− 紅葉前の黒部峡谷温泉めぐりっ!(3/6) 黒薙温泉内湯堪能のあとは、阿鼻叫喚の?鐘釣温泉へ −
さてお次はせっかくなので内風呂をいただきに行くことに。「もうすぐ掃除の時間になってしまうのでゆっくりとお入りになることは‥」と恐縮なさる宿の方に「大丈夫です、ちゃちゃっと入ってすぐ出てきますから」と、根拠はないけれど元気よく答え、いざ急げや急げ。
階段を下りていくと男女別の内風呂。源泉は露天風呂と同じなのでしょうが、透明なお湯がどんどんかけ流されておりいい感じです。窓を開ければ怒濤の沢音が耳に飛び込んでくるし涼しい風も入ってくるしで、これまたいい風情です。お湯そのものが非常に柔らかな感じなので、出たり入ったりと何度も楽しみました。
男性風呂の外側には飲泉場もあり至れり尽くせり、しばし沢を眺めながらぼんやりしていたら掃除担当の方(というか見るからに湯守といった雰囲気の方)がやってきたので、お礼を言って引き揚げました。‥と、そのころおしんこどんは?
駅から歩いてくる途中に見えていた宿併設の露天風呂(とはいっても棟続きじゃないんですが)でまったりしていたした。女性専用湯船を貸し切り利用というのはこれまたうらやましいです。ちなみに湯から上がって戻ってきたあと、おしんこどんは「宿の前から露天風呂までがいかに遠いか」を実証すべく、再びカメラを握りしめて走っていきましたとさ。
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というわけで黒薙温泉をタンノーしたわれわれは再び山道をえっちらおっちらと駅に向かって登っていくのでありました。復路は宿が駅よりも低いところにある分しんどいわけですが、まぁ一度来た道だし何とかね。
というわけで戻ってきました。
駅員さんにお礼を言って荷物を引き取り、「満席だったら乗れないんですが‥」というお言葉に、それでも2人くらいは降りるんじゃないかとほのかな期待を抱きつつホームで待っていたら、この駅員さんがいろいろと駅周辺の案内&説明をしてくださいました。いわく、「対岸のあの岩には時々ニホンカモシカがのんびり休んでいたりするんです」とか、「不思議なことに、このあたりに猿が現れると必ずそのあと雨が降るんですよ」等々。
この駅の業務は一人だけということで、時々「さみしくなったり退屈になったりしませんか」などの質問を受けることもあるそうですが、ご本人にとっては周りの自然が毎日違った表情を見せてくれるので楽しいのだそうです。何ともうらやましい職場環境ですなぁ。
いろいろと案内(滅多に見られないところまで)して下さってありがとうございました!
さてそうこうしているうちに列車が到着です。さすがにこの時間になると完全に「満員御礼」状態なのですが‥おお、何とか座れる場所を駅員さんが見つけて下さいました。しかしこの大荷物(大ザック*2)は‥と思ったら、後ろに座っていた方がうまい位置に押し込んで下さりこれまた何とかなりました。よかった、まだ今日は先が長いもので、ここで待ちぼうけというのは避けたかったんだ。
休日午前中の下り列車は軒並み満員です。すれ違う上り列車はどれもがらがら。
さて、次の停車駅である鐘釣駅にて再び下車します。この駅で列車の半分くらいの乗客が下車してしまうわけですが、そのお目当てはといえば‥河原に湧く温泉なのですね。
しかし、ガイドさんを先頭にどどどーっと下車し、「何時に再集合でーす!」の案内のあとわらわらと動き出す団体さんとわれわれの目的地が一緒ということは‥さすがにこりゃ「公序良俗」なるものを考えなければいけないかなぁとちょっと暗い気持ちになってきます。
とはいえ行ってみなければ何にもなりません。この日は天気だったこともあって細長い待合室の中は比較的人が少ない様子。ならばということでその片隅にザックを並べて置かせてもらい、次なる湯目指して歩いていくことに。
歩いていくことしばし、眼下に「いやぁな光景」が見えてきました。どうやらあの場所に湯が出ているのでしょう。しかしざっと見たところ10数人、河原全体では30人くらいの人々がうろうろうろうろとなさっているようです。これでは周辺に湧いているかもしれない湯を見つけても、ほぼ「衆人環視」の中での入浴を余儀なくされてしまうでしょう。
「こりゃ無理かな」と思いつつ河原に降り立つと、人々がたむろする方とは別の方向にこんな矢印が。
「岩風呂」と書かれた矢印の通りに歩いていくと、‥ん?岩に囲まれた下方に見えるのは「湯」?
降りていってみると確かに湯、しかも多少ぬるいながら十分に入浴可能です。そして極めつけの好条件、
即入浴を決断したことは言うまでもありません。ただし、いつ誰が来るかもしれんということでおしんこどんは足湯&Takema撮影隊員になってもらうことといたしました。
くうぅ、一時はどうなることかと思ったけれど、なかなかどうしてヨロシイではありませんか!
時折めざとい(失礼)方々が「ん?ここに何かあるのか?」とのぞきには来られるのですが、内部が狭くて急ということもあり、そのまま戻ってしまうわけで、おかげさまで気分よく鐘釣の湯を堪能できました。よし、最大の懸案というか不安だった湯をクリアできたし、では行くぞ本日の最終目的地っ!
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