(2007年7月20日)
この日は金曜日なれどお休み(その代わり今週の土・日曜日は出勤しますが)。天気はといえば、朝の天気予報では関東地方は曇りとのことでしたが千葉では晴れ間ものぞいていますし、よーし久々にバイクで出かけるかっ!おしんこどんは仕事ですから、久々のソロツーリング!(実は先週も房総を走ったりはしてたんですけれどね)。
さて目的地はといえば‥ちょっと考えて「Takemaの定番=日光〜沼田ルート」にさっさと決定。最近は温泉絡みのお出かけがメインとなっているTakemaとしては、バイクツーリング自体がずいぶんと少なくなっちゃってますから、「バイクで出かける」のであれば温泉は二の次にしよう、純粋に走りを楽しもうと考えたわけです(その割に走りはへなちょこ系ですが)。何たって平日だし!
というわけで一路東北道を北へ。最初交通量は少ないわけでもありませんでしたが、いやーやっぱり平日だけあって「ぶっ飛ばす商用車」が多い!排気量だってそんなに大きいわけじゃないはずなのに、商用のライトバンってホントに酷使されてるのね。でもちょっと邪魔だったりするんでするーりスルリと安全速度でぶっちぎりましたが(笑)。
頭の中では何となく日光の先の清滝ICまで高速で行っちゃおうと思っていたんですが、鹿沼出口分岐の流出車線が目に入った瞬間、「急いでいるわけじゃないし、下道=例幣使街道で日光に行ってもイイじゃないか」と瞬時に考え直し、一気に3車線変更で出口へ。さすがにこのあたりまで来ると車の数も少なかったんで問題ありませんでしたが、休日だったらブーイングを浴びたかも知れません(笑)。
で、杉並木の例幣使街道へ。その道中で撮ったのが上の2枚の画像ですが、道幅の狭いルートゆえ、バイクであってもやっぱり撮影には気を遣います。というわけで路肩ぎりぎりに停めてるんで画像としてはイマイチでした(苦笑)。やっぱり動画にすればよかった。
天気はといえば、国道120号線に出てからはずっと曇りというか、日光市内に入る前から霧がぐぐんと出てきたりして、向かう山々の方向は見事に黒っぽい雲が出ているし、何となくやばーい雰囲気です。でもまぁなるようにしかならんのでそのまま進行!
1年3ヶ月ぶりのいろは坂は、さすがに一時のビビリ走行ほどではありませんが、「攻める」のではなく「辿る」レベルですね。車はぜーんぜんいないのにとってもジェントル。でも途中で他のバイクを二台抜かしたような(笑)。ま、1台はアメリカンだったし。というか、目ぇつりあげて走る必要全然なし!ちなみにリアタイヤはもともとスリップサインがほぼ出かけてましたんで、路面が濡れるととたんに乗用車スピードで静かーに!で、そのまま湯元温泉まで走り抜けました。
もうたぶん20回は来ているであろうここ湯元温泉。一番最初は小学校の修学旅行だったよなぁ。しかし「はるにれの湯」閉鎖となった今となっては(ちなみに現在かの湯の湯小屋はおろか、母屋も含め全て撤去されています)、「定番の湯」がなくなっちゃったわけです。というわけで、目指したお湯はといえば‥。
というわけで到着したのは湯元温泉の、その名も「温泉寺」。開祖は、輪王寺をはじめとする「日光山」を開山した勝道上人(ちなみに温泉寺は輪王寺の別院として位置づけられています)。ちなみに江戸時代には、何と「中禅寺上人(管理者)と日光奉行それぞれの許可を受けなければ入湯が許可されない」という、非常に霊験あらたか、いや違った、徹底した管理が行われていたそうなのですね。この日みたいによそ者がバイクでふらっと立ち寄って「ぬふぅいい湯だな♪」なんてのが許されているというのは、なんとも有り難いご時世だと感じずにはおれません、ハイ。
入口には「寺に用のない車両の通行を禁ず」と書かれておりました。この「用」に入浴が含まれるのか否か(法事限定とかね)は不明でしたし、バイクとはいえ駐車スペースがないと困るので、バイクはお寺の入口にそのまま止めていったわけです。結果としては、奥にはそれなりのスペースがあったしたぶんOKだったんだろうけれど。
で、本堂と庫裡(くり)が見えてきたところで、右上のような看板が(右上画像にマウスオンすると画像が変わります)。よし入れるのね。冬期は入れないということですが、土日の混み具合はどんなもんなのだろう(今回はおしんこどんを連れてきていないため、今後の参考に聞けばよかったんだけれど失念しました。要は「次回行けばわかる」ということでしょう。たぶんできるだけ人の居ない11月とかに来ることでしょうし)。
建物の入口におみくじが置かれているのもお寺ならでは。呼び鈴を鳴らすと係の方が出てこられましたので「あのぉ、入浴をお願いしたいのですが」と声をかけると、「ハイどうぞどうぞ」と優しく声をかけて下さったのはいいんですが、どうしたわけか、その女性の方はそそくさと奥の方へと消えていってしまいました。他に人の気配はないし、料金(500円)もまだ支払っていないし、ここは日帰り温泉施設じゃなくお寺だしということで、
そう、わたくしTakemaは本当は引っ込み思案で自信のない小動物系の性格をしておりますので、こんな時には一瞬おろおろとしてしまうわけであります(信じる信じないはおまかせしますが)。でもさっき確かに「どうぞどうぞ」と言われたよなあと思いつつ、そろーりそろりと廊下を進んでいくと、「男湯」と書かれた前まで来たところで先ほどの女性の方が脱衣場から出てきました。
何でも、お客さんが来ていなかったため源泉だけが出っぱなしになっていたので、先に水を入れに来たのだとのこと。いやぁホッとしました(笑)。ん?ということは、貸し切りというだけではなく「本日の一番湯」ということではあーりませんか!こ、これは勝道上人にお礼を言わなければ!(笑)。
ちなみにこのページをご覧の方の中には「えー、加水なんて勿体ない!」とお考えの方もおられるかも知れませんが、そもそもここは源泉すぐそばの湯なのですから、それこそ熱交換施設でも作らない限りダイレクトには入れません。しかし、ここはあくまでお寺の施設なのですから、かの勝道上人がそんな無粋をお許しになるかはそれこそ「仏のみぞ知る」世界です。従って、
これはもう、やむを得ないことなのであります。
しかしここで今さらながら思い出すのは、あの「はるにれの湯」が閉鎖前の数年、お湯の温度が妙にぬるくなっていた(ように思えた)ということです。もしかして源泉が違う場所だったのかな?源泉帯からさして遠くもないはずだし(というか温泉街のホテルに比べれば近いはずだし)。となれば探索?いや今回はしませんでした。というか、跡地を見る限り何もなかったんだけれどなぁ(一応ロープが張られていたので進入は自粛)。
さて、話を戻していざ温泉寺の温泉へ!ぬふふ貸し切り一番湯!
洗い場や脱衣場に敷かれたマットも含めて完全に乾いていましたから、本日の一番湯に間違いはないでしょう。そして、さきほどの係の方がひねって下さったと思われる水の蛇口からは、勢いよく冷水が注がれていました。しかし、浴槽の湯に手をつけてビックリ!
さすがに表示(62-74度)は伊達じゃないです。こりゃ無理だってことで、水道の蛇口を満開に!そして備え付けの湯もみ棒にてかき混ぜかき混ぜかき混ぜ‥検温、まだまだアチチチ!湯もみ湯もみ湯もみ‥検温、ぬるめのお茶の温度みたいになってきたけれどまだまだ!湯もみ湯もみ‥検温。うむむだいぶよくなってきた?
このあたりで水量をしぼり、慎重に湯もみをしながら入浴のタイミングを考えます。しかしまぁ、貸し切りとはいえマッパーでの湯もみって楽しいもんですね(笑)。もしかしてその感覚そのものがオカシイのかもしれませんが(笑)。
で、多少無理しながら撮った画像が上中央。天井を見ると一応格子模様にしつらえてありますが、これはただの飾りかな。と、ここで重要なアイテムに気づいたTakemaだったのであります。それは‥
熱いので静かに身体を湯に浸していた時にはわからなかったんですが、一気に立ち上がったときに何やら浴槽奥側のパイプが動いたのでそれとわかった次第です(よく見ると、上左側画像の奥に長いパイプがあるのがわかると思います)。これは、浴槽左奥からとうとうと流れ落ちるアチチ源泉を浴槽外に逃がすための装備だったんですね。
これを使ってからは一気に湯ったりできました。だって水も足さなくていいし熱い湯の流入もなくなったし、湯船全体が均等な温度になってくれたわけなので‥ふぅ(大満足)。
さて、十分満足して湯から上がり、「管理人室」とおぼしき方向に向けて「ありがとうございましたぁ」と声をかけて建物を出ようとすると、「どうぞ、お茶とお菓子を用意しておきましたのでゆっくり休んでいって下さい」とのこと。確かに休憩室もあるようですし、お茶うけのお菓子も一人前だけ準備されています。もともと急ぐ旅じゃなし(日帰りツーリングですがまだ午前中)、他にお客さんがいるわけでもなし、ここは一人まったりというのもかなりのゼータクのはず。というわけでお言葉に甘え、縁側でお茶をすすりながらのんびり。
和室二間(ふたま)+縁側の間とで、かなりの人数が休憩できる場所が開放されています(ちなみに入浴+休憩で1時間というきまりになっていますので念のため)。縁側で汗を拭き拭きゆっくりとしていると、気分はかなりよろしい雰囲気に=眠くなってきました(笑)。しかし本能に任せるわけにもいかないので、お茶と茶菓子をいただき‥おっと、茶菓子の下には「領収証」が!
で、何だか不思議な気分にさせられたのが領収証の但し書き。「品名=休憩奉納」。うーん滅多にお目にかかれない「品目」だ(笑)。ちなみに輪王寺のサイトを見ると「参篭入浴」という表現が使われておりました。なるほどねぇ、やっぱりお寺はひと味違う?
ただし「奉納」やら「参篭」というのは、当然このお寺の本尊薬師如来にお詣りすることを前提としています。というわけで、もちろん「お清め後」、きちんとお詣りしてきたことはいうまでもありません。
本堂内部の撮影も可能に思えましたが自粛。ちなみにお寺の敷地のすぐ向こう側には源泉地帯が!ただしお寺の源泉は見たところもっと近いところにあるような。
さて温泉寺の入浴を済ませたあとは「定食の後半戦」、すなわち金精峠を越えて沼田方面へと向かいます。が、湯元温泉街を出るところにてタッチの差で「妙に遅い車」の後ろにつくことになってしまいました。ナンバーは「群馬」、すなわちこの車は帰りの車ですから、このままいけば「一番美味しい峠のトンネルまでのルートをとろーりトロリと30-40km/hで」ということに?ちなみに峠の反対側の菅沼までは全線追い越し禁止ですんで。ちゃんと守ろう交通法規。
はたして(予想通り)この車は峠越え方面へと方向指示器を出しました。というわけで、Takemaはそこでしばし停車。かの車がのんびりゆっくり上がっていくのをここで待ち、かなり離れたと思われるタイミングで一気に自分のペースで走っちゃおうという算段です。でも、戦場ヶ原方面から似たようなペースの車が上がってきたら同じことなんですが(笑)。
1分、後続車はまだ来ません。2分、まだまだOKです。3分クリア、と、このタイミングで下から上がってくる軽自動車の姿がちらりと見えました!というわけで「発進」!
高速コーナーや、ちょっとRのきついカーブを走り抜ける時の気分は最高です。半ビビリとはいえいろは坂を走って来ていたので「コーナーの復習」もだいぶ身に付いていました。でも‥
何と先ほど「キミは先に行きなさい」と譲ったはずのあの車が車列の最後尾に。「キミは実は速かったんだ」と、思いを新たにせずにはいられませんでした(うそつけ)。なんだよ先頭の相模ナンバーのハリアーくん、ちょっとの直線で後続車に道を譲ることも考えずに時速20km以下でのたーりのたりと、再舗装されたばかりできれいな路面の登り坂を上がっていくのであります。あんたさ、休日にここに来たらぶっ殺されるよ。しかしこのドライバーさん、いい車に乗りながらもじぇったいに「本領を発揮」させることはないんだろうなー。
自分がその車のオーナーだったらもっとブイブイ‥いや、やめときましょ(笑)。ちなみにかのハリアーくんは、峠のトンネル入口直前のミニ駐車場にて左折。で、Takemaバイクの前には先ほどの「遅いはずとみた群馬ナンバー車」。でももういいわ、もう一度戻って楽しむのも何だしというわけで、そのままトンネルも、そして菅沼までも(ちなみに「すがぬま」じゃなくて「すげぬま」が正しい読みです)、妙なところでブレーキを踏む群馬ナンバーさまの後ろをとろーりとろりと下っていったのでありました。しかしまあ、平日ってこんな車というかドライバーばっかりなんだろうか?(笑)。
さて菅沼にバイクを止めると、エンジンを止めるやいなやあちこちから!
等々の「お誘い攻撃爆弾」が、休憩所のあちこちから自分一人に向け一斉発射されました(苦笑)。休日ならば他にお客さんも多いので「一点集中砲火」をあびることは少ないのですが、あいにくこの時のお客といえば自分だけ。か弱い小動物であるTakemaはそれらにあらがうことも出来ず「は、はい、そ、そ、それじゃ‥」と、言われるがままにキノコすいとん300円也を注文。
300円にしてはなかなかのボリュームでしたが、すいとんなんて食べたの、何年ぶりだろう?
さて、食べている最中にいよいよ小雨が降り出しました。うわー、雨合羽帝国の王様にならなきゃいかんのか、こりゃいやだなぁと思いつつ、さしたる雨でもなし、月形半平太の気分になりながら(ふ、古っ!)そのまま合羽も着ないで走り出しました。
しかしこれが結果的には正解だったようで、白根温泉加羅倉館までほとんど濡れることなく降りて来ることができました。よし、峠からここまで下ってくればもう雨の心配もなかろうということで、せっかくだからもうひとっ風呂。湯元温泉の上がり湯として弱アルカリ単純泉は絶好ですわな。
いつも思うことですがここの駐車場は広いよねぇ。ん、宿の掲示板には何やら「憤り」が感じられる?いやツッコんで失礼。
毎度ながら広くて気持ちいいよねぇ。半地下なので景色がないのが残念ではありますが。
しかし、気分良くお風呂を上がり、何となくいやぁな音が聞こえたような気がしたので窓の外を見てみると‥
というわけで、一番最悪の状況で合羽を着ることになってしまいましたのだ(合羽の外は濡れ濡れ、中は蒸れ蒸れというあのパターンですから‥)。
雨だとどこにも寄り道する気が起きないし(ホントは玉原ラベンダーパークでも寄ろうかと思ってたんですが。ちょうどラベンダーが満開だったらしい)、尾瀬との分岐である鎌田で給油したあとは、一気に走っちゃいました。雨は渋川伊香保あたりで止んだのですが、そのまま着乾しモードに突入し、そのまま止まらずに前橋通過、藤岡通過、東松山通過、おっと大泉も通過、外環もそのまま通り抜け、結局バイクから降りたのは自宅の駐車場でした。あれま結局ノンストップで帰って来ちゃった(笑)。
ちなみに今回をもちましてリアタイヤのスリップサインが丸見え状態になっちゃいました。というわけでタイヤ交換をする8月下旬まで長距離ツーリングはしばしお休みにしたいと‥おっと、これまでも「しばらくお休み」してたんだっけ(笑)。