向かったなんていうのは、ホントに「四半世紀」の昔になっちゃったんですね(Takemaも歳を重ねたんだなぁ)。

おっと、そんなノスタルジック(というか昔懐かし系)なお話をするコンテンツじゃありませんでしたね(笑)。でも、やはり夜行列車の発車は風情があって大好きです。特に客車列車の静かな発進はねぇ。

「上野発の夜行列車」

独特の雰囲気、やっぱり新幹線じゃこうはいかないよなぁ。

Wmv形式、1.31MB、34秒
しかしなぜだかあまりぐっすりとは寝られぬうちに、列車は魚津に到着してしまいました。もうちょっと寝たかったのになぁと思ってもあとの祭り、まだ暗いホームに降り立ちます。



じゃあね北陸号、早く来なさい始発列車。

魚津では富山地鉄の始発列車まで時間があったので、コンビニで朝ご飯でも買って食べればと思っていたのですが、あにはからんや、立派な駅前通りにコンビニの看板は見えず!ぐはぁ読み間違い、朝ご飯は抜きかと一時は落胆しましたが、「そんなはずはない、どこかにあるはずだ」と意を決して探し回ったところ、横道をしばらく行ったところにようやく発見。すでに始発の発車時間も迫っていたので、帰りはひたすら走って戻りましたとさ。

発車の数分前に入線してきた二両編成の列車に乗り込んだのは十数人といったところ。実はこの列車で宇奈月まで行くと、黒部峡谷鉄道の始発に間に合うんですよね。まだ紅葉にはちょっと早い時期とはいえ、今日は天気もいいし混雑は必定、ゆえに始発でさっさと進んじゃうというのが賢明な選択じゃないかと考えたわけなんですが、どうやら正解みたい。これならトロッコ列車も余裕?

ローカル色いっぱいの地鉄で順調に宇奈月へ。黒部峡谷鉄道の宇奈月駅へ移動する道すがら振り返ってみると‥うーん、やっぱりトロッコは小さいぞ(笑)。
と、駅構内に入ってびっくり。始発列車の出発までまだ40分はあるというのに、改札にはすでに人だかりというか行列が!一瞬だけどきりとしましたが、よく見ると皆さんのいでたちは観光客のそれとも登山客のそれともちょっと違う様子。ヘルメットに長靴?



なるほど、公式の(旅客用)始発の前に、工事関係者専用の列車が出るということなんですね。

一般客用の切符売り場は7時少し前に窓口が開きました。始発列車は13両編成(長大!)だということ、そして(予想通り)まだそれほどの人出はなかったということでまずは一安心。でも、なんとしても進行方向右側の席を取りたい(そちら側の方が景色がいいらしい)ということで、先ほどの作業員さんたちと同じようにさっさと改札の列に並び、ゲートが開いたあとは走りこそしなかったものの早足で指定された車両を目指しました。



ええっと、われわれの車両は3号車ね。では急げや急げ。

でも、焦る必要はなかったということがその直後に判明。3号車に到着したのはわれわれが最初、しかも発車時間近くになっても3号車には全部で6-7人しかいなかったのであります。というわけで広々と席を使えてよかったヨカッタ。

でもその一方で、線路脇の道路には観光バスがどんどん到着し始めておりました。なるほど、次の列車あたりからはあの方々がどどんと乗り込んでくるわけですな。やはり始発列車にして大正解でした!

列車は定刻に宇奈月駅を出発しました。えーっとですね何というか、この時のTakemaの気分はといえば‥

なんだか最初だけはそんな気分になりましたね。その後乗り慣れるにつれてそんな気分もなくなっちゃいましたが。



トンネルは内面がコンクリだったり露岩だったりいろいろ。



途中の駅はいくつもありますが、一般客は乗下車とも不可。工事関係者だけね。



こんな緩やかなカーブは珍しい方で、基本的にはくねくねルート。


「トロッコ列車は進む」

子供の頃唄った「汽車汽車シュッポシュッポ♪」の曲を思い出します。

Wmv形式、1.82MB、48秒
さて、そんなこんなでまずは最初の停車駅黒薙駅で下車。乗り込んだのが7-8人だったのに対し、降りたのはわれわれだけでした。こりゃ非常にいい傾向だぞ。なぜってここから歩いて目指す黒薙温泉は一軒宿であり、前述したようにこの列車は始発列車。ということは今乗ったお客は前日の宿泊客ということになるわけで、となれば今現在お風呂にはまずほとんど誰もいない可能性が大だからです(何だかくどいな)。



黒薙駅に降り立ったわれわれ。テントがあるので大荷物です。

列車が走り去ったあと、駅員さんのご厚意で荷物を待合い室内に置かせてもらえることになりました。よしよし、これで空身の往復が可能となり、タオルとデジカメと飲み物(もちろんビールは購入済み)だけ持って、いざ行かん黒薙温泉!
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