神津島、式根島、新島、大島の温泉行脚

− その11 式根島温泉めぐり(4) 地鉈温泉+湯加減の穴 −

しばし休憩ののち、再び湯めぐりに出発です。地鉈温泉へは車道経由でも行かれますが足付温泉の辺りから尾根越えの山道もあるようで、そちらを通る方がショートカットだろうと思われ、先ほどの足付温泉への歩道を通っていきます。

お昼過ぎにはほとんど訪問者のなかった松が下雅の湯ですが、やはり午後を回ってしばらくすると結構な人出となっていました(とは行っても総勢4-5人ですが)。早めに入っておいて正解です。

で、足付温泉の脱衣場兼シャワー室すぐ裏側の山道に入りますが、これがまた結構登る道なんですよ。心の準備がなかったぶん「うーん、何でこんなところで汗をかかなきゃいかんのさ」と思ったりもしますが、これから行くところは「汗を流しに行く場所」なのですから、タイミングとしてはちょうどいいのであります。

再び車道に出たら、地鉈温泉の入口にほど近いところでありました。駐車場には「なぜこんなところに?」という感じで公衆電話ボックスがありましたが、これは「温泉で何かがあったときの連絡手段」として設置されているんでしょうかね。携帯電話は圏外なのかもしれません(ただし未確認)。

面をで割ったような」地形はあまりにもわかりやすい温泉名に生かされています。温泉に降りる歩道はちゃんと手入れがなされていて安全ですが、やはり場所柄落石も多いのでしょう、防護ネットが張り巡らされています(でも結構小石が落ちてましたので注意=どうやって?)。また砂防用の土のうなども多く見受けられました。

温泉の歴史が古いことは、あたりの岩に彫り込まれた落書き?の年代からも想像されます(右上画像マウスオン)。そんな中を歩いていくといよいよ憧れの源泉地帯に到着です。しかし‥。

「地鉈温泉到着&全景ぐるり」
到着するやいなやいきなり「湯がない!」と叫んだ時はちょっと切ない気持ちでしたが、全体を見わたしているとどうやら何とかなりそうで一安心。

いかにもぬるそうで、しばらく誰も入っていそうにない広い湯だまり(もはや水たまり?)はありましたが、これじゃあね。とはいえよくよく探してみるとそこかしこにやや熱めの湯だまりがありました。そんなわけで、まずは「案外目立たない場所にあったけれどいい感じの笹濁り湯」へ突入です!



うわーい、いい感じです♪(撮影モードを間違えたため色合いが変になっちゃっているのはご愛敬)



一見するとあまり大きくないようにも見えましたが、このように2人で入っても余裕でありました。推定湯温42度。

続いてすぐ近くにあった湯だまりにも入湯です。こちらはやや熱く44-45度くらいの体感でしたがわれわれには何らの問題もなし。よーし、それではこのあたりの湯だまりを全制覇しちゃる!と思い始めたところで、事態は急転直下青天霹靂驚天動地の周章狼狽モードに突入したのであります!それは‥

というわけで、朝からずっと曇っていた天気の中、雲の親分子分たちもじっと我慢してくれていた「長い長ーい降雨劇場」、ただ今を以て幕開けです!もちろん傘は持ってきているんですが、雨の中の入浴というのはものすごくモチベーションが下がっちゃうんですよね。というわけで「てっしゅー!」。

急いで服を着て坂道を上り駐車場の広場まで戻ってくると一時的に雨は小やみになりましたが、もう今さらナニなので地鉈温泉に未練はなし。次を目指しましょ。



「地鉈」の文字が掘られた石の前で記念写真。「湯」文字の位置が何だかビミョーです。別の場所には「温泉郷」の文字が。

というわけで、今度は車道を通って宿方面に向かうことにしました。で、そうなると道沿いのこれが気になります。

道路脇にポツンと空いた穴、これが「湯加減の穴」というやつでして、何でもこの中から吹き出している蒸気の温度と「今の地鉈温泉の源泉湧出温度」とが連動しているというということらしいんですが、地鉈温泉からは数百mくらい離れているこの場所ですから、まぁいわば「一定の目安」にとどめておいた方がよさそうです。ちなみに手を入れてみたら結構な高温サウナ状態でしたが、「いつ手を入れてみても同じ感じだった」という感想を持った方もいるようです(笑)。

ま、こんなところにこんな穴が開いていること自体が不思議なことであり、そういう意味では貴重な観光資源なのかも知れません。もっともさらにこの穴を活用しようとしても‥たとえば「観光用無料足サウナ」とか?うーん、誰も利用しそうにないな。

さてそんなわけでいよいよこの日の湯めぐりも最終段階、最後に入るのは地鉈の湯を引き湯した温泉施設「式根島温泉憩の家」なのですが、それについては次ページでご案内。何でそこに2回も足を延ばすことになっちゃったんだろう?(大笑)。
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