神津島、式根島、新島、大島の温泉行脚

− その7 いざ「温泉の殿堂」式根島へ渡りましょ −



朝ごはんはこんな感じ、しまったコーヒーのサービスがあったのに写真を撮っただけで飲まなかったぞ(笑)。

さてそんなわけで翌朝です。天気は‥うーん曇ってます、というかこのあとどんどん天気は下り坂というわけで、今回1泊だけの予定だった神津島を昨日のうちにタンノーしておいてヨカッタ♪

今回の旅程は東海汽船の北部航路を最南の神津島からスタートして徐々に北上していくというプランですので、今日はすぐ北側の式根島へと向かうのであります。というわけで「かめりあ丸」を何度も利用することになるわけですが、そのたびに同じ客室乗務員さんに出会うわけでありまして(笑)、「この人たちの勤務体系はどうなっているんだろう?」と、ついつい勝手に思いを馳せてしまうわけでありますな。

ちなみに神津島からの客船出港は10:30(宿から送ってもらえます)、というわけでたっぷり時間がある中、朝食後はしばし宿の近くをうろうろとお散歩です。



山下別館、こうして見ると大きいですね。と、宿の湯へとつながっていたであろう旧給湯管が道沿いに?

昨日のうちに聞いておいたところによると「この宿の源泉は少し北側に歩いた先にある」ということでしたので、当然ながらそちら方面に歩いて行ったわけです。すると?



あとで確認してみると、やはりこちらが山下別館の源泉なのだそうです。左上画像でおしんこどんがのぞいている黄色い建物、もしかして「かつての共同湯じゃないのか?」と思ったのですが、聞いてみたらポンプ小屋で、ここで共同湯を運営したことはなかったそうです。

ちなみに息子さんによると「父が村内中心部からここに宿を構え、温泉関係の管理は今でも父に任せっぱなしなんです。あの人はいろんなところに顔を出してますからなかなか家に居ないんですよ」ということでした。息子さんの見かけ年齢から考えるとお父さんもそこそこのご年配かと思われます。そろそろ息子さんに源泉の管理方法を伝授してもよろしいのではないでしょうか?(余計なお世話?)。

ちなみにこの界隈には「海に向けて排出する用のパイプ」がありました。余り湯のフロー対策なんでしょうけれど、これは何だか「途中で穴を開けておいてもらえればいろんな意味で嬉しいぞ」という感じでしたね。



北斎の絵を手本にする看板はいいですね。右上画像のパイプ、マウスオンするとより海側画像に変わります。

そんなわけでちょっと早めに港に向かいました(この日も神津島港ではなく多幸港発着)。そんなわけでまずはお隣の島までのチケットを購入。始発便ですからもちろん満席御礼なんてことはあり得ません(笑)。



近いとはいえ570円とは格安ですね(国の補助も手厚いとは思いますが)。ちなみに船の向こうに見えているのは三宅島です。

しかし村内で入手した地図を見ていると、何やらこの直近に湧水地があるようですね。念のため早めに送迎してもらったこともあり時間は余裕たっぷり。というわけでその名も「多幸湧水」に行ってきましょう!多幸港から見ると、浜辺に妙に違和感のある?竹の目隠し(実際はプラ竹の防砂壁)があるのですぐにわかります。露天風呂があるのかと思うくらいです(あったらいいのに)。



この水は湧き水だそうです。右上画像の水槽は水汲み用だと思われます(地元の人も結構利用しているらしい)。



そしてその裏手には飲泉場が。水が惜しげもなく流されてます。マイルドでおいしい水です。



実はど真ん中に濾過の設備がありました(でもさすがに無駄な塩素注入はやってないんじゃないかな?)。ちなみに水流は砂浜手前で‥消滅。


そうこうしているうちに折り返しの竹芝行きかめりあ丸の乗船準備も整ったようです。と、それぞれの写真を撮っていたら、近くにおられた方(東海汽船の関係者さんだったでしょうか?)がシャッターを押して下さり、珍しく夫婦揃った画像となりました。そういえばセルフタイマーとかはほとんど使ったことがないわれわれです(そもそも三脚を持っていかないもんね)。

さて船に乗り込んで出港を待っていると、何やらお巡りさんの一行が「五色の紙テープを手に手に」集まってきました。そう、今は3月23日、年度末を間近に控え人事異動の季節なのですね。それにしてもお巡りさんがこうやって異動の同僚さんを見送る風景って何ともこの時期らしいですし、また「いかにも離島らしい風景」でもありますね。


「船ならではのお別れ」
ちなみに出港時の「蛍の光」はいつでも流しているわけではなく、どなたか離任の方がいる場合に東海汽船側がサービスで?(違うかも知れませんが)。

そんなわけで出港した船は式根島を目指し約50分の船旅であります。もちろん一番安い2等を選びましたが、やはり始発ということもあり2等室もガラガラです。そういえば雑談の域に属する話ですが、この大型客船は週末発着便のみ横浜港に寄港するんですね(下り便は金土、上り便は土日)。で、驚いたのが何と、

ということは、「竹芝桟橋(浜松町から徒歩7-8分)から横浜まで、1時間20分の船旅を特等室(ベッド*2、TVありテーブルあり洗面台あり)で移動する」ことだってできるわけですよね。何だかこれってかなりのゼータク‥いや、島に渡るお客さんにとっては予約が取れなくなるので逆にメーワクなお話か(笑)。でも、たとえば上り便の「横浜発竹芝行き」の2等和室なんてのはそこそこ空いてるから「話のネタに」というのも面白いかも知れません。いや、自分はやらないと思いますが(大笑)。



船は神津島を離れて一路式根島へ。2等和室はご覧の通りガーラガラ。



そんなわけで式根島に到着です。ブリッジが接続されてわれわれが先頭で下りるわけですが、お巡りさんが目を光らせてます(くわばらくわばら)。

式根島では2泊の予定で民宿を予約しています。が?なぜか港に迎えの宿の車がありません。あれーと思っているうちに船は桟橋を離れて出港。それとともに周辺からは車も人もほとんどいなくなってしまいました。あれれー?

少し待っていても何の変化もないので宿に電話を入れてみると‥転送されたとおぼしき電話から宿の奥さんらしきお声が。「すみません、予約しているTakemaなんですが」「あーごめんなさい、もうすぐ港に着くところです!」。

そのあと、港へのアプローチ道路を下ってくる軽のワンボックス発見!ははーあれですね。というわけで無事ピックアップをしていただいたわけなのであります。さーてそれでは2泊3日でたっぷり式根島をタンノーするぞ!

‥しかし、ことはそう簡単には進まなかったのであります(笑)。その顛末は次ページでね。
【伊豆諸島の民宿のチェックイン&アウト】

島では公共交通機関(メインは船舶)の出入港を基準に時間が動いています。大島はともかく(よくわかっていないので)、その他の島では船の到着が午前中であったとしてもチェックインが可能で、部屋が空いていればそのまま部屋に通されます。清掃等がまだの場合でも荷物は確実に預かってくれますし、ロビーや待機用の専用室などを利用させてもらえる場合が多いようです。ただし夏シーズンなどの繁忙期はそうもいかない場合が多いので予約時に確認しましょう。
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