− その3 雨の野湯、半分本気で半分やけくそ −

続いては、葛温泉周辺の山中にひっそり湧き出ているという野湯へ。アプローチはかなり大変だという話を聞いていたのですが、ちょっとした「読み」により?楽なルート経由で行くことができました。ただし楽とは言っても、

こんな場所(踏み分け道なし、ただでさえコケと落ち葉とで滑りやすいのに、この日は雨まで降ってるもんだからまったくもう!状態でした)を降りていくわけですからそれなりに大変?です。また、場所と季節柄先人の自信作湯船が完成しているとは思えなかったので、スコップやバケツや携帯湯船やらを持参(ついでに傘も持ってるし)、その結果、両手とも半ばふさがった状態での上り下りはそれなりに大変でした。

というわけで河原に降り立ちました。確かこのあたりのどこかに湯が湧いているとかいうことでしたが、どこよどこよどこなのよ?もしかしてここじゃないとか?まさか空振り?ものすごくどよよんとしたいやぁな気分になってきたところで、おしんこどんがわずかに立ち上る湯気を発見!そしてそれは対岸に!

うわー徒渉はいやだなぁ、今回は替えの靴持ってきてないんだけれどと思いつつ河原をうろうろしていたら、何とか飛び石伝いに渡れそうな場所発見!というわけで荷物満載岩飛びで事なきを得たのでありました。で、現場をよーく観察してみると‥

古いコンクリの堰堤?の残骸の下から、熱い湯がちょろちょろと出てきています。湯量とすればそれほど少なくもないんですが、いかんせんそのまま入るには熱すぎます。ではその下流に?いやそれがまた困ったことに、

流れ出た湯は大岩の下のトンネル状の場所を通って流れ出し、反対側に出て行くわけなんですが、そこには沢の流れ込みがあり、ようやく湯船を作れそうな場所まで流れ出てきたところではすでに入浴には適さず系の「何となく生暖かい系の水」になってしまっていたのでありました。くわー困った。

しかし、こんな時こそ役に立つのが今回持参した「どこでもお風呂」の携帯湯船であります!というわけでしばし考えたあげくの入浴大作戦とは‥。
そぼ降る雨の中、野湯タンノー大作戦のスタートであります。ここまでは半ば役に立っていない傘を使って来たんですが、もちろん雨具も持参してはいます。しかしもう半濡れ状態になりつつあったし、源泉部分の穴の中は湯気がすごくて蒸れるだけだしというわけで、もうそのまま作業しちゃうことといたしました!

まずは湯を汲むために穴を掘らなければなりません。今回持参したバケツはそれほど大きいものではないのですが、お湯を汲もうとする場所もまたかなり狭いし、底は石がゴロゴロだし、スコップがなければ絶対断念せざるを得なかったはずです。Takemaにしては珍しく準備万端でした(ちなみに雨樋は車内に置いてきたのですが、持ってこなくて正解。邪魔になっただけだろうし)。というわけで作業開始です。

多少なりとも湯を汲むスペースを確保したところで、汲み上げ作業開始です。口径約30cmのバケツに1/3強くらいの湯を入れて、岩の上に待機しているおしんこどんに手渡します。つまりはこんな感じです



えっと、もちろん画像は合成したものですので念のため(笑)。

何十回繰り返したかわかりませんが、為せば成る為さねば成らぬ、隗より始めて何とやらの格言通り?約半分のお湯がたまりました!となればあとは湯温調節用に沢水を汲み入れれば、ここ七倉の湯をタンノーできます!よぉっし完成!入るぞぉ!



「七倉の源泉湯を堪能!」

今回唯一のムービーです。つまりは「よし撮ろう」という覇気があまり湧かなかったわけですね。

Wmv形式、480KB、11秒

ちなみに左上画像のTakemaのあとおしんこどんも入浴を達成したわけですが、ここで左上画像にマウスオンしてみると‥うわ、安定用の支柱のうち1本が砂に潜ってバランスが崩れ、結構な量のお湯が流出してしまったんです。だから、そのあとに入ったおしんこどんは湯船の湯も少なくて‥悪いことをしました(笑)。残っていたのは半分くらいだったかな(右上画像マウスオンで拡大画像に変わります)。

このあとはしばしコーヒーでも飲んでくつろぎ、葛温泉河原付近の湯の湧き出しは今回パス!というわけでさらに北上開始です!
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