いやぁいい天気、絶好の野湯訪問日和! |
− 2009北海道ツーリング本編その15 目指せ阿寒山中の湯、そのあとオンネトーへ −
「ドライブイン クマゲラ」を出発し、いよいよオンネトーへ‥いや、まだ時間的に早すぎるんでどこかで暇をつぶさなきゃ。目的候補地は4ヵ所あったんですが、その中でも2番目に難度が高い(体力を使いそうな)ところに行ってみることにしました。標高差は地図読みで200m+αというところでしょうか。この日は暑かったし、午後2時過ぎ=1日で一番高温タイムだったこともあって、阿寒湖BTのセイコーマートで水分を多めに買い込んでからのスタートとなりました。
よっしゃーイケイケの先にはこのような広場が。冬の用途は‥もうおわかりですね。
出発は午後2時半。何でも午後4時には下のゲートが閉められてしまうとかいう話で、これは「さっさと登ってさっさと浸かってさっさと降りてこないと大変だ」系の機敏な行動が要求されるわけでもあります。というわけですたすたと‥いやぁ、登るにつれて傾斜がきつくなってきます。おまけに今回のツーリングでは大した運動をしてこなかったこともあり、汗がどんどん出てきます。
どんどん登るにつれて阿寒湖の眺めもよくなってきます。ホテル群、もう少し景観に配慮しなさい(笑)。
あそこまで登れば登山道との分岐じゃないか?と集中しながら登り詰めてみたら、コースがただ曲がっているだけでさらに登るしかないようです。ゲレンデ内ですから先人の踏み跡は期待できません。と、ここで「いやぁな予感」が。
しかし、傾斜の緩くなったコース上をさらに進んでいくと、左手の奥に何やら看板が見えてきました。あーよかった、「完全無意味ハイキング」だけは避けたかったですからね。というわけでこの探勝路というか登山道の分岐で最初の休憩。さっき買ったばかりの水なのでまだ冷たくてオイシイ♪
で、まず間違いはないことでしょうが看板に示された地図をよく見てみると‥(右上画像マウスオン)。
さてここからは山道です。この道はボッケ(噴気口)を巡りながら白湯山の展望台に至る探勝路なのですが、事前情報によるとボッケ群での入浴は不可(湯がない or 熱湯)というわけでその下の「温泉の流れる小川」まで行かれれば十分に満足なのです。ちなみに展望台までは片道60分(標高差180m)とありました。でもこの日の野湯行は「時間との勝負」でもありますので行きたくとも行かれないわけですが。
小さな上り下りを繰り返しつつ歩いて行くと、左手に小沢の音が聞こえてきました。とはいっても道の両側は笹を中心としたヤブに覆われていて沢の姿を見ることはできません。でももしかして?というわけでほんのちょっとヤブをかき分けて下をのぞいてみると‥うーん、沢水が流れていますね。でもこの沢水、何だか妙に透明度が低いような?(右上画像)。
というわけで沢水に手をつけてみると‥ん?こ、これはコレハ感が非常に強いです。ザックから温度計を出して正式計測してみると42.5℃、まさに絶妙の湯温ではありませんか!探せばもっと「入浴適地」はあったのかも知れませんが、この湯温にほだされて「この場所を本日の入浴ポイントとすることに決定」した次第です!場所のヒントは「末広がりナンバーを左へ」ということですね。
ちなみにそこから少し上がった地点からはより簡単にアプローチできますが、そこにはロープが張られ「立入禁止」の掲示がありましたので念のため。でもそこはちょっと「入浴不適地」かも。国立公園内なのでむやみに河床の形状を変えたくもないですしね。
今回は時間の関係もあり探索しませんでしたが、もしかしたら今回入浴地の直上直下あたりにもっといい入浴地がありそうな予感が?(謎笑)。何だか右上画像を見ると「義務感に基づいた入浴」みたいに見えるんですが、左上画像の本流湯が肩からかかり、結構快適な入浴でした。さてせっかくなのでもうちょっと上に行ってみると‥
さーていよいよ出てきましたボッケ地帯!
いろんなところでゴボゴボシューシュー&モウモウと湯気が立ち上がっております!ただし歩道の外に出たらそこは何が起こるかわからない世界ですので「よほどの目的」がない限りやめておきましょう。もちろん入りこんだ責任は本人にあるわけですし、「ボッケにはまってさぁ大変♪」とは一見ほのぼのした表現ですが、実際にはとんでもないこと(地中が源泉活動により空洞になっている場所を踏み抜いての大火傷)を伴います。というか元々の歌だって、「ドングリが池にはまってしまったら根を生やすこともできずに腐るのを待つだけ」という非常事態を警告する歌ですからね(そうかな?)。
とにかく素人判断はやめておきましょう、過去には「登山靴を履いているだけでは何の役にも立たない大事件」も起きています。そんなわけで遠くから見るだけで我慢しました。いやその真実は「もうそろそろ帰らなければいけないので遠目で見るしかなかった」んですけれどね(苦笑)。
左上画像の沢が下流に流れていくと「Takema入浴地点」にて適温となるわけです。
さてそんなわけでいわゆる「野湯入欲」の初心貫徹を果たし気分よく来た道を戻り始めた‥のはTakemaだけで、おしんこどんは見学のみでした。他人の目はありませんが、やはり先人の構築した「もっといい野湯船」でないと、おしんこどんマドモアゼル(仏語に詳しい人はこの用法の間違いを指摘したがるでしょうが)は入浴したがらないようです(笑)。
再びゲレンデに戻ってきました。雄阿寒岳をバックに嬉し嬉しのTakemaです。
さーてここからはただ好き勝手に下るだけなんですが、景色があまりにもいいのでいろいろアングルとかを考えて撮り続けた為おしんこどんにずいぶん遅れてしまいました。でもPCに落としてから見てみたらろくな写真がないんですね(大苦笑)。ま、こんなこともあるさということで・
左上画像などは素人考えながら「あーこれはいい感じかも」と思って撮ったにもかかわらず、オリジナルを見ると手前の花がボケてたんですね。あー情けない。で、デジカメ画像の記録情報によると下まで戻ってきたのは15:55でした。16:00閉鎖の僅か5分前!
いや実はこの日はゲレンデ内別コースで工事をしていたらしく遠くからユンボの音が聞こえていました(現場は見えない)。どう考えても別の取り付け道路はありませんから、下りながら「あの音がしているうちは大丈夫」と思っていましたっけ。結局読みは当たったのか、この時はゲートを閉めようとする気配はありませんでした。というか、管理事務所(右上画像)の人たちは「ゲレンデを下ってくるわれわれを視界に入れていながら」帰っちゃったし?(いや別に批難するつもりは毛頭ありませんが)。
というわけで再度荷物をくくりつけ直します。だって今回はタンクバッグにノートPCを入れてましたから、さすがに「タンクにつけっぱ」というのはいくら治安のよい日本、そしてめったに人が来ない場所でも(いやここは時々来るか)やりたくないですよねー。でも今だから告白しますと、トップケース内等の「鍵のかかる場所」には収納しなかったんですけれどね。まだまだ「日本人を信じている」Takemaでありました(笑)。
というわけで、16:00を回ったところで雌阿寒温泉の民宿「景福」に向けて出発!
左上画像の指出しグローブ、今回のツーリングではほとんどこればっかりを使ってました(カナダ出張時に購入=実は自転車用)。
民宿景福まではすぐに到着したのですが、こんなに天気もよく風もない日なので奥のオンネトー沼まで行ってみることにしました。途中から道が狭くなって東北の舗装林道気分バリバリです。
うーんまぁなかなか。でも微妙に風があって水面が揺れてますね。
ちなみに左上画像の撮影時間は16:40(デジタルデータはいろんな記録が残っているので確認簡単で有り難い)ということもあり、シーズン中ではあってもゆっくりできましたわ。やっぱりオンネトー宿泊は正解だったかも、というわけでいざ景福へ。
さて雌阿寒温泉には国民宿舎等はあれど、一般の家(民宿)はこちらだけです。周りは完全な原生林だし、こちらの宿のご先祖さんはどうしてこの地に本拠を置こうとお考えになったのでしょうか。これは今思いついたことなので宿泊時には聞けませんでしたが‥でも、いろいろとご苦労があったであろうことは間違いないことでしょう。
部屋は右上画像の通りシンプルです。でも「TVっこ」のおしんこどんにしてみればTVがあるだけで特に問題はないみたい?(ただし映りは悪いです。ちなみにデジタル対応だったような?デジ/アナのアダプターを付けてるのかな?)
ところで今日はバイクタンデムツーリグをメインにして、本物ディーゼルカーの運転、そしてミニハイキングでの野湯探訪と、とっても盛りだくさんの1日でありました。となれば、
(あのー、「いや別にバチは当たらんと思うで」と正攻法で突っ込まないで下さい)
というわけで、ここ民宿景福自慢の湯へと向かいます。うおおおっ!
スンバラシイ湯がとうとうと湧き出ています。浴槽内には岩盤が「ここのヌシはボクだもんねー」と言わんばかりに突き出しており(上の画像でも見えてますね)、そしてその手前に敷かれた玉砂利部分の下から湯がこんこんと湧き出ています。この内風呂、素晴らしい!ちなみに浴槽底から外に伸びるパイプから流れ出ているのは浴槽内よりもぬるい別源泉?でも味は「苦マズイ」という点で共通してました。ちなみに体を洗うときはこの湯を使うことになります。あとは水の蛇口しかありませんので。
あーシアワセ。頭の先からつま先まで全部「おさかなになったワタシ」気分です(意味不明)。
しかしここで「おさかな」になり続けているわけにはいきません(別になっててもいいんだけど)。続いて露天湯に行っておかなければあとで後悔します!(連泊の予定なんだから説得力ゼロですが)。ちなみに内風呂と露天風呂は別の場所にあるのでいったん服を着てからの移動です。
さて「何で無理して露天湯へ?」というのかというと、ここのお湯は空気に触れれば触れるほど白濁するのだそうです。で、湯を抜いての清掃が朝4時から(これはスゴイ)行われるということで、となれば「暗くなる前に白濁湯の画像を撮影しておいて翌朝一番の湯と比較したい」という壮大なる地球科学的学術調査@宇宙戦艦ヤマトもびっくり、うそイスカンダルに行かなくてもヨカッタの?を行っておきたいというように熟慮したからなのですね(針小棒大)。
ちなみに夕ごはんは民宿系でしたが悪くありません。というか「食べきれるのか?」とビビリまくりの旅館飯に比べてこっちの方がよっぽどいいかもしれません。ちなみに台湾からお越しの方(2人)を含む4人グループの「げっぷ談義」にかなり和みましたわ(笑)。部屋に戻ったあとおしんこどんは早々就寝、Takemaはダラダラ起きていましたが「明日の大仕事」のためそこそこの時間におやすみなさーい。
翌朝はあまり早起きしてもまだ湯がたまっていないだろうと勘案し、6時少し前に行ってみると、おお、もう湯は満々とたまっています!しかもその湯は‥
すぐ上の画像と比較すると一目瞭然ですね。スバラシイ!やっぱり楽しい景福のお湯であります。ちなみに露天風呂の男女仕切りは途中までしかありませんから、一番白濁が濃くなる夜には女性もこの露天風呂を堪能できると思います。ぜひ!(おしんこどんは朝湯時にやってきましたが(笑))。
さーてこの日もいい天気、それではちょっと「おでかけ」しましょうか!
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