− その3 大間道中1勝1敗の上で湯野川温泉へ −

さて食事後は大間温泉なのであります。ここには2軒の温泉施設がありますが、「海峡保養センター」は大規模施設の例に漏れず半循環らしいので、その奥にあるという「養老センター」を目指したのは理の当然。しかし別サイトの情報によるとここも循環施設が?一抹の不安を抱きながらもいざ行ってみましょう!



うーむ、男女別入口のなかなかいい感じに見えますよ。建物の隣には子宝観音さんもあったし。



入浴券の券売機付近の休憩所は消灯していて何だか元気がない感じなんですが‥



何と!脱衣場に入ると煌々ときらめく照明!番台に係員常駐のしっかりした施設でありました!(左上画像はたまたま不在)。

しかーししかし!脱衣場からガラス越しに見える浴室を見た瞬間、「こ、これはコレハ!」とある種驚いてしまいました。というのも、

もちろん「それでも何とかカメラを持ち込めないか」などというヨコシマな発想をすぐに捨てたことはいうまでもありません(笑)。上の2枚は「せめてもの抵抗」なのだったとご想像いただければ‥(わずかに浴室内が写ってますがこれじゃ何が何だかわかりませんよね)。というわけで「こうなりゃ湯っくり入浴を楽しんじゃえ」といくしかありません。しかしトドの軍団さんはお仲間らしく雑談に余念ナシ、よって話に入りこむ余地もなく何も聞けませんでした(もう一人の方は入った直後だったのかずっと身体を洗ってました)。

で、ここ養老センターの湯使いなのですが、掲示によれば「源泉40.3度、使用位置43度」とあり加温しているのは明らかです(実際の湯口はもっと熱かったですが=46度近い)。ただ循環はどうでしょう?浴槽内を目視+触れる範囲で手探り足探りしてみたところ(浴槽全面をうろうろすると「何だこいつ?」とトド族の皆さんに目視されそうなので自粛=小動物系ビクビク)、それらしき吸い込み口は見つからなかったんですが‥。

以前は鉄サビ色の目にも鮮やかなお湯だったそうなんですが、現在はその源泉を湯口に至る途中で除鉄しているのだと思われます(これが濾過かと)。少なくとも湯口には飲泉用のコップが置かれていましたし(飲泉許可を取っているのかどうかはこの際別問題としても)少なくとも投入湯が濾過湯であれば管理者さんもコップは置かないでしょうし、そしてあの投入湯の温度&投入量と溢れ出し量のマッチング‥。というわけでTakema的には「加温源泉かけ流し」だと思うんですがどうなんでしょう?(もちろんわたしが「不思議な吸い込み穴」に気づかなかっただけなのかも知れませんが)。

しかしいずれにせよ鉄系の味を覆い隠すほどの高濃度食塩泉であるのは確かで、まだこの時期だからいいですが(この日は悪天だけでなく寒かった=この時の気温は7度)、夏はかなりキビシイだろうなぁ。湯疲れすること間違いありません(笑)。
ちなみにあとで聞いた話ですが、通過してきた桑畑温泉「湯ん湯ん♪」は半循環とはいえ何だかいい感じのお湯だったみたい。しまったやっぱり立ち寄っておくべきだった(苦笑)。
さて続いては佐井村にある千金温泉を目指したのでありますが‥



もっともここに関しては下調べ不足といったほうがよく、今あらためて調べてみたら少なくとも2007年の2月には休業していたようです。それにしてもまだ新しい建物だし、使わないでいたらどんどん傷むだけだし(もしかしたら宿舎的に使っているのかも知れませんが)、何とか第三セクター、いやでも時代はどう考えても三セクじゃないから「今ならではの地域NPO」に業務委託した上で何とか「佐井村唯一の湯」を復活させてもらいたいものです。ただね‥



旧共同湯(左上画像)のすぐ手前にはグループホーム(右上画像)があるんですよね。どう考えてもここのお風呂は同一源泉でしょう!

で、「入欲満々」の方であればダメ元でこの黄色い建物に突進するんでしょうけれど(笑)、Takemaがこの画像を撮っていたら、中におられた方がジロっとこちらを見た気がしたんでこれまたスゴスゴと「てっしゅぅー!」。あーあ残念、されど「星クン、時には潔さも必要なんですたい」by 左門豊作というわけなのです(意味なし芳一。ついでに言えば誰が星クンなんだ誰が)。

さてここ佐井村の中心部からは県道46号線で一気に湯野川温泉に抜けられるのですが、今回は「せめて仏ヶ浦の片鱗でも見たれ」という大いなる野望願望があるので(潔しさとは別問題でね)このままR338を下っていくことにしました。

ここからは冬期閉鎖区間にあたりますが、電光掲示板によると今年は4/23に開通したのだそうです。しかし標高こそ100-200mそこそこなのに道路際には結構雪が残っていました。やっぱり今年は春が遅いんだなぁ。そんなわけで唯一の展望台で撮影したのが右上画像です。よく見るとコンクリで埠頭が作られてますね、いざというときの緊急避難港ということなんでしょうか?(右上画像マウスオン)。

ここからはせっかくなので脇野沢まで南下したかったんですが、地図を見ていると海側とはいえ結構内陸の沢沿いルートのようなのでパスして県道253へ。ほとんどすれ違う車もない中進んでいくと、

予想通りとってもこぢんまりとした駅でしたが、何だか従業員の方々もゆったり系でありまして、気がつけばヒバオイルなどを購入していたわれわれでありました。そうそうヒバといえば2009夏にあおもりくまさんからヒバ木のカット材をもらったんでした。帰宅後しばらくはただ何となく車に積んでいたんですが、気がつけば「ヒバの匂いが何とも心地いい」車内になっていましたので焚き火材にするのがとたんにもったいなくなりました。ヒバはいろんな意味でいい自然素材みたい。



でもヒバソフトは結構普通かも(笑)。除雪の雪をバックにおしんこどんもTakemaも無意味に頑張ります!(右上画像マウスオン)。

さてそんなわけでまだ早い時間なのですが、さっさと湯野川温泉の宿にチェックインしてしまいましょう。この日のお宿は寺島旅館さん。小綺麗な宿で、実はお隣の宿よりも料金が少しお高めだったのですが(税込み8500円)、前日に電話をかけたら「泊まれますよ」とのことだったので、他の宿に電話することなく即決したというわけです。

しっかりした外観に違わず宿の中も清潔で、湯めぐり趣味のない旅行者にも一般受けしそうな造りです。どうやらわれわれがチェックイン一番乗りのようで、日帰りのお客さんがいなければ一番湯をいただける可能性大。ということでさっさとお風呂へ向かっていくと‥



ちなみに女性湯も貸し切り状態なので写真を撮らせてもらいましたが、こちらは一回り小さいとはいえヒバの浴槽でちょっとうらやましかったりして(笑)。男性湯は窓から湯野川の流れが見渡せ、その向こうに公民館や日帰り施設の濃々園が見えたりして展望がよいです。ま、逆に言えば「対岸からも浴室内がよく見える」ということにもなりますが細かなことは言いっこなしね。

さてそんなわけでかけ湯をしてみてちょっとびっくり。「あれ、思ったほど熱くない?というか適温なんですが?」。先人の皆さんのレポートを見るとその多くで激熱だのアチチなどの血湧き肉躍る「格闘用語」が飛び交っていましたので、ここはある種の「勝負」が必要になるかと覚悟していただけに何だかちょっと拍子抜け。いや、健康のためにはこっちの方がいいんですけれどね(笑)。加水量が多いのか、それとも源泉温度に変化が?(たぶん前者)。

というわけで湯ったりと身を湯船に沈めます。泉質は単純泉で無味&やわらかな湯ざわりで、今日これまでに入ってきた高濃度食塩泉とは一線を画しています。結局Takema&おしんこどんの入浴中には次のお客さんが来ることはなく、ゆっくりとくつろぐことができましてはぁヨカッタ。

廊下の窓からは、道路をはさんで反対側に「源泉小屋」を眺めることができます。こちらの源泉の所有者はむつし川内地区の海沿いにある泉龍寺さんで、「お寺さんから(お湯を)わけてもらってるんだ」とはご主人の言でございました。で、その源泉小屋から道路の下を土管が通っており(右上画像マウスオンで拡大)、なるほど、ここからそれぞれのお宿に配湯されているということがよくわかります。そういえばこの年は桜の開花が随分と遅く、左上画像に見えている桜の木々も「開花までにはまだまだかかるもんね」という感じでありました。

湯上がり後はしばしゴロゴロ。一応途中仮眠はしたものの前夜は夜通しの運転でしたからね。でも普通の平日だったらもっと眠くてだるいはずなのにまぁ何とかなっちゃうのは、やっぱり「お遊び用アドレナリンが多量分泌中だからなんでしょうか?」。と、そんな無駄口をたたいているうちに夕ごはんとなりました。



怒濤の全11品による「食えクエバトル」の始まりであります!しかし、お世辞ではなくどれも美味しいっ!イカはコリコリホタテはジュワー、ちらりと見えているクリガニは、この界隈ではサクラガニと呼ばれて春先に珍重されている品なのだそうな。その他にも岩魚の塩焼きや山菜天ぷら、山菜系のおひたしなど、どれをとってもケータリングの気配すら感じさせない手作り系のおいしさでした。

そうそう、フライ物のうち1種はホタテフライかなと見込んで正解だったのですが、何とレモンの裏側に隠されていたのがトンカツ2枚だったのにはビックリ。いやもちろん完食いたしましたが、食後は予想通りヒーフーヘーホー状態に陥ったTakema&おしんこどんでありました。

そんなわけで初日は終了!さぁて明日はどうする?しかし思いもかけない困難がわれわれを待ち受けておりました。だって‥

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