− 行くぞかもしか温泉(その1) −
というわけで蔵王エコーラインをぐんぐんと上がっていくのでありました。紅葉が遅いとはいえさすがに峠の近くでは紅葉が綺麗な時期を迎えています。となると‥恐れていたことが現実になりました。それは‥渋滞(笑)。いや山形側からのほうが短くて流れも良く、せいぜい渋滞にはまっていたのは15分くらいのものでしたが、そのあと降りていった宮城側は2km以上詰まっていましたし、しかもほとんど動いていなかった!頂上部で蔵王ハイラインに入るのに右折が必要になる=直進車の通行を待たなければならないのが最大のネックだと思われますが、うーん、これは峠上での誘導員を置けば何とか(もっと均等に)なるんじゃないかな?
ちなみにTakemaがこのルート(エコーライン)を使うのは初めてです。というか、蔵王周辺ってほとんど未開拓エリアなんですよね。そのうち初夏の山岳縦走をしてみたい場所でもあります。でも今回はそれこそ「お釜」まで行っている時間もないのでそのまま通過と相成り、そのまま登山口の入口となる賽の河原駐車場へ。実は「どこだどこだ?」と手前の駐車場に入って歩き出しそうになったのは笑い話。初めての場所なんだからしょうがないって。
さて間違いなくここだという入口にてスタート時点の証拠画像、というか記録のために時間を撮影しました。片道1.5hという話ですが途中何があるかもわからないので。というか、往復3hとして帰着は15:40、プラス入浴タンノー時間を加味すると16:00ははるかに回ります。万が一迷ったとしたら‥うん、とにかく速く歩くに越したことはないようです。
最初はこんな舗装路を歩いていきます。お互いかなりの早足です。
で、いよいよ遊歩道の終点にある展望台へ。ちなみにこの手前あたりからかもしか温泉(野湯)から吹き上がる噴気を眺めることが出来ます。ただし風向きによっては見えないかも知れませんし、また、展望台終点まで来てしまうと見えなくなるので念のため。
その噴気を見ていると何となく「いやーな予感というか真実」に気づかされます。それは、
という疑いなき事実。あーあ、当然ながら野湯への道は遠いのね(笑)。
さ、ここから真下の沢に向かって一気に下りますよーっ!
下りのルートそのものはしっかり踏まれています。一部崩落の跡もありますが特に問題はありません。
ナナカマドの実もすっかり色づいていましたが、この日は暖かくて風もなくラッキー♪
二段の滝が間近に見えてくると、その下流にある渡渉点もはっきり見えてきます。あそこからはまた登りかえさにゃいかんのね(悲)。
ちなみに遊歩道終点展望台から沢の渡渉点までの標高差は170m(実測)でした。ということは、往路はともかく帰りはそれだけ登り返してこなければならないということになります。ちなみに復路も渡渉点からは再び「勝手知ったる大登り」ですのでご覚悟あれ(笑)。なお、この温泉についての紹介サイトのうち少し前のものまではここに木の仮橋が架かっていたように書かれていますが、2007秋現在、そんな橋は流されてしまって跡形もありません。渇水期であれば岩を飛んで渡れますが(今回は何とかなりました)、雨の翌日などは靴の中まで濡れてしまうのは不可避ですし、場所柄無理は禁物(雨の時は一気に水量が増える地形)です。状況を冷静に判断し、時には「戻る勇気を」。
ちなみに駐車場から渡渉点までは37分でした。結構早めに歩いてきたんで「これがコースタイム」ということはないと思いますが、石飛び渡渉にちょっと気を遣いましたっけ。で、何とこのあたりで「これからかもしか温泉に向かうと思われる」グループ2組に遭遇!うわ、さすが有名野湯とはいえこれは厳しい?というわけで、最初に渡渉した後はさらにピッチを上げて登り始めたわけなんですが、ふと後ろを振り返って来し対岸を見ると‥
どうやらこの沢の渡渉&この先に対する不安から「撤退」を決意したみたいです。あると思っていた橋がないのと、渡った先のルート状況に不安を予想したからかも知れませんが、実は一番大変なのは最初の渡渉なんですよね。源泉まで沢は都合3回渡りますが、一番水量が多いのは最初の川(濁川)ですから‥。でもそんなふうに思う一方で、「野湯をめぐる先陣争い上ひとつ有利に立ったかな」という損得勘定をせずにはいられなかったTakemaなのでもありました(人間小さいなー)。というわけでここからは再び登り返します。
濁川からしばらくの登りのあとしばらくは山腹のトラバース道となりそれほど息は切れません。先ほどの展望台から伸びるケーブル(かつてかもしか温泉に宿があったときの荷物搬送用ケーブルがまだ切れずに残っています)がどんどん近くなってくるにつれて「次のポイント近し」という気にさせられます。と、ここで山道を降りてこられたお一人の男性とすれ違いました。
実は駐車場からこの道に入るゲートのすぐ脇にちょっと荷物を積んだセローが停まっていたのでした。何となくの直感で「このライダーさんはかもしか温泉に行っているに違いない」と勝手に思っていたのですが、ライダージャケットこそ着ておられませんがいざこの男性を目の前にして、絶対この方がセロー乗りの方に違いないと直感しました!
で、ここから上部の現状況(お湯、そして先客の状況)はいかがなものかとお聞きすると‥。
うわー勇気百倍根性千倍のお言葉ありがとうございます!というわけでかなーり気をよくしてさらに元気よく歩いていくとすぐに昔のかもしか温泉宿跡に到着。
ちょうどこのあたりでヤマブドウ採取中のグループに遭遇。このルート沿いは日当たりがいいですし大きな木がないですからヤマブドウの生育にもちょうどいいようで、随分と蔓が伸びておりました。自分もここだったら採りに来てもいいかもしれませんが今年はもう後の祭りです。
さて、ここからさらに登っていきます!(右上画像)。でもここからちょっと上がれば視界が開けるだけに一投足?(ただし視界不良の時はルート不明につき危険ですので念のため)。
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