− その8 北の大地の八九郎=湯ノ岱のぬる湯・銀婚湯経由で濁川温泉へ −

さて花沢温泉入浴後、今宵の宿として定めた噴火湾側の濁川温泉某お宿に連絡を入れてまずは一安心。素泊まりだから多少到着が遅くなっても安心だし、というわけで、なぜかTakema車は「木古内・函館方面」に向かう道道に入り込んでいくのでありました。あのーっ方向違うんですけれど(笑)。

というわけで、宿が見えてきたところで「さてどこだろう?」と停車。ということで目指す湯は宿の湯じゃないわけですね。しかし前述したように場所はあくまでTakemaの記憶の中にしかありません。というか、ここの湯の場合は「宿のこぼれ湯ではなく河原」という以外に全然記憶もないのです(苦笑)。というわけで川に降りる道を発見し「これだこれだ間違いないでしょ!」と喜び勇んで降りていってあえなく玉砕(笑)。「ここは川で洗車するのにちょうどいい」という場所を発見しただけでした。

しかし、知内3野湯ロストに続いてのミスだけはしでかしたくありません。というわけで、場所を変えて探索すると‥なるほど、こんなところにあったのね!



この木が目印ですね(ちょうどおしんこどんが降りようとしています)。そしてその眼下には!

あとから追いついたTakemaも現場を確認し、踏み分け道を降りていきます。こんなところでマムシにでも出会ったら元も子もないので、その辺の木ぎれを使って足先の草をたたきながらの行軍です。いや、ほんの数mの話なんですが(笑)。

いざ源泉に到着!表題に書いたように、人工的に造られた石組み湯船の真ん中からどんどん源泉が自噴しています。雰囲気はといえば「開放的な奥八九郎(奥々じゃなくて)」という感じでしょうか。そして湯温は‥うーんこれまた奥八九郎と同じくぬるま湯(笑)。いや、こっちの方が少しぬるいかな。この日はかなり気温が高かったので全く躊躇せずに入りましたが、春秋は結構厳しいことが予想されます。

で、しばらくどなたも入っていなかったのか、湯の花がそれなりに蓄積というか沈殿しておりました。それを最初に目撃したからか、おしんこどんは入浴をパスしました(いや、いちおう道路から丸見えということもありますけれどね)。Takemaは「こんなん大したことないでしょ」&「ここまで来て入らないのはモッタイナイ(前引用 by ワンガリ・マータイ氏)という気持ちから、さっさと入浴したわけですね。ん?Takemaの場合は「さもしさ」だけだって?うーん、否定する術がない(笑)。

「とにかく静かな野湯に入れて嬉しい♪」

尻下自噴湯をタンノーいたしました。

Wmv形式、910KB、23秒


さてここからはさすがにそろそろ急ぎ足。再び上ノ国に戻り江差を越えて厚沢部を目指す‥おっと、ここでRobくんに4度目の遭遇!Robくんも、「あんたらなんでそんなにゆっくりなの?」と思ったかも知れませんが、車内からバイバイと声を掛けて通過しました。

乙部の温泉にもかなり未練はありましたが、もう午後3時になろうとしているタイミングでしたので今回はパス。うーむ、知内といいこの界隈といい、多少宿題を残したような気がしますね(笑)。というわけで道道67号を使って一気に北上!ここからは時間との戦いです。え、何でって?いやそれは、

実は今回、おしんこどん母と一緒の旅行の「最終日の宿」として最終選考に残ったのがこの「銀婚湯」。行程的に意味のない移動がちょっと長いかなということで今回はパスしたのですが(決してTakemaの野湯訪問を基準に選んだわけではありません(笑))、でもやはり気になるよさげ湯ですし、あえて通過するには及ばず。しかし銀婚湯の日帰り入浴は16:00までなんです。というわけで法定速度で急げや急げ!なぜか地元車やレンタカーはずいぶん低速走行してたなぁどうしてだろう(謎笑)。

というわけで15:45過ぎに銀婚湯温泉到着!レセプションで入浴の可否を伺うと「大丈夫です」との有り難いお返事が。というわけでいってきまーす!

驚いたことに、そこまで願ってもいなかったにもかかわらず男湯は露天風呂も含めて最初から最後まで完全貸し切り!これは驚きでした。というのも、ここ銀婚湯は道内でも数少ない「秘湯を守る会」加盟宿であるだけでなく、事前に問い合わせたところ「残室僅少」ということだったからなのです。

でも、よく考えてみればまだ16:00になるかならないかの時間、当日宿泊のお客さんもまだ到着している人は少ないという「絶妙に美味しい時間」だったんでしょうね。その証拠に?われわれがお湯をタンノーしておいとまするのと入れ替わりに、続々とお泊まりのお客さんが到着していましたっけ、ふふふありがたや。



その入れ替わりタイミングにわれわれは入口近くの足湯で最後の仕上げです。時間が時間だけに誰もおりません。

さて、あとは一気に濁川温泉を目指します。噴火湾から少し山あいに入ったところにある濁川地区は小さいながらまさにカルデラ地形そのままです。というわけで、今宵の宿に行く前に少しこのカルデラ内の農業地域をぐるぐるしてみることにしました。すると‥。



豪快な湯気を上げているのは地熱発電所関係。でもそれ以外に、ごくありきたりの場所に源泉井が?



カルデラ内では冬も含めてビニールハウス栽培が盛んです。夏は温泉不要、よって?


「あまりにも、あぁ『モッタイナイ』余り湯!」

アブラ臭のする極上湯が、あぁ、流されるまま!

Wmv形式、573KB、13秒


くわぁモッタイナイ!‥と、いろいろ聞いてみると、カルデラ内での湯のほとんどはハウス栽培に利用され、加温の必要のない夏場には上記動画のようにハウスを経由せずに流しっぱなしにしてしまうのだとか。でも、動画の中でも「これは露天風呂として設営したでしょ!」という感じの構造物があったんですが?

これについてのお返事は結果として微妙なものでした。探索の価値あり?でも、だからといってあの構造物に無許可で入浴はしないで下さいね、お願いです(地元の方々=地権者の所有物ですから)。

さて、日暮れまでの長い北海道の夏とはいえ、そろそろ日暮れ近くなってきました。さて、Takema&おしんこどんが泊まる宿 in 濁川温泉といえば?そう、あそこです、北海道でありながら湯治場の雰囲気を思いっきり残している‥!
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