− その3 道路も通行止めに‥道内大荒れで宿から1歩も出られず −
そんなわけで、再び列車で今度は富良野を目指します。新得−帯広間は重複区間となりますが、日曜お休みの味乃やさんを訪問するのには日程的にこの日しかなかったわけですのでまぁこりゃしょうがないというわけです。
天気予報によると、この日(金曜日)から土日にかけては全道的に大荒れの天気となるということで、お天気キャスター氏いわく、
というのですからあちゃまー困ったちゃんなのです。が、幸いなことに難所狩勝峠を越えていくこの普通列車2548Dの帯広発車はほぼ定時で(釧路からの特急を乗り継ぎのため数分待っただけで)、こりゃーやっぱり冬対策をほどこした北の大地の鉄道はそうそうヤワじゃないのかな?と期待しちゃいます。
途中の駅で高校生が乗り込んできては降りていきます。そうだよな、この列車が止まっちゃったら下校の足がなくなっちゃうんだからななどと思いつつ、それでも対向列車の待ち合わせで20分くらい止まったりしながら、でも着実に富良野方面へと進んでいく頼もしい普通列車でありました。
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新得で約20分ほど遅れていましたが、それ以上遅れを増やすでもなく進んでいきます。映画「ぽっぽや」のロケ地だった幾寅駅(映画では幌舞駅)はまさに舞台セットのようになっておりました(左上画像)。車内暖房はもちろん入っていますが、それでも「薄ら寒く」感じたのか、おしんこどんは右上画像のような完全防寒態勢に入りました。息は苦しくないのでしょうか?(笑)。
と、このあたりでTakemaの携帯電話が鳴りました(車内で電源を切っていなくてごめんなさい)。出ると、本日宿泊予定の「バーデンかみふらの」の職員さん。次のようにおっしゃいました。
げげげー、通行止めになっちゃったらどうなっちゃうのさ!とにかく天気がこれ以上悪くならないことを祈る‥いや、現状維持であっても除雪が追いつかなくなったらやっぱりダメなのか、では天候の回復を‥って、道内はこれから大荒れになるところじゃないのさ!
とにかく次なる電話がかかってこないことを祈りつつ、「はやく富良野に到着しろー」と祈るばかりです。そしてようやく山越え区間から富良野盆地に下りてきて、山部駅到着とほぼ同時にキター次なる電話!その内容は‥
列車は遅れているとはいえ富良野には16:10頃には着くでしょう。問題はその後レンタカー屋での諸手続、そして何よりもまだまだ雪道(特に凍結路)に不慣れなので安全運転でゆっくり行こうと思っていたTakemaが、この荒れた天気の中そこそこのスピードで走って行かれるかということに尽きるわけです。
そうはいっても可能なのか無理なのかは現地の状況次第ですから、とりあえず「行かれるように頑張ります、もし無理そうでしたら早めに連絡します」ということでこの場はオシマイ。
そうこうしているうちに富良野駅到着、レンタカー屋に急げや急げ。
そんなわけでカローラ四駆を借り出します。「幹線道路よりもかえって市街地の方が滑りますからご注意下さい」との係員さんのお言葉を肝に銘じて最初はゆっくり車間もたっぷり。何たってどれくらいのスピードでどれくらいブレーキを踏み込むと車体が流れ出しちゃうんだかの見極めが定められていない以上静かにシンチョーに走るしかないのであります。
国道に出るとわだちの部分は路面がほとんど出ていたのですが、それがブラック系のアイスバーンなのかどうかはわかりません。それにしても、まぁほぼ100%地元車と思われる前後の車の何とも速いことよ!とりあえずTakemaも70km/hは出していましたが、この雪&横風天気の中さらなるスピードで抜いていくもんね。わたしにゃ出来ませんし雪道でやろうとも思わんぞ。
中富良野に向かう国道は左上画像のような感じ。でも道道に入ったら樹林&山かげに入ったのか風はおさまりました。が!(右上画像マウスオン)。
しかし自衛隊の演習場付近からは再び大雪が降り始めました。「どうせこの先は通行止めだ」とわかってはいても‥
閉じられたゲートを見るとやはり残念。はーい本日の運転はここまで!今すぐビール飲んじゃったっていいんだもんねー(やけくそ)。
そんなわけでここからはもう1組の男女とともに宿の車で送迎となりました(右上画像マウスオン)。が、これがなかなかベンキョーになりまして「へー、このカーブでこのくらいのスピードで普通に曲がれちゃうんだ(まだ余裕はあるはずだし)」などなど、翌朝の下り道も含めてかなり参考にさせていただきました。もっとも路面状況によって滑りやすさは違うはずなのであくまで参考にではありますが。
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宿に着き、スライドドアが開けられた途端「ぶふわぁ゛ー」系で雪が入りこんできました。もう、宿の外観を撮る余裕もなく玄関に逃げ込みましたわ(苦笑)。しかし宿に入ってしまえばこっちのもの、というわけで早速お風呂とまいりマショー!
男女とも内湯と露天湯とがあります。ちなみにここに来るまでは「十勝岳温泉から引き湯しているのかな」と思っていましたが、ボーリングして独自源泉を利用しているのだそうな。源泉36.9度で熱交換による加温かけ流しということですが、熱交換とはいえお金がかかるだろうに常時そこそこの量をかけ流して下さっているのはありがたいです。湯の色は黄土色で浴槽の底を見ることは全く出来ませんが、源泉は透明で金気味あり。なお左上画像の湯はやや緑がかっていますが、湯気モウモウを多少補正したあとのものです。ただ、実際は右上画像ほど茶色くもありませんでした(微妙ですね)。
ちなみに上記両画像はこの夜の男湯(やや狭い)ですが、左上画像を見ると「露天に出る扉」が見えています。こういう構造の場合「浴槽の中に階段があるのだろうな」と誰しもが考えると思うのですが実は違うんですね。どうなっているかについては現地に行ってからのお楽しみということで(ちなみに狭い浴室側だけです)。
そのあとはお楽しみの夕食です。最初から全てがサーブされるわけではないのですが、量的に「これでもか系」でなくて満足。
2人なのに「乾杯」になぜか3つの手が伸びているのはご愛敬ということで。
ロビーは吹き抜けでいい感じですが暖房費は?(いらぬ心配)。露天風呂には容赦なく雪が吹き込みます(笑)。
そんなわけで明けて翌朝です。一番心配なのはお天気なのですが、早起きして窓の外を見てみると‥
実はこの日の午前中は「スノーモービル20kmツアー」に行っちゃおうという計画だったのですが、こりゃさすがに厳しそうです。遭難しちゃうぞ(苦笑)。ま、まだ早いのでとりあえず朝風呂にでも‥。
今朝の男湯は「大浴場」ですが、スロープ部分を除けばあまり広さは変わりませんね。
露天風呂には雪原を舞う雪が‥ぬはー、そうまでして人はなぜ露天風呂を目指すのさ!(おバカ)。
さて実は、ここバーデンかみふらのを宿泊地として選んだのには理由がありまして、ここは例のあの吹上露天風呂に一番近いのでありますね(白銀荘の方が近いかも知れませんがあっちは自炊なので今回は最初からパス)。宿泊の夜か朝方にでも車でちょちょいと行ってこようかと目論んでいたわけなのですが、レンタカーはゲートに置いてきたし、宿の車でサービス送迎なんてのをお願いしてもそもそも道路そのものが除雪中なのですからこりゃ無理ってものでしょ(ちなみにそんな「サービス送迎」なるものが存在するかどうかも知りませんがたぶんあり得ないでしょう)。
というわけで夏は混雑必至の吹上露天風呂訪問という企みはもろくも消え去ったのでありました。あー、でも混雑する夏にはリベンジしたくないなー、Takemaにとっては「永遠の未湯」になってしまうのか‥?
いやそれよりも何よりも一番喫緊の課題はといえば今日これからの予定なのでありました。この午前中に吹雪の雪原をスノーモービルで失踪‥いや「疾走」が正しいんですが、偶然ATOKが誤変換した字があまりにもリアリティありすぎだったんでとりあえずそのまま残しただけです。というかこの時はホントにそんな感じでしたから。
「かみふらの道楽館」のSottoooさんに連絡を入れようとしたら‥「圏外」。どうやらこの宿周辺はエリア外のようです。コイン専用の電話はありますが携帯にかけようとすると「この電話からはかけられません」のメッセージが。レセプションの感じのいいお兄さんに尋ねてみたら、宿の電話を貸してくださったので一件落着した。で、Sottoooさんのお言葉はといえば‥
そりゃそうでしょうねー。ま、この天気であれば諦めもつくってものです。2つ連続で計画が没というのはちょっと悲しいものがありましたが‥。しかしこのままでは終わらせませんぞ!(根拠なく意気軒昂)。
宿からの送迎車は何と8:00過ぎに出るというので急いで出発となりました。さて、ゲートまで下りてからどうすんべ?
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