− その8 寸又峡温泉のぬるぬる湯タンノーの前に「夢の吊り橋」に行ってとことん冷えたの巻 −

チェックインが14:00ということで、冬至から約1週間とはいえまだまだ暗くなるまでには時間があります。そこでこのところ「食べて湯に浸かって寝る」の繰り返しだったわが身を反省し、寸又峡の奥にある「夢の吊り橋」界隈まで散歩してこようという算段なのでありましたが、その前に湯屋見学をさせてもらってもバチは当たりますまいということなのであります。



何だか「六角堂」系の建物ですね。湯上がり後はベンチで休憩もできるしなかなかいい感じです。

で、こちらの湯屋はかなり広い造りになっていて、まずは脱衣場が広くてビックリ。この時期は「広すぎて寒い(暖房は点いているんですが追いついていないみたい)」気もしましたが、真ん中にテーブルや椅子もあってなかなかいい感じです。ドライヤーもあるのでツーリングライダーが日帰り利用するにも有り難いです。と、ここで強引にバイクネタに持ち込むのは、実はこのページをタイプしている最中に調べているうちにわかったことなんですが‥

いや、当日はバイクの姿も見あたりませんでしたし(そもそももうシーズン外ですし)、またTakemaのお宿下調べが甘かったせいもあって全然知らなかったわけですが、あらためて宿公式サイトを拝見すると宿泊プランにはしっかりライダープランが「8190円(諸税別)」で紹介されておりました。もちろん「8.1.9=バイク」をもじった料金で、いやぁここにもライダーさんがおられてちょっとビックリ。事前に知っていたら多少なりともバイク談義をさせていただいたところですが(ちょっと残念)。

さて話が湯屋からバイクに吹っ飛んでしまいましたが(苦笑)、いざ浴室に入ってみると‥



いや、これにはもちろん理由があるそうです。実は寸又峡温泉の共同源泉はここから4kmほど上がった先にある旧湯山集落(今は無人)の近くにあるのだそうで、源泉温度がそれほど高温ではないのと引き湯距離が長いということもあり、この時期はどこの宿も加温せざるを得ないのだとか。

で、お客さんがいない時間帯は「ぬるい源泉をどんどん湯船に注ぎ入れると加温ロスが大きすぎる!」というわけで新鮮湯ながら泣く泣く捨て、浴槽内の湯を加温しているそうなのです。でも状況をみるに濾過はしていないようですね。だって!(以下、入浴時の内容や画像や動画とごっちゃになりますがご了承下さい)。



浴槽内は湯花が乱舞しまくってます!濾過したらなくなっちゃうはず。



この日の源泉湯口の湯温はご覧の通り。そりゃー加温も必要ですね。



散歩から戻ってくるとすでに樋はどこぞに格納されておりました。

しかしここで新たなビックリが!掛け湯&身体を洗って湯に浸かろうとしたら‥浴槽内がものすごくスベるではないですか!特に、手すりのある階段の浴槽内第一歩が極端にツルツル!これにはたまげました(というかホントにコケそうになりました)。

とはいえこれは掃除の手抜きでも何でもなく明らかに湯の成分絡みであることは明らか。その証拠に洗い場部分の床も、お湯が付いている部分と乾いている部分では滑り度が全然違いました。浴室や浴槽はもちろん毎日掃除しているということですし、以前町営温泉に入った時の記憶がすっかり抜け落ちているだけに、今回の寸又峡の湯はかなりコーフン度が高かったです。

では、続いて浴槽内をのぞいてみましょう(笑)。



【寸又峡温泉光山荘の湯】
しかも当然ながら湯触りはぬるぬる感強しでかなりの好浴感。というわけで寸又峡の湯をタンノーしたのはお散歩帰りのことでありました。ではその前に行ったお散歩に話を戻しましょう。

湯屋見学のあと、夢の吊り橋方面へと散歩です。しかし温泉街にはほとんど人影がありません。大丈夫なのか寸又峡温泉?いや、時期的にも(12/27だし)一番お客さんが少ないんだと思いますが、それにしても見事に誰もいませんな。

で、車止めを越えてさらに奥の林道へと進んでいくわけですが‥

トンネル内も風が吹き抜けると、さ、寒い!あとで女将さんに聞いたところによると、冬型の気圧配置になると雪こそそう降らないものの北風が強まってとにかく寒いんだとか。確かにこの日は冬型バリバリの日だったわけですから寒いはずだ。しかも、Takemaは一番暖かい防寒着を車に置いてきてしまい、この時の最大防寒着はフリースでしたから風にはよわーい(苦笑)。正直言って最初の頃は途中で帰ろうかと思ってました。ま、慣れれば何とかなっちゃうんですが。

さてそんなわけで林道から一気に下っていくといよいよ長さ90mの夢の吊り橋に到着です。



前回来た時もそうでしたが、ここの水の青さは特筆ものですね。

ちょうど「数少ない先客」である男女が入れ替わりで帰っていくところでした。ではではというわけで渡っていきましょう。



お互いに「片足を上げたくてしょうがないぞウィルス」に感染しているようです(笑)。

と、半ばまで進んできたところでうっひゃー!

いやぁビビリまくりました!バンジーは大丈夫でもこういうのは恐いのですよ。それにしても、観光用に踏み板が広くなっているこの吊り橋だからまだこれで済みますが、畑薙第一ダムに架かる畑薙大吊橋は踏み板20cm幅でしかもこの橋の倍の長さがあるわけで(181.7m)‥という記憶をネット上の最新情報で確認してみたら、かの吊り橋の踏み板は55cm幅の穴あき金属足場に付け替えられたようです。それは何より!(現在の畑薙大吊橋を渡った方の動画はこちら)。

ここからは対岸の上り坂を旧トロッコ道まで登り返します。304段ですかぁ、ま、登り始めれば結構すぐに着いちゃいます。ふと上越線の下り線土合駅階段を思い出しました。しばらく行ってないなぁ。

上がってくると眼下(真下)に吊り橋の半分が見えています。そんなわけでトロッコ鉄道線を舗装した林道に出てみると、ここからは平らな道なのであとはのんびりと歩いていくだけです。

ちなみにこの林道を奥に歩いていくと光岳への登山道入口があるのです。とはいえ、ここから登る人はほとんどいない(体力と気力のある篤志家以外は)と思われます。だって、登山口まで林道を39.9km歩くんですよ!(大笑)。

かつてTakemaがどうしようかと考えていた頃はこの林道自体が造林作業により登山者も通行禁止だったのですが、今は問題なく歩けます。とはいえ歩けると言ってもねぇ(笑)。光岳、今後Takemaが行くことはあるのでしょうか?(あ、茶臼岳側からの往復が一般的です。でも茶臼まで行くのも結構大変なんですよ)。

さてここから温泉に向けて歩いていくと、寸又峡温泉に湯を運ぶ送湯管が横に延びていました。

送湯距離は4kmということですし、そもそも源泉の湯温がそれほど高くないのですから温泉街に至るまでに湯口の温度が34度台にまで落ちてしまうのもわかります。しかし湯山の源泉にも行ってみたいなぁ(たぶん湯こぼれなどはないかと思いますが旧集落ということですのでね)。

さて、旧トロ道を歩いていくと‥

斜面の下部には何やら崩落防止の‥おお、やっぱりそれは旧トロッコの線路でした(右上画像凝視)。山歩きを専らにしていた頃、トロッコ線路がそのまま登山路になっていた場所が沢山ありましたが、あの線路はいまでも残っているんでしょうかね?もちろんもう使えるわけでもありませんが、トロッコ路線はいいよなぁ。

そんなわけで寸又峡のバス停まで戻ってきました‥が、相変わらずだぁれもいません。年末年始を除き12月から3月あたりは完全なオフシーズンですからこんなものなのかも知れませんが‥

宿に戻ったあと、冷え切った身体を温めるべくお風呂に行ったことは言うまでもありません。ぬるめの湯にゆっくり浸かりました。ふぅ、軽い運動のあとで温泉となれば‥



明けて翌朝です。さて誓って言います。この日は「帰省地に向かう最終行程日」であるということを。もう千葉を出てから6日目になるのですが、奈良ってどれだけ遠い場所にあるんでしょうか(笑)。
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