− その7 八甲田山中にひっそりと湧く廃墟の湯へ −



こ、こんな湯が八甲田界隈に!適温白濁、たまりまシェーン、カムバーック!(意味なし芳一)。

さーて今回の湯めぐりの中でもかなり「濃い」湯がやって来ました!「かつての別荘が建物ごと崩落した中で、奇跡的に浴室だけが生き残っており、しかも湯は今もこんこんと注がれています」。こんな話を聞いたら行かないわけには参りません!というわけで万全の準備をして(うそつけ軽装)行ってまいりました「八甲田山中の某湯」!

ええっと、ここが入口なんです。いやホント、ボカしているでもなく本当にここからヤブをかき分けていったのですからウソではありません。前夜雨が降っていた関係でいきなりびしょ濡れになりました。行きはいいですが(このあとお風呂だし)、帰りのことを考えると憂うつになります(笑)。

しばらく進んでいくと小沢にぶつかります。水量的には大したことはありませんが、普通の靴だったら完全浸水間違いなし(飛び石で行きたいところですがその肝心な石がありません)。Takemaは最初からスポーツサンダルで行ったので問題ありませんでしたが、季節柄難しい時期であればここだけサンダルに履き替えるのも一案?(それだけの価値はあります)。

沢を越えて少し登っていくと、何ともオドロキの光景が!

あちゃー、八甲田の豪雪に耐えられなかった建物がもののみごとに崩壊しています!し、しかし笹の向こうには何やらかろうじて建物の形態を維持している姿が?

ではでは行ってみましょう!

上の両画像はそれぞれ逆方向から撮影したものですが、それにしても「なぜかこの部分だけよく残ったものだ」という印象を強く感じます。右上画像の青トタンも後付けではないみたいだし?しかし屋根を見るともう支えがない?これでは次の冬(2010)をこのまま越せるとは思えません。来年の夏にはどんな姿になってしまっているのでしょう?さーてそれではいざその内部に!

うわー、一部の篤志家の皆さんが手を入れて下さっているのか、何と浴室内は見事なまでに清浄なのであります!で、浴槽にたまっている湯に手を付けてみると‥

スバラシイったらありゃしません!というわけでさっそく服を脱ぐわけですが‥どうやらさすがに排水溝は詰まっているようでして、迂闊に洗い場界隈に服を置くと帰りが悲惨なことになりそうです。実はこの時は霧雨が降っていたので、屋外に傘を置きその下に服を置くことにしました。ではではいざ入浴!



こりゃスンバラシイ温泉です!酸味はさほどありませんが、もしやと思って浴槽内をぐるりんぐるりんとかき回してみると‥御覧の通りのミルク浴槽の出来上がり!だーれも来ないこの場所でこんなにいい湯をタンノーしていいのでしょうか?(ちなみにこの時おしんこどんは待機組だったんですよねー(モッタイナイ))。

「こりゃたまりません、屋根付き廃墟の湯をタンノー♪」

かき混ぜたらまさかこんなに湯花で真っ白になるとは思いませんでした。あー、廃墟の湯をたった一人でタンノーできるとは‥嬉しい誤算でした。

Wmv形式、1.54MB、40秒


しかしさすがに廃墟の湯、天井方面に視線を移してみると、そこには「厳しい現実」が中空世界とともに広がっておりました。いつまであり続けられるのかこの温泉?



もう屋根そのものがかなーりキビシイ状況です。湯の熱で雪が少しでも溶けてくれればいいのですが‥。



完全に崩壊した母屋、今後いつまでこの湯を守れるのか?。

さてそんなわけで廃墟湯をあとにして「八甲田の湧き水」ポイントまで移動してきました(右上画像ね)。皆さんそこそこ汲みに来ておられるのかな。もちろんわれわれも20リットルほど汲ませていただきました。先日宿泊の孫六温泉でも汲んだのですが(これまた20リットル)、Takemaのいいかげんテイスティングでは孫六の水の方が美味しかったかな(ただしこっちの水がまずいというわけでは決してないですので念のため)。



ちなみに「八甲田 廃墟(別荘) 湯」でグーグル検索しても出てこないところを見るに、かなりのマイナーな湯であることは確かです。でもそれよりもいつまでこの湯がありつづけられるのかが大いなる疑問です。2010年の豪雪を、この湯小屋は越せるのかしらん?



さーて、このあとはどこへ?おっと、かつての宿題をクリアしなきゃ?
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