− その5 この日の湯めぐりPart2 結局どこの湯にも入れず −

さてこのあとは来た道を戻るばかりなのですが、この道は現在建設中の森吉山ダムに伴い新しく付け替えられた道なので基本的にとっても整備が行き届いているのですが、まだ工事中ということもありちょっと風情がありません。しかし試験湛水は計画通りであれば今年(平成21年)の冬から始まるということですから、湖底に沈む前の姿を見られたのは幸いでした。

さて左上の画像は新道の橋の上から撮ったもので、真下に見えている快適そうな道はそのまま湖底に沈むことになります(モッタイナイ‥)。この風景さえももう見ることができなくなるんだなと思うと一抹のさびしさを感じます。ちなみに杣温泉のエリアは湛水部より上流にあるので今後も今まで通りの営業を続けられるということですが、地域が分断され、集落の集団移転を余儀なくされてしまった森吉山ダム‥本当に必要だったんでしょうか?「あとには引けない八ッ場ダム(群馬県)」の状況を見るに、ここを見る眼もついつい色がついてしまいます。

ちなみにおしんこどん頭の真上あたりをズームして撮った画像が右上画像です。すでにロックフィルダムは完成していて、あとは付帯工事(右上画像に見えているような橋の撤去とか樹木の伐採とか、またダムに付随するいろいろな設備の仕上げ工事とか)を残すばかりになっているような感じです。

しかし橋の上から真下を見ていたら、これまたダムの底に沈んでしまうはずの貴重な地学的「大地の歴史」を見つけてしまいました。それは‥(右上画像マウスオン)、

今でこそこの森吉山周辺に活発な活動をしている火山はありませんが、そもそも森吉山自体がアスピーテ型の火山であることを考えると(火山としての活動はかなり前に休止していますが)、このような地形が残っていてもおかしくないですよね。でもこの地形がそのままダム湖に永遠に沈んでしまうと思うと、「せめて今日見ることが出来てよかった」と思えてきます。というかそう思うしかないんですよね。同じような思いは、長野の高瀬ダム湛水前に現地を歩いたときにも抱きました。登山客でも工事エリアゆえヘルメット着用で、あのロックフィルのジグザグ路が遠くて遠くて‥「肩に食い込むキスリング」時代の思い出ですが‥。

さらに戻っていくともちろんロックフィルダム本体に到着したわけで、そういうところには水力火力地熱発電、そして原子力も含めて「なぜ?と思えてならないほどにお金をかけたPR館」がつきものです。受付のおねーさん他の係員さんは、まず見学者の来ない平日にはどうやってヒマをつぶしていや間違えた業務に精進しているんでしょうか?ひそかに見て見たいような気もしますが、変人扱いされるのも困るのでやめときます(笑)。



ロックフィルダムは「小学生でもわかる」構造で作られています。で、コンパニオンお姉さんのお館はこちら(いや茶化すつもりはないんですが)。

というわけで秋田県森吉山麓における現状をじっくり視察しまくった上で、阿仁前田の交差点からR105を南下していきます。平日であれば「駅の温泉(クウィンス森吉)」に間違いなく立ち寄ったと思いますが、いかんせんGWとなれば「メジャー系立入禁止」を旨とするTakemaのポリシーが思い切り邪魔をしますので一切興味なく通過(笑)。

で、どんどん南下して現在は北秋田市比立内のエリアに入ってきました。「せせらぎ温泉」の表示を見つけ、喜び勇んで行ってみたら‥「本日休業」の張り紙が。あれまー残念。ちなみに北秋田市の観光協会サイトによると「長期休業中」だということで、どうやら源泉施設に何かあったのかな?毎分700リットルの湧出量ということでちょっと期待していたんですがね。

不幸はさらに続きます。「せせらぎがダメなら打当温泉にでも行ってみるか」と思い交差点に「打当」の文字を見つけて左折したわけですが、行けども行けども全然温泉が出てきません。ほんの数km先だったはずなのですが‥。でもそれでもずんずんずんずんと進んでいくと、何だかあたりが急に開けました。宿も何軒かあるみたいだしここはどこ?と思って進んでいったら、道の終点には「阿仁ゴンドラ乗り場」とありました。

地図を見ると、ずいぶん手前を曲がってしまったことがわかり落ち込むTakema。ちなみにおしんこどんはぐっすり就寝中でしたのでほとんど何が何だかわかっていなかったと思われます(笑)。

そんなこんなでずいぶん時間を取られてしまったし、しかも緯度的にもまだ田沢湖よりずいぶん北側にいるわけで、そろそろ南下を始めないとキャンプ場に戻るのが遅くなってしまいます。しかし「行きがけの駄賃」とやらでやはり打当温泉に行ってみることにしました。しかし‥




(右上画像を見る限りそこそこ空きがあるように見えますが、全部で数十台は止まっていたので館内も大混雑モード必至ですしね)

というわけで「見るだけ」にとどめて帰路につくことに。そういえばずっと以前この前を通って玉川方面に抜けたことがあったんだっけ。「その時なぜ入らなかったのか」を考えていれば、今回来ることもなかったのになーというところですね。今日は今日で小倉温泉も悪くはなかったけれど、湯の越温泉にも入っておくんだったとちょっと失敗感が残る湯めぐりとなりました。まぁまた今度ということで‥。

というわけでR46号目指してどんどん下っていきます。この道(R105)沿いにはあまり休憩ポイントがなかったので、もうだいぶ下がってきたところにあった農産物直売所だか公民館なんだかのようなところで休憩といたしました。



ババヘラアイスのお店が出ていたので買ったのはいうまでもありません(右上画像マウスオン)。ババヘラを知らない方はこちら



「乗って残そう内陸線」の看板の奥を行く列車は空席が目立ちました。ん?これから宴会ですか?(右上画像マウスオン)。

しかしまだまだ先は長いというわけで、途中の地元系スーパーである「よねや」で買い出しです。今晩は納豆汁とポークソテー、それに加えてアク抜きの終わったワラビの和え物と天ぷらを少し。ぜいたくですねー。

何とか日没とほぼ同時に到着したわけですが、どうやら皆さんの帰着もそれほど早くはなかったそうで一安心。一番のおつまみは「本日それぞれの収穫話」だったような気もします。



大曲のよねやは結構お洒落でした。戻って火をおこしてっと。



左上のポークは1枚100円(しかも切りたて)。新型インフルの影響の激安?右上は納豆汁 with 具だくさん。

というわけで2日目の夜も更けていきました。ちなみに「自由解散」のはずなのに、なぜか誰も「明日はテントをたたんで移動する」と言い出しません。全員がここに3連泊ということでしょうか?(大笑)。もっとも見方を変えれば「それだけここの居心地がいい」とも言えるわけで‥

さー、明日は○○の温泉で××を△△して■■するぞーっ!しかし天の与えたもうた試練に‥(以下次ページ)。
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