キミは飛び出し禁止です!

− 2009北海道ツーリング本編その23 プール開きのような知床野湯 −

さてそんなわけであったかいふとんで目覚めてみると‥「あれれ、ガスってる?」。何だか上空に低い雲が垂れ込めております。これはどうみてもTakemaライディングジャケットが久々に登場となりますね。

でもTakemaは見抜いておりました。「この曇天、偽りに違いあるまい」ということを。この界隈、特に知床峠をはさんだこちら側は夏場に霧が出ることが多いんですよね(もっとも夏場以外は知りませんが)。これまでにもそんな経験をしていたことがあり「峠まで上がれば案外晴れてるんじゃないの?」と思っていたわけです。というわけでカッパを着用することもなく出発。するとやがてガスの中に突入、ヘルメットのシールドに霧の子供たちが付着し始めました、そしてジャケットにも‥。し、しかぁし!




「羅臼岳を見ながらの峠道」

あえてのんびり走ってます。だって、こんなに気持ちいい区間をさっさと走ったんじゃもったいないですからね。

Wmv形式、2.89MB、1分17秒


そんなわけで知床峠に到着です!お盆時期ほぼ真っ盛りというのに駐車場が激混みというわけでもなかったのは、まだそこそこ時間が早かったからでしょう。羅臼岳もしっかり見えてますし、今日山に登っている人はそこそこ楽しめそうですね(ただし昨日までに比べれば多少雲が多いですが)。



でも日射しが隠れる分かえって気分も身体も爽快かも知れません。



われわれはまぁこんな感じでいつもの通りです。

さてここからはウトロや知床五湖目指して気持ちいいワインディングを快走!といきたいところですが、ちょっと事情があって寄り道です。何でもこの界隈に「夏向きの野湯」があるという話ですので。しばし峠道を下ります、そして‥。



「この界隈」にてバイクを止め、いざ出陣!

国道から斜面を下り、やや上流に向かったところにそのスカパラダイスオーケストラはありました!こ、こんなところに!



これですよこれ!天然湯船に大量の硫黄泉系ぬる湯が川になって流れまくっています!


「いやー、絵的には最高の野湯!」

なぜ「絵的には」なのかについては下の方を見てもらえればわかります(笑)。でもこの日は気持ち良かったですけれどね。

Wmv形式、710KB、15秒


川自体が微白濁していて、しかも川の中には温泉成分とおぼしき白の付着物がびっしり!ちなみに先人の記録によれば「もっと上流にはまた別のポイントがある」ということですが、この界隈はヒグマの巣窟であることは間違いなく、また上流に行けばもっと快適湯温になるというほどでもなさそうなのでここでの湯浴みを満喫した次第です。

ところで「もっと快適湯温」というくだりに気を取られたあなた、いいところに目を付けましたね。または気を取られずに「なるほどここはいいではないか、ではぜひ自分も行ってみよう」と思った野湯ファンのあなた、まだまだ甘いですよ(笑)。

この温泉の唯一最大の難点のど飴はというと‥



じゅうはってんきゅうど。ま、晴れた夏の日にしか楽しめない野湯であることは明らかですが、アプローチはそれほど大変でもない(というか簡単)なので、天気次第で訪問を考えてもいい感じですね。というわけで本日最初の野湯訪問大成功!よしよし。

さてここからは久々の知床五湖を目指します。とはいっても今や厳しい制限が設けられているカムイワッカにはもう行きません。何でもかつて「いつか行ってみよう」と考えていた上流部には今や一切登ってはならないのだとか。ちなみに、さらに若かりし頃「いつかは単独でテント縦走してみたいなぁ」と思っていた知床硫黄山までの縦走は、たぶん体力気力的に今やどんなものなのかと(苦笑)。

で、そのまた昔に修学旅行で来たことのある知床五湖にまた来ちゃいました。確かあの時も、そして亡父と来た時も「一湖と二湖のみ開放」ということだったと思いますが今回も同様です。ちなみに一湖と二湖の安全を保つために電気柵が設置されているということで、夏いっぱいは五湖全面開放はないそうです。

それでも一湖二湖方面にはほとんど途切れることなく人が進んでいきます。お盆なんだから当たり前ですね。となるとTakemaの「そんな、熊ならぬ人を見に行くような遊歩道に行く必要もないわな」という天の邪鬼により、すぐ近くの展望台にだけ行くことにしました。



その前にコケモモソフト(イマイチ)、で、ちょいと記念写真をね。

ここで一番お手軽な展望台への木道は常に開放されています‥が、旧遊歩道と平行する形で作られていますがあちらは閉鎖、特に破損しているわけでもないので何で新しく作ったのかといえば‥こちらの木道(高架式)の下部には全面的に電気柵が設けられているのです。はぁそれで、ヒグマが登ってこられないようにして安全を確保しているというわけですね。



だから安心安全‥なんでしょうが、何だかそこまでして‥いやこれも世界遺産の賜物なのかな。



でもエゾシカは問題なく何頭もうろうろしておりました(左上画像をズームしたのが右上画像です)。



そんなわけで、ちょっと無理矢理感はありますが遊歩道からの知床連山です。羅臼岳(一番右側)も綺麗に見えてます。

さてこのあとは次の野湯へと向かいます。何でも赤湯だとか何だとか?その他にもこの界隈には野湯があるのだとかいうことですが‥今回は時間的にそこだけとなりそうです。
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