あー、長年の懸案ここに解決&快湯!
(2008年9月15.16日)
この前週は「2ヶ月ぶりの温泉」ということでバイクを駆って那須に行ったわけですが、この週は日曜日が出勤&月曜は祝日(三連休最終日)、そしてTakemaは火曜日(平日)に休みを取ったというわけで、そうなれば必ずや温泉、しかも連休最終日の夜=泊まり客は絶対少ないはずゆえ、泊まりでお出かけするしかない!と考えるのは当然です。休日の立ち寄りでは混んでいてまったり出来そうにない温泉はどこかないかと探っていたら‥そうだあそこだ!
白羽の矢を立てたのは越後の「駒の湯山荘」でした。枝折峠のすぐ下、源泉がぬるいとはいえまだこの時期なら大丈夫だろうし(ちなみに冬は閉鎖です)、三連休最終日であれば登山客も温泉客も少なかろう、そして何よりも(これはあらためて宿のサイトを見ていてわかったのですが)宿の湯船は宿泊客しか入れない=日帰り入浴はすぐとなりの専用施設のみといううたい文句に、もうすぐさま予約の電話を入れていたTakemaでありました。前日の夜でしたがやはり空き部屋有りということで予約OK。よーし、ぬる湯を楽しんじゃえ!
翌朝はそこそこゆっくり出発です。今回はおしんこどんと一緒なのでバイクはお休み。というか檜枝岐から銀山湖を抜けていくルートを選択したので、タンデムではへろへろになること必定ですし(根性なし)。というわけで東北道を北上し西那須野塩原ICで高速を降り、塩原界隈はどうしようかなとも思いましたが「岩の湯」界隈の駐車車両の多さに「うん、今日はパスしよう!」。というわけであっさり通過し日塩のトンネルを越えて福島へ。結局、高速を降りて最初に止まったのは檜枝岐でした(笑)。
檜枝岐でお昼ご飯といえば間違いなく裁ち蕎麦(つなぎを使わず、また添え板を使わずに切っていく)なんですが、何だかここのお蕎麦は普通でしたね。以前バイクで来たときに舘岩の方で食べた蕎麦はうまかったなー。
で、ここからは奥只見湖に向かっていくルート=温泉施設がないので、まだ入ったことのなかった檜枝岐温泉へ浸かっていこうと考えたわけです。この日の初湯ですし。
JAの建物(ずいぶん前、まだバイクで沼山峠まで入れた頃にここでサンマを買って、尾瀬沼のキャンプ場で焼いて食べたっけ)のすぐ奥に立派な日帰り温泉施設「駒の湯」がありました。ありゃま、今日の宿泊も「駒の湯」なんですよね。情報は仕入れていませんでしたが入ってみますか。
お湯好きの方であれば、脱衣場にある「湯の素性&使い方」の掲示を読まずに浴室には向かいませんよね。で、Takemaはここでがっくしきたわけです。
ちょっと悲しくなりましたが、浴室に入ると塩素臭は皆無、アル単ではありますが湯には何とか素性が残っている感じでした。半循環で源泉もそこそこ投入されていたようなのですこーし納得。でもこの界隈まで来たらやっぱりきっちりかけ流しの宿に泊まりたいなぁ。あ、でも泊まるなら湯の花か木賊を選んじゃうか(笑)。
というわけでもちろん今日は檜枝岐にも湯の花にも木賊にも泊まらないのであります。やーまーをこえーていーこーよ駒の湯温泉まだ先は長ーい!七入から御池を越え、只見川を渡って新潟県側へ。しかーしまだまだ山道が延々と続くんですね。以前「間違えてバイクで進入しちゃった(笑)」時には楽しさが途中から艱難辛苦へ、そして最後は「警察いないだろーなー」とびくびくモードに至った精神的変遷がありましたが、今回は車なので何てことないです。それにしても道路そのものは当時と全く変わっていないのに、なぜあの時はバイクが不可だったんだろう?いや、唯一変わっていたのは道路標識ですね。
当時はバイクの絵なんかなかったもん。通行禁止だったんだからあたりまえ(笑)。
さて何とか銀山平へ。ここにもずっと昔にはポリバスの無料湯があったんだよな‥と、おそらくはその湯を利用していると思われる温泉の看板発見!というわけで立ち寄ってみますか。
キャンプ場併設の「かもしかの湯」。どんな湯なのかなー、ま、無料湯があったくらいだから間違いはないでしょと思ってお金を払い、いざ浴室に行ってみると‥
循環装置がばりばり作動中でした。何てこったい‥でもここも塩素臭は全くせず何とか湯の香りが残ってましたんでまぁよしとしましょう。さてここからは枝折峠を通らずシルバーライン経由で大湯までショートカットすることにしましたが、トンネルの入口には何やらキビシイ掲示が‥
うーむ、この書き方は明らかに「ライダー性悪説」に基づいておりますな(苦笑)。ただトンネル内は常時ウェットな路面ですし、トンネル内と外とではかなり温度差がありますから「トンネルを出たとたんにシールドやメガネが結露して視界ゼロ」になることだってあり得ます。ある種しょうがない部分もあるでしょうね。でもさ、「即刻警察に」という書き方は気に入らないぞ!
だからバイクで来てもこのダムを見ることは叶わないのであります。一風変わったケーブルカーはまぁどうでもいいけれど(笑)。
さてそんなわけで16:00ころ駒の湯へ到着です。この温泉の存在自体は中学生の頃から知ってはいましたが、30年経ってようやく来ることが出来たというわけですね。ぬる湯をじっくりとタンノーしたいと思います!
このように「ランプの宿」ではありますが、今は各部屋に自家発電の電気が通り、ランプのホヤの部分にはミニ電球が灯されています。何でも危険防止のためこのようにしたということですが、あえて蛍光灯なんかに付け替えたりしなかったのがいいですね。「より安全に、ただし風情はそのままに」というところでしょうか。
宿の方から最初に「ここの湯の入り方」について指南を受けます。いわく「源泉湯に長く浸かり、身体が冷えたと思ったら沸かし湯のほうで身体を温めて、また源泉湯に戻る。これを繰り返す」ということで、「最低1時間は入りましょう」とのことでした。ひゃー1時間!と思っていたら、日帰り施設側の脱衣場にはこんな張り紙がありました。
日帰り施設全景、そして‥じゅ、10時間!?
わたしもこれまで世の皆様よりちょっと多いくらい?の温泉に浸かってきましたが、「湯治の初日は1回の入浴で4時間を超えないように」という記載を見たのは初めてです。しかも「初日は」という但し書きがあるということは「二日目からはその限りにあらず」という意味を含むのでしょうか?。うーん、ここでの湯治は時間のみならず忍耐力も必要なような気がしてきました(笑)。
さ、そんなわけで日帰り施設を含め全部で7つの湯船を持つここ駒の湯(ただしそのうち2つは女性専用)、どんどん行ってみまショー!
まずは誰も入っていそうになかったので川沿いの露天風呂へ。あとで聞いた話ではこの露天風呂のすぐ脇に毎分300リットルの源泉が出ているとのことでしたので、どうやらここだけは一応「別源泉」なのでしょう。
湯温33℃のお湯はやっぱりぬるいですが、まだこの時期(9月中旬)ならば寒いというほどではないですね。10月になったらちょっと‥でしょうが。おしんこどんは直接飲泉に挑んでおります(笑)。
ちなみにここ駒の湯は湯温こそ低めではありますが、湯量は恐ろしく豊富です。川沿いのこの源泉が300リットル/分、これだけでもすごいのに、駐車場手前のメイン源泉は1800リットル/分、合わせて毎分2.1トンですよ!そしてさらに、実はこの他にも使っていない源泉井があるらしく、その湧出量も毎分約1000リットルなのだとか。す、すごっ!
続いて内湯へ。男女別の湯のほかに貸し切り湯が2つあり、空いていればいつでも自由に利用できます(宿泊客のみ)。なお各浴室ともメイン湯船の脇にちょこんとミニ湯船がしつらえられておりますが、こちらが加熱湯浴槽です。加熱湯はぬるくなったら加熱源泉を再投入するというシステムです。が、夕食時に女将さんが次のようなことをおっしゃっていましたので皆さまもご承知おきを。
はーい了解いたしましたぁ!
夕朝食ともきっちり手作り感があふれていて美味しく頂きました。
夕食後宿のご主人からお話を伺う機会があり、温泉話だけでなくそれこそいろいろなお話を聞かせていただきましたが、いやーこちらのご主人、経歴ももちろんですがなかなかユニークな方です。まさかマレーシアはタマンヌガラのレンジャー宿舎‥いや、ネタ明かしはやめておきましょう。是非皆様も機会があれば‥一聴の価値ありです。
夜は日帰り棟の湯船に2時間近く浸かっていたでしょうか。ちなみにこの日の宿泊客は我々を含めて6組12名でしたが、結局どなたとも浴室で一緒になることはなく常に貸し切り状態をタンノーできました。お風呂の数も多いからでしょうね。
朝も日帰り棟の湯から始めました。やっぱりこの怒涛の湯量には圧倒されますね。これぞ掛け流しっ!
内湯でも湯っくりしました。でも湯の投入量がちょっとおとなしめ‥かな?(笑)。
ちなみにご主人によると、日帰り棟の湯の噴出は、「バルブを絞ってあれくらいの出にしている」そうで、絞らなければおそらく天井くらいまで噴き上がるのではないかということでした。
ついでにもう一つ。「そういえば中越地震の被害等はどうだったんですか?」とお聞きすると、「実はうちは大して揺れなかったんです」とのこと。何でも体感では深度3くらいだったそうで、厨房でも通常通り揚げもの調理作業続行(笑)。お客さんも誰一人として立ち上がったりしなかったと言うことでした。電気も自家発電ですから停電とは無縁ですし、ある種この宿だけ平穏だったわけですね。ただしその直後から電話が鳴りっぱなしになったそうですが(笑)。なお、この続きはご主人から直接お聞き下さい。
さて、こちらの源泉は(宿泊者は)無料で頂けるとのことですので、たまたま水汲み用に積んであった10リットルポリタン×3に詰めさせていただくことといたしました。さすが太っ腹っすね!
さてそれでは徐々に帰ることにいたしましょう。
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