− 飯豊の湯、今度は肩まで浸かりましょ(梅花皮荘宿泊) −
宿まで戻ってきてチェックインです。秋の行楽シーズンの週末ゆえこの日は満室。予約時に「あまりいい部屋ではありませんが」というのはどうやら1階の部屋だったからのようですが、別に狭いわけでもないし、窓からはちゃんと景色が眺められたし、全く問題はございません。フロント担当の方々もとっても丁寧で好感が持てました。
ちなみに梅花皮荘宿泊者は隣接の「川入荘」の露天風呂も無料で入浴可能ということです。ではではということで明るいうちにそちらから先に入っちゃいましょ。
宿の前の駐車車両が思いのほか少なかったので、「も、もしかしてもしかする?」と思いつつお風呂場へ進んでいくと「案の定」男女とも貸し切りでした。湯船の真ん中に台があるのは何?飲み物でも置いてゆっくりやりなさいという意味なんでしょうか?(上の画像それぞれにマウスオンすると画像が変わります)。
湯はどんどんと流し込まれており快適。もちろんかなりの量(流し込まれる量とほぼ同量)がオーバーフローしているのですが、建物の入口に掲示してあった温泉の説明によると「加水・加温あり、加温のための循環あり」とあります。湯口から流し込まれる湯はおそらく加水された源泉でしょうが、循環設備はどこ?と、ここで気づいたのがこの中央の台。もしかしたらこの下に循環の施設があったのかな?
ただ、ここの循環そのものは純粋に加温のためだけのような気がしますけれど。半露天だから仕方ないようなような気はしますが、逆に「そうまでして無理に『露天』にこだわらなくてもよかったのでは?」という気にもさせられます。広い窓をつけてもよかったのかも。その方が湯温も下がらないで済むから掛け流しでいけたかも知れないし。
でもまあ無料で入れてもらうのにああだこうだ言うのもナニでしょう。しっかり風呂上がりにビールをいただき、すっかり安らかな気分になって部屋へ戻ると、この時期の東北山の湯の定番、「カメムシキャッチャー」=ガムテープが部屋に装備されているのを発見して何だか嬉しくなりました(ちなみにおしんこどんは「テレビっ子」の面目をほどこしているというか、しっかりテレビにくぎ付けですね)。
ちなみに内湯の入口に掛けられたのれん、この地方の方言なんでしょうけれどなかなかいい感じ。
さて夕&朝食の画像はないんですが美味しくいただきました。食事後、さすがに湯疲れしたのかおしんこどんは20:00過ぎに寝てしまいました。Takemaは明日の計画を考えるべく地図と首ったけになっていたらいつの間にか11:00近く。宿の内湯には夕食前にも入っていましたが、寝る前にもう一湯というわけで、結局本日の温泉めぐりは7湯+1足湯で終了したのであります。
明けて翌朝。誰もいない浴室画像を撮るために?6:00前にお風呂に行ってみたら予想通りの貸し切り(さすがにこのあたり、集落の共同湯とは違いますね)。
こちらの湯は完全に源泉掛け流し。偶然朝食後「最後のもうひと風呂」をタンノーしていたとき、掃除に見えた湯守さんとお話しする機会がありまして、いろいろと貴重なお話を伺うことが出来ました。その話の中の数例をご紹介すれば‥。
1. 「ここの湯は一度タンクに溜めたりすることなく源泉からの湯をそのまま流し込んでいるので、梅雨の時期などはたぶん源泉に雨水が入るからかぬるくなってしまうんですよね、でもお客さんから『ちょっとぬるいんだけど』と言われてもどうしようもないんですよ」 2. 「逆に冬期などは山に雪が付くので地表の水分が流れ込まなくなるからか、もっとぐんと熱くなってちょうどいいんです。」 3. 「源泉は温身平にはなくて別の沢の中流部に出ているものをいくつか集めてここまで引いています。ここはかなり遠いのでだいぶ温度が下がりますが、源泉に近い飯豊山荘ではもっと熱いです。」(Takemaが「確かに以前あっちに泊まったときはもっと熱かった」と相づちを打つと(以下次項)、 4. 「今、結構あちこちの温泉地で源泉の湧出量や湯温が下がってきているみたいで、蔵王なんかは本当に随分大変になってきているみたいですが、ここはもともと火山じゃないので地震などにも堅い岩盤が耐えてくれるからか、湯量も湯温も昔から基本的に全然変わらないですよ。」
さすがに「昨日源泉付近をうろうろしてきたんですが」とは言い出せなかったんですが(小心)、湯量や湯温が昔から変わらないということ、そして「いくつか集めて」とおっしゃっていたことから、昨日の源泉枡の場所以外にも源泉が出ている場所はきっとあるはず。高温湯のこぼれ湯はあまり期待できませんが、某登山者さんのブログサイトを見ていたところ、明らかに自然の湧出口もどこかにあるみたいですし、機会があればまた来てみたいなぁ。
さてこの日は昨日にもましていい天気。というわけで、宿に掲示されていた写真の多くの撮影場所である楢口峠を経由して長井市方面へと東進することにしました。
峠道を上がって行くにつれてススキ原が広い!春から初夏にかけては大ワラビ園(有料)となるそうな。「関東の‥」さん、情報ありがとうございました。
確かに飯豊連山を一望できる峠からの眺望は絶景。稜線のある場所をズームで撮影してみたら‥おお、梅花皮小屋が!(右上画像マウスオン)。
Takemaが無意味に足を上げたすぐ後ろに見えている栗の大木もそろそろ収穫時期。ただし持ち主さんがおられるようですから取っちゃ駄目よ。
その昔、福島側の登山口にあった御沢小屋に「飯豊はイイデ!」と書かれていたペンキ絵を思い出します。ホントにいい山です。キツイけど(笑)。
というわけでいい天気の真っ昼間、寄り道もせずに一路目的地に向かって進むTakema&おしんこどんだったのでした(長井はあくまで通過点です)。さてその目的地とは?何度かTVで紹介されている有名野湯といえばおわかりでしょう、上山温泉の共同浴場もあえて通過して山を登っていくとすれば?そう、あそこしかありません!「かもしか温泉」!
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