− その9 蔵王温泉は初宿泊、やっぱり蔵王の湯はキクー! −

というわけでなかむらや旅館さんに到着。のらさんが話していた通り蔵王温泉の3つの共同湯に至近というありがたき場所に立地しており、共同湯めぐりには絶好です。また宿の湯も‥いや、これは後述ということで。

部屋は3階で、すでに布団が敷かれており「いつでもバタンキューできる」というのが嬉しいですね。Takema個人としてはこの「最初から布団あり」というシステムは結構好きです。だって夕食時間中にセットされる場合、「一応」部屋を出る前に整理整頓しておかなければいけませんからね(とはいってもいつも散らかし放題というわけではありませんが)。

到着は午後4時前と早めだったため、通りには日帰りと思われるお客さんの姿がまだ多く目につきました。そこで共同湯めぐりは明日の朝にすることとして、まずは他の宿泊客が少ないこの時間に宿の湯をいただいちゃうことにしました。でもその前にビールの一本でも‥と思い自販機で買ってきてプシュ、んぐんぐ、プハァ!というわけで悦楽気分にひたっていたその時、宿のご主人が部屋のドアを叩きます。宿帳は下で書いたけれど何だろうと思ってドアを開けてみると‥



左上画像はその時の様子を再現したものです(笑)。

うわー、プレミアムモルツが登場したではありませんか!予期せぬ流れにびっくり(でもさ、このドリンクのことを知っていたら自販機で買わなかったんですが(笑))。と、ここでおとうから連絡があり、今温泉街に到着したとのこと。場所を伝えてしばし、ホンダXR600が高湯通りを上がってきました。

おとうのチェックインも完了し(向かいの部屋)、ではではあらためて乾杯とまいりましょう(右上画像)。おとういわく「下湯共同浴場のあたりはものすごい人だったよ」とのこと。うーむ、芋洗いの共同湯には入りたくないので「明日入りに行く」という選択は正解だったようです。ほんじゃまということで、おとうと一緒に宿の内湯に行ってきましょうか。

蔵王温泉の源泉は湯温がやや高めなので共同湯などでは加水して湯温を下げているのですが、ここなかむらやさんの湯は熱交換を行っているため加水なしの源泉100%でのかけ流しが自慢です。確かに共同湯よりも「湯ざわりが濃い」気がしました(熱交換云々の話はあとから聞きましたので‥)。加水なしに湯温を下げているからなのか湯は白濁しています。しかし結局熱すぎて加水したんですが(意味ないなー(笑))。ちなみにシャワー等をどんどん利用すると投入湯の湯温が下がります。

お風呂を上がってしばらく話をしていたらもう夕食の時間。ではではというわけで食堂へ。さすが連休最終日前日というべきか、宿泊客はそれほど多くないようで食事がセットされていないテーブルもありました(ただし朝食のみのグループもいたことがあとで判明)。

夕食のメインはジンギスカン。その他に揚げたてサクサクの天ぷらなども出されましたが、この時「なぜにジンギスカン?予約が直前だったから仕入れが間に合わなかったからかな?」と思ったのは事実です。しかしこれは大いなる勘違いで、実は蔵王は日本におけるジンギスカン鍋発祥の地だったのですね。All Aboutサイトの記載によると次のようになります。

もともとは、戦後、この周辺に多かった綿羊農家を救おうと、同じく農家だった当時の村長が、モンゴルで見た料理を参考に、山形市銅町の鋳物屋で中央が盛り上がった鍋を特注。研究を重ねてできたのがジンギスカン鍋。それまでも、各地で羊肉を串刺しにして食べていたようですが、鉄鍋で出すようになったのは蔵王 が元祖とのこと。その後、スキーを通じて全国から集まる人たちに伝わり、昭和30年代には北海道でも店が増えていったそうです。モンゴルの英雄の料理に名付けたのも日本。実はジンギスカン鍋は、蔵王生まれの日本育ちの料理なのですね。(出典ページはこちら
ひゃー、全然存じ上げず今初めて知りました。なかむらやさん、知らぬこととはいえ失礼な思いを抱いてしまったことをお詫び申し上げますm(_ _)m。

ちなみにこちらの宿では春−秋にかけて無料の「夜景観賞ツアー」をやっております。夕食時にご主人から「いかがですか?」とお誘いを受けたのですが、おとうとTakemaは「うーん」(要は最後の夜だからゆっくりくつろぎたいというところですね=これまでさんざんくつろいできたはずなんですが(苦笑))。おしんこどんは「行きたい!」というわけで、ここにおいて「夫婦分裂の危機」が現実となってしまったわけであります(笑)。

で、おしんこどん行ってらっしゃーい!われわれは猛威をふるい始める新インフルエンザや北朝鮮の動向、さらにはネパールの新首相に選出されたのが「ネパール氏」だとか、さらには「高分質の脂質をイオン化する際の常識に対する反論」などの、知的で気品溢れる話題に終始していたわけです(もちろん全部うそ、ただしネパール氏のネタは本当=2009/5/23新首相選出)。実際の宴会話はといえば‥そんなの覚えてるわけないでしょ!(ただの酔っパー)。



その頃おしんこどんは頑張っていました(笑)。でも何だか色変化に乏しい山形市に見えるんですが?(デジカメ画像処理の問題でしょうけど)。

さてそして朝になりました(安直な展開)。早起きおとうと一緒に朝食前のひとっ風呂ふたっ風呂というわけで共同湯めぐり開始です。



まずは徒歩数十歩で到着する上湯共同湯へ。先客さんがおられましたが「おとうと一緒だし」ということで自分の足だけパチリ。



続いて下湯へ。こちらも先客さんとお話しながらパチリ。ちなみに最近下湯の供給元源泉が変わったそうです。

で、朝食後に最後の川原湯共同湯へ。ここだけは既湯なのですが、やはりせっかく来たからには足下自噴湯に入らなければモッタイナイですからね(ただし加水はされてますが)。

扉を開けてみたら先客さんが着衣の最中で浴室は無人、「しめしめウフフのフだぞ」と思った瞬間、その先客さんから声をかけられました。

え?と思ってお顔を拝見すれば、あれまさっき下湯の湯船でお話していた方ではないですか!「お互い考えることは同じですねぇ」とか何とか笑いながら会話は弾み、「片や着衣中、片や脱衣中」という違いはあれど何だかとってもいい気分だったのであります。



しかも源泉が足下から出ている嬉しいお風呂ともなれば、もうこれは余りにも悦楽の極致とも言うべきでしょう!

そんなわけで蔵王の湯を堪能し、Takemaの草津温泉タオルは酸性でボロボロになり(そろそろ買いに行かなきゃ)、そして何より「TakemaのGWもいよいよ最終盤戦」となってきたのであります。しかし‥性懲りもなくまだ続くんですね(大笑)。
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