− その1 まずは出発前準備何やかんやと竹芝桟橋出航まで −
この旅行最初の日の出はとっても照れ屋、すぐに隠れてしまいましたのだ。
(2010年3月21日−29日)
Takemaの仕事は結構お役所系というか、何となく仕事の流れの先読みがしやすい職種ではあるのですが(ただしわたしは公務員じゃありません)、それにしても世間ではクソ忙しい(おっとお下品ね)年度末に、特に今年はこんなまとまった休みが取れるとは思ってもいませんでした。
え、そう言いながらもこれまでは結構3月に出かけてるじゃないかって?いや、さすがに今年は仕事の関係で無理だと確信してたんですよ。それがひょんなことから瓢箪からひょっこりひょうたん島系のタナボタが上流からどんぶらこと流れてきたので渾身の力を振り絞ってファイト一発Get、つまりはたかだかタウリン2000mgくらいの配合では全然足らないほどの努力と根性と忍耐の末にようやく勝ち得たお休みだったのであります(何のこっちゃ)。
しかし、休めることが確定したのは1週間とほんの少し前。もちろん何の計画も立てていませんでしたが、逆に「悠長にじっくり腰を据えて考える」時間もありません。最初の2日間くらい「いっそのことTakema&おしんこどんに似合いの島、ハワイ島あたりに行っちゃおうか?」という野望に心を砕きましたが、エアチケットは何とかなるにしてもやはり地上費(滞在諸費用)がかかりすぎるようなのでそこそこ躊躇。というわけであらためて考えているうちにふと思い出したことがありました。それは‥
そもそも、われわれが国内・海外にお出かけする際、その目的地や宿泊地やら、とにかく全ての決定権限はTakemaが握っています。旅に関する限りおしんこどんの立場は「希望は出すことが出来るが裁決権や拒否権はない」という、まるでどこかの島国の国際的な立場を地でいくような感じなのでありますね。
これまでにもおしんこどんはいろいろな「希望」を提案してきました。結婚当初からの「イタリアに行きたい」という彼女からの希望は、結婚10年を過ぎた今になっても全く果たされる気配がありません(笑)。また「オーロラが見たい」という希望もまだ果たされていません(ただしこれについては今回チョット考えました。ただ、Takemaが望む内容を含むツアーがなかったというかもう締め切られていたので断念した次第です)。国内では「佐渡に行きたい」という、なかなかシブイ希望とともに「伊豆諸島も」というリクエストを寄せてきていたわけであります。
ちなみにおしんこどんの希望を叶えた例としては「具体的な国はわからないけれど砂漠と動物が見たい」というリクエストに応えて選んだ「ナミビア」旅行があります。あれは楽しかったなぁ。ほかには‥あれれ、もしかしてこれだけ?(大汗)。
というわけで伊豆諸島方面に行くことは決定です(結論が早いな)。ただし伊豆諸島と一口に言っても、この日程で主な島全てを回ることは出来ません。というのも、東京から発着する東京都の島嶼(とうしょ)部方面行きフェリーは大きく3系統に分かれているのです。それはつまり‥
このうち伊豆諸島の北部と南部を結ぶ部分、すなわち「神津島 − 三宅島」間には旅客航路が存在しませんので(神津島からは三宅島および噴煙が上がっているのが見えるくらいの距離なのに)、伊豆諸島へ行こうと考える観光客は、まず最初の選択として「北部にするか南部にするか」を考えねばならないというわけです。自分もあまりよく知らなかったので今回ようやく理解した次第です。
で、最初は南部の八丈島方面へと考えたわけですが(三宅島の復興に少しでも寄与しようという社会的使命に駆られたとともに、その他雑件の考えがあったものですから。しかしその「雑件」の完遂が現実的に不可能そうだったので(笑)、やむなく?北部の島々をうろうろするということにしたわけでありました。特に八丈島から渡る「青ヶ島」路線があまりに厳しいようなのです!
「島を結ぶヘリの予約ってそんなに早く埋まっちゃうのね、決して安い料金じゃないのに(しみじみ)。また青ヶ島役場に問い合わせてみたら、毎日運航のはずの村営船還住丸も、「この10日間で2日だけしか運航出来なかった」とのこと。こりゃ気安く行ったら帰ってこれないぞ(汗)。というわけで断念した次第です。。
そんなわけで伊豆諸島北部の島々を移動するルート取りを「南下にするか北上にするか」考えましたが、南下だと夜行便に朝一番で乗らなければならないので無理があり、結局「最初に神津島まで一気に南下し、そこからじわじわと東京に近づく北上案としました(ただしその時点で利島滞在を断念したわけです)。そんなわけでチケットも予約し宿の手配も完了(シーズンオフゆえ休業中の民宿も多いし、飛び込みでは断られる場合もあり得るので予約は必須だと思います)。よーし、あとは行くだけだーい♪と思っていたら‥
千葉では瞬間最大風速が38mとかでしたからね、そりゃ欠航は当然なのですが‥と思いながら就寝し、朝起きてみるとまだ風が強い!陸上よりも海のほうが強風であるのは間違いないですし、22:00の出航までには何とかなるだろうかと思いつつ東海汽船のウェブサイトを確認してみると‥
というわけで、夜になり喜び勇んで竹芝桟橋へ。実はもともと「大島以南は条件付き運航」となっていたのですが、どうやら終点の神津島までは無条件で行くようなので安心しました。利島や新島は相変わらず「接岸できなければ通過」ということのようで、下船予定の人は気が気じゃないでしょうね。というわけでわれわれは予約シートを提示して乗船券を手に入れましたんでもう一安心。
3連休とはいえその2日目の夜行便ですからそこそこ空いているのか?
さっさと乗り込んだはいいものの、昨日が欠航だったもので結構な数の乗客がいるようです。
ちなみにこの日われわれが予約していた等級席は「特1等」。この等級名だけ見れば「すんごい高級個室」のように思えますよね。いや、実際のところこの航路の船室等級の中では「特等」に次ぐものなのですから確かにかなりのレベルであることに違いはありません。でも中距離フェリーであるこの路線にあまり多くを期待してはいけません。「1等」だって「特1等」だって相部屋なんですから。
ちなみに等級は上から順に「特等(完全個室)」>「特1等(2段ベッド*2、相部屋あり)」>「1等(10人部屋くらいの雑魚寝、もちろん相部屋あり)」>「特2等(2段ベッド部屋、ただし敷き布団なし毛布あり)」>「2等和室(毛布なし)&2等リクライニング座席(毛布なし)」というようになっています。
その昔、離島ブームだか何だかの頃の夏、2等和室などはそれこそ蟹工船と見まごうばかりのすし詰めだったということですが(小林多喜二は今何を思う?)、今は和室大部屋にも仕切りのスペースが設けられており、比較的ゆったりと過ごすことが出来そうです(見たところおがさわら丸の和室内区切りよりも1人あたりの占有スペースは広かった)。その和室はまぁいいとして、夜行便での2等座席は利用したくないなぁ。ま、この日の船旅はゆったりと足をのばして布団で寝ていくので寝苦しさには縁のない世界ですがね(性格悪っ!)。
そしていよいよ出航です。レインボーブリッジはともかく、よく見ると貿易センタービルと東京タワーとお月さんがコラボってました。
船内には軽食エリアもあるのですが、ま、ゆっくり寝ていきましょうかね。
ちなみに前日までの強風の影響が残っていたのか、東京湾から外海に出ると船はそこそこ揺れていたようでしたが、眠気の方が勝ったのか大島到着のアナウンスが流れるまでほぼ爆睡モードでありました。そんなわけでこの船旅の続きは次ページにて。
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