− その11 目指せ男鹿半島の海岸野湯「金ヶ崎源泉」(1)到達編 −



朝から無意味にスイカ、おしんこどんはワラジのようなパンを食べてます。

今日もいい天気。ということで、かねてから温めていた計画を実行に移すことにしました。それは‥男鹿半島の海岸部にあるという金ヶ崎源泉訪問。何でもはるか以前には海岸沿いに湯治用の湯小屋が建ち、お客は(山が険しいので)海から船で湯治に来ていたということ、その後小屋もなくなったが熱めの源泉だけは今も変わらず出続けている、というようなことがネット上に散見されるのを見るにつけ「こ、これは何としても行かずばなるまい!」とかねてから決めていた野湯なのであります。

この日は全員がバラバラの行動となりまして、マグロちんさんは何と「リアス式海岸を見たい」とやらで釜石を目指すとのこと。やりますなー。でもまぁわれわれもそこそこの距離があるのと、位置が特定できているわけではないので早めの行動が要求されるところであります。そんなわけでいざ出発!

じゅんさい沼では快晴だったお天気も、秋田市付近まで来ると曇りの天気に変わり、「青空のもと野湯を楽しむわけにはいかんのかなー」とちょっと気分が落ち込みますが、男鹿半島に入るにつれて再び青空が戻ってきてよしよし。

で、今回の装備ですが、源泉温度がかなり高いということ、また湯だまりの底から自噴しているらしく「海水を汲んで一時的に湯船内を冷却しても入浴するのは困難に近い」ということで、携帯湯船と布バケツを持参しました。「県道から急斜面を下り、最後は岩場をへずり降りる」というアクセスのハードさも、面倒なのですがしょうがないので観念します訪問の意欲をいやが上にもかき立てます!

ここかなという場所に車を止めて広場の奥を見ると、海に向かう踏み分け道が付いています。これですこれですこれに間違いないと勝手に確信して斜面を下っていくと‥



携帯湯船を背負ってロープ付きの急斜面を下降するおしんこどん。こらこらそんなところで何やってんの!(右上画像マウスオン)。

かくして海岸まで降りてきました。いち早く降りてきたTakemaは源泉の場所を探し始めますが‥

と、ここで昨シーズンにこの場所を訪れたはずののらさんの言葉を思い出しました。それによると「海岸に出てから10分くらい歩いた先にある」ってことだったっけ。というわけでかなりの時間をかけて周辺を探しましたがやはりない‥。それに、持参した資料の写真と山の形がどう見ても違う‥というわけで、



いやぁ、これは悲しかったですね。1.5時間くらいは時間をロスしたと思いますし、「収穫」のないままさっきの急斜面を登り返すのかと思うと‥。しかしそれから約30分後、別の山道を歩くわれわれ2人の姿がありました!(懲りないのね)。

どうやら今回は道こそ間違いではなさそうですが、尾根の先端に近づくにつれて吹きっさらしの横風がどんどん強くなり、背中にある種の「帆」を装着したおしんこどんは風にあおられてなかなか大変になってきました。だってこの道の突端部分はといえば‥



足下が土で滑りやすいヤセ尾根を降りていくと‥



最後は岩場の急下降ですからね。おしんこどんごくろうさま。

こうして海岸まで降りてきてしまえばこっちのもの、あとは海岸沿いに歩いていくだけ‥と思いきや、石がゴロゴロしていて結構歩きにくいのね。まぁ浜に吹く風はそう強いものではないのでピクニック気分です。

海岸にはいろいろなものがうち上げられていまして、中には場所柄対岸のお国から漂着したものも見受けられます。しかし中に残された液体が気になります。毒とまではいわずとも内容不明のアヤシイ液体だとしたら‥そう思ってラベル部分をよく見てみるとら‥(左上画像マウスオン)、「Soy Sauce=醤油」ですか(少し安心)。でも、だからといってプラ容器を海に廃棄していいという理由にはならないぞ!韓国政府ほかにはもう少し海洋廃棄対策に力を入れてほしいものです。

さらに歩いていくと‥ん?波打ち際近くにコンクリートで固められた石組みを発見!どうやらあそこから湯が湧き出しているようです、ようしやったぁここまでの努力が報われたっ!ちなみに上の駐車場を出たのがほぼ午後1:00でしたから、約20分で到着ということになります。



おお、これが夢にまで見た(うそうそ)金ヶ崎の源泉湯船ですっ!しっかり源泉も湧出しています!

というわけで、この続きは次のページでご紹介いたしましょう。うふふのフ(微笑)。
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