− 第2弾その5 井筒屋さんの足下湧出泉を存分にいただき、お蕎麦もごちそうさま −



ほーらー、薄く青みがかった硫黄泉があなたを虜に‥(笑)。

そんなわけで木賊温泉まではすいのすいのスイですぐに到着です。もっとも山越えの林道はさすがに冬期閉鎖ですので国道経由の大回りですが。ちなみにこの林道区間の峠部分をトンネルでパスする新道が建設中のようです。うーんでもこれって‥ちょっとばかり疑問符を付けざるを得ません。誰が使うの?

ところで木賊温泉といえば川沿いの共同湯を抜きには語れません。湯船の中から自噴している硫黄泉がなかなか素晴らしく、たぶん温泉好きの方ならここの風情も含めて皆さん高ポイントをつける湯だとは思います。もっとも10年くらい前は結構「こっち方面に来たら必ず入る」という感じで何度も入浴していたTakemaなのでしたが、このところは「いつ来ても先客さんの車やバイクが列をなしている」という感じになっているので、最近は「平日に来たらまぁどうしようか考える」という程度にまで優先度が低下してしまっている湯なのでもあります。

この時期は観光客が少ないとはいえ、やはり日曜だしどうかなーと思いながら駐車場を見てみると、先客の車が2台、しかもそのうちの1台からはカップルのお二人が「今まさに行くぞ混浴露天風呂!」という感じでタオルをひっさげて車から出たばかりのようでありました。というわけで「今日もやーめた!」。

ということでそのまま「第2案」へと移行です。共同湯と同じ川沿いのすぐ上流にある「井筒屋」さんが次なるターゲット、こちらも足下湧出湯がおる浴槽をお持ちということで「いつかそのうち‥」と考えていた湯宿なのであります。ちなみに今回の宿泊を考えていた時も「湯の花にするか木賊にするか」と一応ちょっと悩んだのでしたが、やはり「4つの共同湯(Takemaも3つが未湯、おしんこどんは全て未湯)」を持つ湯の花と、「2つの共同湯(Takemaはどちらも既湯、おしんこどんも広瀬の湯は既湯)」の木賊となれば、どう考えても湯の花で正解でしたね。



井筒屋さんへの急な坂道には凍結箇所もありびびりモードくらいでちょうどいい?

というわけで立ち寄り入浴をお願いすると、ちょうど時刻は10:00ということでチェックアウトのお客さんで帳場が混んでいたのでしばし待つことに。でもこれは裏を返せば「OUTのお客さんがいなくなれば誰もいない浴槽でまったり出来る?」ということでもあり、何だかちょっと期待が高まります。やがて混雑も収まり、男女別の浴室に案内されたわけです。ちなみに女性湯は足下湧出ではない引き湯浴槽で、しかも窓が(サッシが凍りついて)開かなかったため湯気もうもう、結果としておしんこどんの方がかなり早めに上がってきたようです。やはりここでは開放的な湯小屋の男湯がいいですね(宿泊の場合は浴室の入れ替えタイムがあります)

まずは肝心の「足下(あしもと)湧出口」を探します。源泉はページトップ画像の通り約1mの高さから落とされてもいますが、その一方で「はしご湯のすすめ」サイトのデータによると「新潟中越地震のあと浴槽底からの湧出が止まり、ポンプアップした湯を流している」こともあったということで、果たして今はどうなのか‥

右上画像、ぼやけていますが画像中央やや下部に丸い穴が開いています。これが源泉の湧出口で、手をあてがってみると、うむ、熱めの湯が少量ながら上がってきているのがわかります。時折プクプクっと泡も上がってきますから、足下湧出が復活していることは間違いありませんね。

湧出口は2箇所あります(と思ったら本当は3箇所らしい)。とにかく仄かな硫黄臭に包まれながら湯ったりいたしましょう。

入る前に宿の方から「ぬるいですよ」と言われていましたが、適温よりほんの少しぬるいぐらいかなというところ、見上げれば立ちのぼる湯気が朝日に照らされて光彩を放ち、いやーここはまさに極楽往生立正安国如是我聞南無阿弥陀仏!(わけわからん)

ちなみにこの湯小屋も湯ノ岐川沿いに建てられていますから、ちょっと窓を開けて外の様子を見てみましょう。

川の表面がシャーベット状に凍り付き、中央部だけ水面が見えています。その部分を時折静かに氷が流れていくのを見ているだけでも何だか心が和みますね。で、左上画像は下流部を見たものですが、さらにそれをぐぐっとズームしてみると‥あれが共同湯(右上画像)。

料金こそ違いはありますが、人の出入りが多くて落ち着かないあちらの共同湯よりこっちの方がよほど落ち着けてよかったなと、自己満足にひたるTakemaでありましたとさ。



外から見た湯小屋。川に向かって張り出した舞台のようです。



このあともう1度共同湯に行ってみましたが、先客さんの声が聞こえるのでパス。奥に井筒屋さんが見えています。

そんなわけで木賊温泉をあとにしてそろそろ帰る‥わけじゃないですが、先へ進みます。とりあえず伊南川沿いのR401へ出て北上。古町温泉‥駐車場まで行きましたが、車が目一杯満員御礼モードで駐車されていたので恐れをなして退散しました。その先にパナの湯などもありましたが何となく気が乗らずスルー(もったいないというか欲がないねー)、ここで右折して田島へと向かいます。

見事なまでの乾燥路面、しかもいい天気で遠くの山までくっきりと見えています。左上画像は駒止トンネルを抜けて下っている途中あたりで撮ったものですが、このほぼ1週間後にあたる2009/1/31現在(つまりこの文をタイプしているたった今)のトンネル出口付近ライブカメラ(こちら)には、すっかり雪道と化した国道が写されていました。左上画像にマウスオンすると1/31のライブ画像に変わります。ラッキーだったなぁ(雪道練習はほとんどできなかったけど)。

さてそんなわけで会津田島駅へ。前回このエリアに来たときにも立ち寄りましたが(確か2Fのレストランでおしんこどんがトマトラーメンを注文)、南会津町の顔となる駅だけあって立派、でも立派すぎるような気も?(笑)。昔の駅周辺を知るものにとっては‥ちなみにその時は駅前の蕎麦屋で昼食をとった記憶がありますが、現在駅正面の特等地にあるお蕎麦屋「柏屋」さんって、もしかしてあの時の‥?

実は駅前には蕎麦屋が2軒あるのです。それも、まるで対抗意識を燃やすかのように隣り合って営業しているのだから恐れ入ります(驚)。ちょうど早めの昼食にしようと駅前の無料駐車場に車を止め、歩いてきたときにはびっくりしました。



で、悩んだすえ入店したのはお隣の「みやもり(宮森)」さん(「もりみや」ではありません)。

きちんと美味しい蕎麦をいただきその後ご主人にお話を伺っていると、何とこのご主人、出身はこの地域なのですが就職で地元を離れ、働いておられたのは千葉県市川市!しかも住所を伺うと、うわぁわが家からすぐの場所、いつもTakemaが酒を買いに行く店の手前であることが判明したのであります。市川での仕事が長かったため市内のお店とかもよくご存じで、しばし何ともローカルな話題に盛り上がったというわけです。だから「2軒のうち前からあるのはもう1軒の柏屋さんかな」と思ったわけですね。

ちなみにこの「みやもり」さんの建物はもともとバス会社の事務所だったものを全面改装したものなのだそうで、なるほど「いい物件が出たから出店したが、偶然にも隣が同業者さんだった」ということだったわけですね(笑)。でも個人的には(旅行者の視点からすれば)、「駅前に並んで2店の蕎麦屋さんがあるわけだから、どちらの蕎麦も味に自信があるのだろう」「この地域の蕎麦は美味しいのだろう」と考えますからね、地域発展のためにもこういうのはかえっていいと思いますよ。

さ、腹ごしらえも終えたことだしそろそろ帰らなきゃ。でももうちょっと寄り道をば。それにしても甲子トンネルが出来てホントに便利になったこと!(通るのは今回でまだ2回目だけど)。
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