− その3 秘湯毒沢温泉の湯の濃さと味にびっくり、最後に今度こそGSの湯で〆 −

鄙びた鉱泉宿といった風情の毒沢温泉「沢乃湯」。「毒沢」という名前には、この鉱泉が傷の治療に効くということを知られないようにあえてこの名を付けたという「隠し湯」系のエピソードがあるようです。ただし今は泊まりのお客さんはとらず、日帰り湯のみなのだそうな。

さてこちらのお湯ですが、加熱すると左上画像のように赤茶色の湯に変わります。その色が濃いの何のって、透明度は1cmくらいしかありません!ただしずーっと誰も入っていない時には湯の花が沈むので色も薄く見えるようになるのだそうですが、誰かが出入りすれば一発でこの色に戻ってしまうというわけですね。なお、毒沢温泉には他の宿もありますが、ここから上にある某宿は循環加温のためか湯の色がもっと薄いそうです。

先客さんは浴槽で身体を温めたあと加温前の冷源泉をざばざばっと浴び、再び湯船で身体を温め‥これを10回くらい繰り返すことによってお風呂から上がってもずーっと身体が冷えることはないんだとおっしゃいます。勧められるままにTakemaもやってみようとしましたが、膝上部分まで冷鉱泉をかけたところでギブアップせざるをえないほどの冷たさでした。こういうのは覚悟を決めて一気にやらなきゃダメですね(笑)。

お風呂上がりには無料の休憩室がありましたが、そこには「金山の霊泉」と書かれたペットボトルが。実はこれ、ここの源泉をパックしたものなんだそうです。ちなみに浴室で冷鉱泉を飲んでみましたが、お味はといえば何とも言えない感じ、独特の酸味に渋み、そして微妙に残る後味。と、まるでこう書くと「つまりは不味いんでしょ?」と思われるかも知れませんが、自分としては「なぜか後を引く味」だったんです。先客の方も「ペットボトルの方はちょっと味が違うけれどね」とおっしゃっておられましたっけ。というわけでこちらも試飲してみると、うーん確かにこっち(PB)の方が味もまろやかになっているような‥

焼酎を割る水用として買おうかとも思いましたが、宿内の但し書きに「煎茶とは相性が悪いので、白湯または麦茶にして飲用することをお勧めします」「飲酒の前後にはこの水を飲まないでください」というようなことが書かれていたので、

というような、一休さんの向こうを張るようなとんちで切り抜けることも出来そうになく、購入はパスしました。でも今考えれば1本くらいは買っておけばよかったのにとちょっと後悔しているのが本音だったりして(笑)。

宿の前の道からはみごとに吊された干し柿、そして道の先には光り輝く諏訪湖が見えていました。さぁてもうとうにお昼も回っているし、ここらで諏訪周辺の温泉行脚は切り上げて、一路奈良へと向かいますか

そしてそれから数時間後、岐阜県南部の某GSに車を滑り込ませたTakemaでありました。まだまだ寄り道は続くというわけですね。もちろんここでは給油も目的なのですが‥

Takema
店員さん
Takema
よ、よぉっしよしよし!甲府の悔しさを瑞浪で返すことが出来ました!というわけでいそいそとタオルとカメラを持っておしんこどん共々浴室へ移動します!

甲府同様こちらにも「湯」の暖簾が掛けられています。しかしあちらと違うのは「お気軽にご利用下さい」のコメント!はいはい、有り難く利用させていただきますよー♪ちなみにのれんの脇には「硫黄含有」の表示があり、「日本の名湯宇佐美温泉公安委員会」という洒落心たっぷりの委員会名も。というわけで気をよくしたわれわれは2人して浴室へと進んでいくのでありました。

浴室内部には1人用の浴槽と、ちゃんとシャワーも設置されていました。ちなみにこちらの源泉は冷鉱泉のためボイラーで加熱されて出てくるのですが、何だか「売りものの油をこの温泉のために使っているなんて何と太っ腹なGSなんだ!」と感謝せずにはいられない気持ちになります。ありがたやありがたや。

というわけで、それぞれ交代しつつ至福の湯浴みとなりました。お湯は透明ですが確かに硫黄臭がきっちりと感じられますし、いやぁ堪能いたしました!

ちなみにさすがにここから奈良へは一直線で走りましたとさ(笑)。
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