− まずは新津温泉を手始めに、おっと「あと2日」の出湯温泉 −

(2007年10月13.14日)

夏は北海道と屋久島で温泉行脚をタンノーしたとはいえ、その反動で?というわけではないですが、9月は結局「くまばいくオフキャンプ」の絡みで嬬恋村の「湖畔の湯」に入っただけでした。となればそろそろ「湯が恋しく」なってもおかしくないですよね(正当化)。というわけでいろいろと調べていたわけですが、その中に「どうも気になる場所」がありました。それは、「飯豊温泉」。

国民宿舎「飯豊梅花皮荘」を中心としてあと数軒の宿泊施設を有する飯豊温泉ですが、その源泉は山中から引湯しているということはもう20年も前から知っていました。だって、学生時代に飯豊連峰を縦走してきて梶川尾根の急な下りにひざを笑わせながら(「ひざが笑う」って意味わからない人も多いかな?)降りてきて奥の飯豊山荘に泊まり、その時に管理人さんから聞いた記憶がぼんやりとはいえ残っていましたから。

もちろんその頃は「降りたところがたまたま温泉」だっただけで全然興味はなかったんですが、今はちょっと違います(「ちょっと?」ってツッコミはなしね)。で、ネットでいろいろと調べていくと、とあるサイトに「下流に宿が出来る前は、山から下りてきたら即席湯船を作って山の汗を流したものだが、今は集湯施設ができてしまって‥」というような記述がありました。

確かに集湯施設ができればほとんどの湯は宿に運ばれてしまっているかも知れない、でも、

という「疑惑」というか「可能性」に気づいたわけです。たとえちょろちょろとでも湯がこぼれているならば、わが黄金の四点セット、すなわちドカシーならぬ「携帯湯船」・「スコップ」・そして他サイトでは持参品として見たことのない「雨どい」(これ結構すぐれものだと思うんだけれどなー)・最後に「バケツ」、これらによって何とか入湯を達成できるのではないかと思われてやみません。よって出発前日になって飯豊梅花皮荘(飯豊山荘はすでに2回泊まったことがあるので)に予約を入れ、宿の方の「あまりいい部屋はご用意できませんが‥」とのお言葉にも、「別に布団部屋というわけでもあるまい」と考えて「よろしくお願いいたします」となったわけです。というわけで準備は万端!ついでに周辺界隈の情報も仕入れた上で、1泊2日の温泉行脚開始です!

明けて13日の午前3時半過ぎ、関越道の新座料金所を通過するTakema車の姿がありました(今回は車で出動です)。今回は新潟まで一気に高速を利用しましたからETC深夜割引の恩恵は大きいです。途中で眠くなって仮眠するかもなと思いましたが、結局そのまま走っちゃったな。越後川口のSA(休憩)あたりではちょっと眠かったけれど、車から降りてエリア内を散歩したら復活しました!

さて、新潟中央JCTで磐越道に入って最初の新津ICで高速を降ります。湯めぐりに詳しい方であれば、Takemaが選んだ「朝一番の湯」がどこなのかピピンとくることでしょう。そう、アブラ臭関東甲信越地域の大本山?、その名もまさに「新津温泉」です。



右上と左上の画像は棟続きですが、イチゲンのお客と地元の常連さんの入口は別のようです(笑)。

到着は早朝7:00過ぎ。うーん、まだこの時間なら空いているだろうかという事前の目論見は「地元の方、特にご老人の朝は早い」という常識の前に早くも打ち砕かれました。しかも今回調べていて驚いたのですが、「石油を掘ろうとしたら湯が出た」という由来の温泉だから結構郊外なのだろうと思っていたのに(確か月岡温泉もそうですよね)、ほぼ完全に町のどまん中じゃないですか!(すぐ隣は長○屋だし)。となれば地元の方が歩いて来られるというわけで、朝一番の湯に人気が出ないわけがないのでありました。

他のお客さんがいるときは撮らないというかカメラを持ち込まない(以前は一応持ち込んでたけどやめました)Takemaゆえ、右上画像は脱衣室に張ってあった雑誌ページ画像を撮ったもの。ま、ネットで検索すれば浴室の画像はいくらでも出てくるんで‥。

浴室の引き戸を開けると、噂に聞いていたアブラ臭が結構な濃度で鼻孔を刺激します。でも、何となくイメージしていたよりは弱いかなと感じたのは、どこかのサイトで読んだ時の刷り込みが増幅されていたのかも知れません。源泉を飲んでみると‥うわーうまくない(あたりまえ)。ヨーロッパのように飲泉が湯治の一方法として確立しているエリアにここのような温泉があったら‥いや、たぶん利用されずに垂れ流されているのではないでしょうか。となるとオイルのふるさと中東ではどうなんだ?と、妄想は果てしなく広がっていきますが、考えても無駄=現実を知らないのでやめておきます。

お湯はぬるめで長湯が可能、というわけで地元の皆さんは長湯を前提としてお越しになっているようです。こちらはある程度のところで上がりました。だって私らはこれからまだいくつもの湯に入らなければいけないのですから‥いや「入らなければ」と誰かに命令を受けているわけでは決してないのですが(大笑)。



休憩室もさすがにこの時間から利用する人はおりません。通路には生活感が充満していい感じ?

てなわけで本日最初の入湯完了です。ちなみにこの日のエリアはTakemaにとって「10年くらい前に1度だけバイクで通過しただけ」のほぼ処女地。しかも結構ローカルの温泉があるので気が抜けないというか、「各駅停車」で結構立て続けに入らねばならないので、自分が湯疲れするタイプだったら大変だったろうな。
ちなみにTakemaはこれまで湯疲れなるものを実感したことはありません。もちろんたて続けの温泉=まだ火照った身体に次の湯というのはキツイですが、それでも疲れるわけではありません。関係ないけれど「シャリバテ(お腹が減って力が出なくなる)」というのもないです。今は週2-3回5kmずつ走ってますが、平日は昼ご飯を食べないので、帰宅直後は「1日の中で一番お腹が減っている時間」なんですよね。でも走っていて全然気にならないしねぇ。ちなみにおしんこどんは「空腹=活動不能」タイプ。「食べなくても別にいいか」と思える身体でよかった‥。あ゛、温泉の話からそれちゃった(汗)。
さてこのあとは、白鳥の飛来地の「老舗」として昔から有名な瓢湖(ひょうこ)を経由して、内陸経由で北上するR290へと向かいます‥が、せっかくだからと立ち寄った瓢湖は、地球温暖化が叫ばれ冬の訪れが遅くなっている昨今にもかかわらずすでに気の早い到着を果たした白鳥くんにより、岸部は進入禁止となっておりました。

というか、水面を覆う蓮(ハス)の方に驚かされました。県道から見たエリアも蓮でかなり埋め尽くされていたんですが、数千羽もの白鳥が羽を休めるほどの水面を見つけられなかったのは、見た場所が悪かったのかな?

さて瓢湖からさらにR290を目指し、ようやく290との交差路にさしかかった信号をなぜだか「直進」。はい、この先に次の湯が控えているのであります。幸い新津温泉からは比較的距離もあったし、瓢湖周辺を少し散策したりもしていたので火照りもないし、よし、出湯温泉に行っちゃれ!というわけです。

さて出湯温泉には2つの共同浴場があるとのことはTマップルに自ら書き込んでおきました。うち1湯は寺院直営とのことで、7月にも日光湯元の温泉寺に行ったし、登別のお寺の湯には行かれなかったけれどヒジョーに興味があったし、というわけで訪問時における熱意の中心は「華報寺直営共同浴場」にあったわけです。しかしここで「とんでも八分歩いて十分、でもバンジーなら下まで3秒♪」というラッキーに遭遇したのであります。

まずはどん詰まりの華報寺まで。しかし宿専用の駐車場以外の駐車スペースを見いだせず反転して、ちょっと裏手にある公共駐車場へ。さて小路を抜けたメインロードの真向かいにはもう一つの共同浴場が見えました。となれば、「入浴するかしないかはともかくとして、前まで行ってみるか」と思うのは自然です。

手前の商店で入浴チケットを購入しました(建物内に自販機があるのを知らなかったので)。何だか昔懐かしい感じのチケットですが、建物内にあった入湯券自販機からはこんなに懐かしい感じのちぎり券は出てこないでしょうし、これはこれでなかなか嬉しかったぞ。

で、共同浴場の引き戸を開けようとしたとき、思いがけず右上画像にマウスオンした時のような「衝撃の報告」が目に入ってきたのでした。ええっ、「休業」だって?しかも休業スタートは2007/10/15、今日は13日だから、つまりは

このことを管理人さんに聞いてみたら「この建物ごと全面建て替え」なんですと!というわけで、「解体直前の最後の湯船」に入浴できるまたとない&最後のチャンスに恵まれたというわけですね。やった、知らなかったとはいえ偶然間にあった!

地域の共同浴場にしては比較的大きな?湯船に、透明湯が2筋、さらさらと流し込まれています。お湯そのものは適温の掛け流しですが、どうやら加温している様子、でも十分だぁ(左上画像にマウスオンするとTakema足の画像に変わります)。。

ちなみにこの浴槽も当然取り壊されてしまうんでしょうが、妙に気になったのが浴槽の片隅に飾られていた小さな銅像(?)。仏像ではなく単なる女性像のようで、ここに飾られる必然性はそもそもないようなものですが、建て替えに伴いこの銅像の運命やいかに?

先客さんが出て行ったので急いでカメラを持ち込み上の写真を撮っていたら、次のお客さんが見えたので撮影終了。よって浴室全体の画像はありません。

続いて華報寺の共同浴場へは歩いてすぐ。基本的にはこちらが出湯温泉の本家本元ですから普通だったらこっちに入ったんだろうと思いますが、さすがに今日は特別でしたね。ちなみにこちらの源泉の方が温かいので加温なしでかけ流しているとか?ま、次回機会があったら訪問することにして‥。

さ、続いてはどこへ行こう?この辺の湯は軒並み未湯‥ということは何となく北上すれば、そう、あそこです!
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