− その4 城ヶ崎温泉「花吹雪」のお風呂を満喫(2)&海までお散歩 −
というわけで翌朝一番&最後の湯殿は「サンパヤテレケ」です。昨日の「ヒュレヒュレイセポ」と同様離れにある兄弟湯で、こちらは「アイヌの神謡」とかいう意味らしいですが、正直なところどちらもネーミングの由来が判然としないところではあります。まぁいいか(笑)。
サンパヤテレケは絵の描かれた通路の奥にあります。「ヒュレ‥」と造りは同じです。
ちなみにこの2湯殿とも、木製の窓をスライドさせると半露天のようになる凝った造りで、その外側には濡れ縁まであるというこだわりです(右上画像でちょっと見えてますよね)。さすがに年末の時期ゆえいくら伊豆でも縁側で涼むというわけにはいきませんが、春から秋はいいだろうな‥あ、でも虫が入るか、ではいつ?とりあえず昼間は湯ったりできそうですが。
ちなみに敷地内には散歩コースも用意されているようです。でも湯殿を巡るだけで結構歩いてしまえるくらいの距離なんだけれどなーと勝手に思っていたら、実はこの2湯の奥に「森の園」という裏山まであったのですね。好展望地ありということのようですが今初めて知りました。くっそー残念(笑)。
そんなわけで一応7湯殿はすべて入浴を完了したわけです。これで源泉が全部別だったりしたら「ここは○○かいな!(○○の部分には鳴子とか別府とかいろいろ入ると思うので自由に好きな地名をあてはめてください)」と陶然となっちゃうところですが、こちらの湯は全て1源泉なのでお湯の変化そのものはないんですよね。
でもそのお湯がきちんとした使われ方をしているのは確かなようで、各湯殿にはそれぞれ「温泉遺産を守る会」発行の認定証書が掲示されています。
ただ、この約ひと月前に野口さんは急逝されてしまったんですよね。一面識もなく著書の一部を持っているだけですが、ここに改めてご冥福をお祈りいたします。ご存じの方も多いと思いますが「源泉かけ流し」という言葉を作り出したのもこの野口悦男さんなんです。さらにこの方は中・高・大と山岳部に所属し、これは今該当記事を読んでいて初めて知ったんですが、元々は(というのか?)山岳カメラマンからスタートされた方だったんですね。ヒマラヤのスキー縦走もなさっていたようで、うわーお亡くなりになった今になって勝手に驚いています(苦笑)。ところで会長なき今、この会は今後どうなっていくのでしょうか‥。
それはともかくとして、これで「全ての湯殿を制覇する」という最低限のノルマ?はもはや乗り越えました。としたら、
(その昔聞いた話、専売公社のタバコの味確認担当者が1本1本様々な銘柄のタバコの味をチェックし続け、やっと「休憩時間」。彼はおもむろに胸ポケットから自分のタバコを出し深々と吸い込んだ、なんてのがありましたっけ。)
そんなわけで、部屋(日本の色棟 - 赤 -)のすぐ隣にある露天風呂できっちり「寒(さむ)と温(ぬく)のコントラストをきっちり味わっちゃえ」ということにいたしました。再び「鄙の湯」ですね。
その湯船がこれですね。最初のページトップに使っていた画像です。
熱めの湯をじっくりと楽しみ、湯船から上がればそこは伊豆の冬の朝の冷気(裸なんで「寒気」ですが)をいっぱいに感じ、少しして「おーサムサム」と湯に入り直す、これを何度か繰り返したところで「もうすぐ朝ご飯♪」という時間になってきました。
朝ご飯は倶楽部ハウスなるところでセットされていました。たぶんTakemaが西洋人っぽく「バテレン朝食」を選んだからでしょうね(朝食は前日のうちに「一夜干定食」「玄米粥」「バテレン朝食」の中から選んでおくシステムです)。
「バテレン定食」は少食の人じゃないと物足りない?(Takemaは十分)。おしんこどんが頼んだ玄米粥には副菜が全10品!
ちなみにこの日は外人さん(話の内容のごく一部からするとアメリカ人)も宿泊していましたが、いくらエッグに軽い塩味は付いていても、やっぱりあの方はケチャップが欲しかったんじゃないかなぁ?いや決して誰が味覚オンチだあーだこーだと言うわけじゃなくて、それこそわたしは目玉焼きには中濃ソースが好き、しょうゆはかけたくない人です(選択肢がない場合しょうゆをかけることはありますが、日本ではまず塩では食べませんし食べたくない、という感じの人ですので、それぞれの好みで食べてもらっていいんじゃないかな、と思ったわけなんですね。あー、でもこれは宿の方々の運営方針とは違うんだろうなと思いますが。
食後はしばらくまったり、その後は城ヶ崎の海岸へと散歩に行くことにしました。人によりますが片道10分-15分で海沿いの吊り橋に行かれるということですので。湯殿訪問を終わらせておいてよかったー!
ほんじゃまちょっとお出かけしてきますよ。
しばらく歩いていくと川沿いの遊歩道に入り、そして海が見えるところまで。とりあえず吊り橋まで行ってみようということで、そこでお互いポーズを撮って記念写真。
それにしても、こういうところでは夫婦揃って「直立姿勢で写る」ことが出来ないようですね(苦笑)。
別の場所でも「海が俺を呼んでるぜ」と「意味なく海を指さす」という妙なこだわり姿勢だし(大苦笑)。
そんなわけで宿に戻りそろそろチェックアウト‥とはなかなかいかないのであります。実はここ「花吹雪」のチェックアウト時間は普通の宿よりもちょっと遅い11:00。海外では12:00outのホテルも珍しくはありませんが、日本では10:00outが基本ですよね。
でもこの1時間の差は結構大きくて、10::00の場合は「食事後そんなに長く居られるわけでもないから、だったらさっさと出発しちゃおう」という意識が先に立つのに対して、たった1hとはいえ11:00まで居られるとなると「じゃ、朝食後しばらくまったりしようか」という気分にもなるわけですね。民宿などの場合は本業等の絡みもありなかなか厳しいとは思いますが、旅館やホテルの場合は「11:00out」というシステムを是非本格的に取り入れて欲しいものです。絶対そっちのほうが宿の印象がよくなりますって!(逆にinのほうは14:00でも15:00でもあまり気にならないと思うんですが=日本人の場合)。
というわけで、早出のお客さんが出発してかなり湯殿も空いたと思われるタイミングでもう一度黒文字湯へ。
あー、もう10:00を回ってますがまだ湯ったり出来ている気分は最高ですわ。
結局チェックアウトしたのはほとんど11:00ジャストでした。さ、まさに冬至ど真ん中の時期ですからあと約5.5h位で日が暮れてしまうんですがそこまでに何が出来るんだろう?(笑)。
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