2010春、神津島、式根島、新島、大島の温泉行脚

− その18 新島から大島へ 世の中は年度末のお別れシーズン −

さーて今日はいよいよ新島を離れるのであります。気がつけばこの島には4日間(3泊)も滞在しちゃいましたが、拙ページをご覧の方は「たった3泊なのに何でこんなにページ数が膨大なの?」とあきれておられるかも知れません(苦笑)。

朝食後、船が出るまでには間があるので町中を散策すると同時に、新島土産として牛乳煎餅を買いに出かけました。この日は土曜日だったので念のためヤジーご主人に「今日はあのお店はやっていますかね?」と伺うと「あの店は曜日に関係なくやってるよ」とのご託宣、なるほど、まだ朝8時過ぎだったのにすでに開店&煎餅製作中でありました。必要量を買い込んだおしんこどんもこれで一安心。

町の一角にはコーガ石を利用した「各町村の商工会レリーフ」その他が飾られていました(右上画像&マウスオン画像)。誰もいたずらの彫り込みをしていないのを確認し、「うーん、新島の治安は問題なし」と理解した次第であります。その昔NYの治安が乱れていたとき、警察の取り締まり方針を「小さな犯罪を見過ごさない」ことに重点を置いたところ、やがて重大犯罪の発生数も減少傾向に向かったという話を聞いたことがあります。その点うちの地元はまだまだですなぁ。

まだ多少時間があるので、宿のすぐ近くにある十三神社を訪ねます。滞在2日目にすぐ脇を通りましたが風雨と寒さで立ち寄らなかったんです(というか、参道全体が大きな水たまりと化していたので行かれなかったんですが)。

この日は気温こそ低いものの天候は概ね晴れていて、週末ということもありお宮参りの家族連れが参拝中でした。神主さんのあげる祝詞を聞きながら、「お母さんに抱かれた赤ちゃんもこれから『島の子』になっていくのね」と何だか無意味にほんわかした気持ちになりながら宿に戻りました。

と、ここで例の女性3人組と最後の再会。実はわれわれが出発する前に全員で写真を撮ろうというお約束だったのであります。もちろん写真を撮ったのでありますが‥

ま、その時はそんなことにも気づかずに「へぇー皆さん、村営船に宿のチャリを載せて式根島往復ですか、野伏港から最初の坂道はきついですけれど温泉はいいですよー」などと談笑しておりましたのですが(笑)。この際誰がカメラマンだったかは言いっこなしというわけで。

さて9:00過ぎにご主人の車で新島港まで送っていただきました。フェリーの出航は11:55ですからまだまだ時間はたっぷりあるのですが、

というわけで湯の浜露天風呂に行ってこようという三段腹、いや違った算段なのであります!

ターミナルの治安を盲目的に信じた上で荷物を置いたまま軽装で露天風呂へ。あ、途中で無意味なショットに興じているのはご愛敬。もう40代後半なんですがお気になさらずに。年相応ばっかりじゃ面白くないですしね(正当化)。



そんなわけで新島最後の湯浴みタイム。熱い方の湯船も今日は何とか入れる温度でラッキー。

この時湯船でご一緒していた地元の男性、「島は住むのだって大変だよ」とおっしゃってはいましたが、どうやらかなりの旅行好き&趣味人とお見受けしましたよ。クルーズフェリーとか、自分たちが乗る日はやってくるんでしょうか(笑)。

しかしあまりのんびりしていていて乗り遅れたら大変です。というわけでかめりあ丸がそろそろ出港だなというタイミングで湯を上がり港へと戻ります。

と、その道中で昨日見たとおりかめりあ丸と村営船にしきとのすれ違いです。このにしき便にはかの女性3人グループが自転車とともに乗っているはずなんで、とりあえず少しでも目立つところから大きく手を振り続けましたが、気づいてくれたかなー。

さ、そんなわけで乗り場まで向かっていくと何だかすごい人と車です。なるほどTakema&おしんこどんの旅立ちをこんなに多くの人が見送ってくれるんだとヒデキ感激ククレカレーです(阿呆)。妙に子どもたちとその親御さんとおぼしき人の数が多いこと、そしてこの日が年度末最後の週末であることを考え合わせると合点がいきます。それは神津島でもあったように、「年度末における学校の先生の人事異動」に他ならぬようなのです。それにしても、そんな年度末の忙しい時期に島旅をしているわれわれって一体?(大笑)。



船が到着しタラップが装着されました。後方では大漁旗を持った人も。



しかし時刻になっても船が出ない?と思ったら、別れを惜しむ先生がなかなか船に乗り込めなかったのでした(しみじみ)。



はるか後方では、2人の生徒が手作り横断幕でお別れを。この子たちなかなか潔い。野球部かな?2人の先生のうち1人は顧問?

さてしかし、そんなわけで船は新島を出港して利島へ到着。人口が全然違うので規模は違いますが、ここでもまた「先生の見送り風景」がありました。こちらはこちらで何だかほのぼのと心温まる風景でありました。そういう時期なんだなー。そして数日後には新任の先生が‥あ、もう赴任して準備してるのかな?(引き継ぎとかがあるでしょうからね)。



さようならー。何だか学校の先生っていい職業だよなーと思わずにはいられません(笑)。

「新島&利島それぞれのお別れ風景」
新島は新島なりの、利島は利島なりの別れの情景がそこにありました。利島の人たちが歌っているのは校歌でしょうね。今度は利島にも行ってみたくなったぞ、温泉はないけれど(笑)。

実は利島の出港はコンテナの積み卸しに時間がかかった関係で10分近く遅れ、そのおかげでこのような校歌合唱タイムが生まれたわけです。しかしいざ船が離岸すると、ここからは「思いがけない見送り風景」が出現したのでありました。



ここまでは普通の見送りでした。しかし紙テープが切れ本当のお別れとなったとき、1人の女性を先頭にみんなが走り始めました!



皆さんが船を追いかけて埠頭の先端へ。ここで本当の「サヨウナラ」です。離任なさる先生、島ぐるみで慕われていたんでしょうね。

さてわれわれの次の目的地は「大島」です。「まだ行くんかいっ!」というツッコミの声も声高に聞こえて来るような気もしますが、それらは全て空耳アワーとして扱いますので念のためm(_ _)m。
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