− 滞在中様々に考えさせられることも多く、それとは別に酒量も増大っ! −



静かに空を映すタヌキの湯@夕暮れ時。川のせせらぎが響きわたって野趣満点。

さて前述した通り、(゜(エ)゜)青森熊さん@下湯タヌキの湯管理者(長いな)、との待ち合わせの時間は16:00。しかし予想外の計画的ハプニングにより?我々がその時間を迎えたのは黒石市内のスーパーにおいてでした。まずは携帯の留守電に連絡を入れましたが、やばいよなぁ、いつまでたっても来ないということで怒っていらっしゃるよなぁと恐縮至極。結局、16:30頃連絡が付き、「あ、あと30分ほどでモゴモゴ‥」というのが精一杯。

結局のところ到着は予定時間からジャスト1h遅れの17:00。そうだよなぁ、いつも日中は目一杯行動するうちらのこと、最初から17:00にしておいたら問題もなかったのにと思うもあとのねぶた。というわけで(゜(エ)゜)さん、お初におめにかかるしょっぱなから失礼いたしましたぁm(_ _)m。

実は(゜(エ)゜)さん、自分たちの到着に合わせて湯をセッティングしてくださっていたのだそうです。くわぁ、申しわけなさすぎ!しかし肝心のタヌキの湯には「先客(ホントはうちらがその立場になるはずだった)」が。見かけはともかく心の中ではすっかり恐縮してしまったTakema&おしんこどんに、それでも(゜(エ)゜)さん「さ、それじゃまずは駆けつけのビールでもいきましょうか!」と優しいお声を掛けてくださいます。というわけで乾杯!

いやぁ(゜(エ)゜)さん、飲みっぷりがスンバラシイ!乾杯の声の終わるやいなや「んぐ、んぐ、ぷはぁ!」で飲み干しちゃってました。さすが看板@お名前にいつわりなし!(ご本人もそうおっしゃっていましたので念のため)。炭火もすでに熾っていて、怒涛の焼き物軍団もスタンバイOKです。気がつけば‥

という状態のまますっかりいい気持ちになっちゃいました、ハイ(またもm(_ _)mですな)。

湯ではしゃいでいたお兄ちゃん達もいなくなった頃、「さ、そろそろ‥」ということでタヌキの湯に移動します。「はぁ、気持ちいい」というのは当然ですが、湯に浸かりながらお聞きする維持管理の苦労は大変なものがあるようでした。いわく、ここが有名になるにつれて利用者のマナーがどんどん悪くなってくる、備品の持ち出しはしょっちゅうだし、温泉卵を作った後の殻をその辺に放置しっぱなしで帰られたり(卵の殻がすぐに自然に帰るわけではないんすけれどね)、時にはラーメンの麺が湯船に沈んでいたり。ホームページも、ある種「作る苦労よりも維持管理する苦労の方が大きい」もんですが、湯船の方は座ってキーボードを叩きながら管理するのとはわけが違いますからね。日々の苦労は私などがただお聞きして「大変ですねぇ」と頭で考えるよりもっとしんどいものがあるはずでしょう。



(゜(エ)゜)さんの御尊顔、そのままではおそれおおいので?ちょいと加工させていただきました(笑)。

まず念のため書いておきます。ここは十和田国立公園の域内に属しており無許可の構築物製作は認められていませんし、また河川法からもタヌキの湯が不法工作物であるのは事実です。ただ実情においてはダム関係その他の当局には「柔軟な配慮」をいただいていて、またマスコミ等でも何度か取り上げられていることもあって、その結果タヌキの湯は構築後数年を経た現在でも存在し続けているというわけです。そして、(゜(エ)゜)さんはじめ、この湯船を作った皆さんも、タヌキの湯に関して一切の権利を主張してはいないということです。作った動機はただ純粋、「流れっぱなしのお湯がもったいないので‥」これだけです。今後の増設予定もないそうです(ちなみにタヌキの湯のすぐ上にある湯船は別の人物による工作物だとのことです)。

その前提を前提にしながら(意味通ってませんね)(゜(エ)゜)さんの話をお聞きしながら思ったのは、「タヌキの湯に関する法的な問題がどうであろうが、我々のようにその設備を利用する目的で訪れる人間は、そこが違法工作物であろうがなかろうが、さらに現場を汚して去っていいという法はない」ということでした。ゴミを捨てる等、マナー無視の訪問者に注意をすると逆ギレして「こんな違法なもん作りやがって!」と捨てゼリフを残して去っていく、これって明らかに本末転倒ですよね。

そしてこのことはタヌキの湯のみならず、あえていうならば私自身にも関係してくることかもしれません。とある掲示板(私は温泉関係のメーリングリストには一切参加していませんので、一般のサイトで見たわけですが)にて次のようなことが書かれておりました。
いわゆる「野湯」に行く人って、たとえば川原を掘って湯船を作ったりすることが国立公園法や河川法に抵触し、法を犯していることについてどう思っているんでしょうかね。また、もしそこが私有地である場合はちゃんと地主の方に断っているんでしょうか。
まぁ確かに「正論」ではあります。でもその杓子定規さはかえってわれわれを生きにくくしてしまうのではないでしょうか。たとえばその発想を厳格にあてはめるなら、われわれは国立公園内に一切立ち入ることが出来ません。だって、一切の自然を損なってはいけないはずですから、登山道を歩くのだって丸一日歩けば草の十本くらいは足で踏みつけて殺しているはずです。公園内の観光地はさらに目に余るはずです(それなのに何で特別保護区内に大企業のホテルがあったりするわけ?)。

もちろん「杓子定規に考えすぎないでよ、それと企業はもっとひどいんだし」ということを例にして個人の行為を是とするわけではありません。でも自然にダメージを与えず、回復可能な程度の改変までも全て法の名の下に禁じてしまうとしまうというのはどうなのでしょうかねぇ。個人的には「いきすぎた子供の人権問題」と原点は同じなんじゃないかなぁと思います(大人と子供の人権は、生命権以外の部分では決してイコールじゃない!=私の主張≠いわゆる「正論」)。というわけで、上の赤字の書き込みに関する私のコメントを一言で言えば‥

この一言に尽きます!(ハァハァゼイゼイ)。‥話をタヌキの湯に戻しましょう。お湯をたっぷり堪能したあと場所をかえていよいよ本格的な宴会です!

それにしても(゜(エ)゜)さんの飲みっぷり食いっぷりにはうちら夫婦も脱帽っ!目の前でこうこうと燃えさかる炭火網の上に置かれた肉やら野菜やらの食物群は、しばし目を離している好きになぜかどんどんその数を減らし、と思ったらまたいつの間にか新鮮さっきまでなかったぞ系肉野菜がのっけられていたりして、まさに息つく暇も与えてくれません(笑)。お話も面白いし、自分はもちろんですがおしんこどんにはかなりツボにはまる話が多かったようで、後日「いやぁ、久々に『いい男』に会うた気ぃしたわ」とのたもうておりました。あ、(゜(エ)゜)さん、脚色なしで書いてますからね、ホントに言ってましたから(笑)。



暗くなってから温泉の湯混ぜにいそしむおしんこどん。でも実はかなり酔っていたらしい?

というわけで最後はへろへろになってしまいました。Takemaはふらついて(゜(エ)゜)さん側に倒れ込むわ(確か「酔ってない酔ってない」と無意味な言い訳をしていたような?)、おしんこどんは炭火周りにてまぁるく寝てしまうわ(猫かヤマネかいな)、それでも元気だったんですねぇ(゜(エ)゜)さんは(驚)。

ほうほうの体でテントに戻り泥のように寝て、次に目を覚ましたのはまたも(゜(エ)゜)さんの足音で(笑)。

朝から(゜(エ)゜)さんはお元気です。というかものすごくテキパキと動いてます。「まったりおとう」(現在ウェブサイト閉鎖、でも個人的には時々一緒にキャンプ宴会をさせてもらっているお知り合いライダー@知る人ぞ知る?)とは対極的な位置にある人だといやがおうにも実感です(おとう、読んでいたらごめんね)。

土曜日のうちにお湯が汚れていたこともあって、朝湯の後にタヌキの湯はお掃除モード。いやぁ一気に湯が抜けていきます。抜けるのは早いけれど、源泉の湯量の関係で、一度抜くと満水までには10数時間かかるのだそうです。ついでにいえばこの湯船は浴槽内から源泉供給されており、湯の表面が大気にさらされて自然に湯温が下がる=適温になるというのが自慢です。ということは右上の写真を見てください。湯温を下げるのに一番重要なのは湯面の表面積でしょう。その表面積は上部に行けば行くほど広くなっています。ということは‥

湯船の下部、深さ20cmくらいまでしか湯がたまっていない時に「しょうがない、でも寝湯ならできるかな」という発想は通用しないようなんです。湯量が少なければ少ないほど温度が熱い、これがここタヌキの湯の真実です。ただし、裏をかえせば「満水状態で加水せずに適温の湯」、これがタヌキの湯最大の「職人技」だともいえるわけですね。



湯を満喫後、のんびり川を渡るおしんこどん♪

しかしこれでお開きというわけではありません。実は(゜(エ)゜)さんとの事前打ち合わせで「じゃ、山菜採りでも」という話になっておったわけです。しかし時期はまさに8月下旬、果たして山菜が採れるのか?



すいません、左のはTakema指南によるヤラセ写真です。
ところでおしんこどん採取のミズ、ちょっと細いぞぉ(笑)。

「この時期でもミズはいけます!」のお誘いのもとにしばし離れた山の中へ。おしんこどんは怒涛の蚊の攻撃にかなり格闘していましたが、それでも結構な量のミズが採れました(ちなみに(゜(エ)゜)さん=蚊に刺されやすいがツナギで防備、おしんこどんは同じく刺されやすく長袖防備でもあわてふためく、Takema=全然刺されないので半袖でも動じず、でした)。

このあとはタヌキの湯近くに戻って地道な皮むき。やはりこの時期になると皮が固くなっているので、いいかげんにやると食べる時に皮がやたら残るのだそうな。手ぇ抜けませんな(ちょっと残念@手抜き大好き)。というわけで河原の石に腰掛けながら黙々と内職作業です。と、(゜(エ)゜)さんがある程度剥いたところで何かを作り始めました。

できあがりはこちら、ミズと味噌のたたきあえです。ふむぅ、確かにこれだけでご飯が進みます。これをさっさと作ってしまうとは、さすが山菜歴数十年のプロですな。わたしゃワラビのあく抜きだってついこの前知ったばかりでした(やっぱり似非アウトドアラーです(笑))。



タヌキの湯でほてった身体を沢水で冷やすおしんこどん‥表情が「あの時」と同じです!

さ、そんなこんなでゆっくりしているうちに10:00をはるかに回ってしまいました。というわけでそろそろ出発っと。

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