祈東北復興!で東北を目指したつもりが、気がつけば北の大地も巻き込んでいつもの湯めぐりに(笑)。

− その13 いよいよ東北入り、まずは朝湯*2「さんない温泉」&「たらポッキ温泉」−

しばし安らかに寝ていたら、「まもなく青森港に接岸しまーす」のテープアナウンスで目が覚めました。車に常置しているフリース寝袋を毛布代わりにして大正解、時間的には短かったけれど熟睡度は高かったです。

フェリーを下りて、さて朝まで静かに寝られそうな駐車スペースは‥と思っていたら、ターミナル前の駐車場が静かに過ごせそう。よってそちらへ移動。今度は安眠とまではいきませんでしたがウトウトしていたらあたりが明るくなってきた、おぉー日の出だぁ!

埠頭には朝釣りを楽しむ人の姿がここかしこに。ただしご多分に漏れず?この埠頭は釣り禁止で、皆さんバリケードを乗り越えての不法行為のようです(苦笑)。ちなみにある時間になったら一気にいなくなりました。どうして?と思いつつ見ていたら、フェリー会社だか港湾管理だかの車が巡回してきました。うーむお互いにわかってやってるなこれ(笑)。



そうこうしているうちに、われわれが乗ってきた「びなす」号も再び函館へと旅立っていきました。

さーておしんこどんも起床したところでフェリーターミナルに行ってみましょう。2Fは広い待合室になっているのですがだーれもいません。売店も閉まっている中、液晶TVだけが朝のニュースを伝えていました(たぶんタイマーか何かで電源オンオフしているのかな?)。

でもTakemaは昨夜の巡回で知っていました。はいはーい、ターミナルの待合室では無線LANは無料で利用可能!(右上画像マウスオン)。また窓際の席にはコンセントも用意されていて、これならかなり使い勝手が良さそうです。携帯端末の充電に使ってもいいのかな?いずれにせよ太っ腹です津軽海峡フェリー!

しかしでもまぁ大変だな−と思うのは、実はこのターミナルはナッチャン発着専用を前提に造られておりまして、空中タラップなども設置されています(左上画像にも見えてますね)。しかしナッチャンが動いていない今、徒歩乗船客は一般船の埠頭がある別の場所までターミナルから専用バスに乗って(左上画像)フェリーまでの移動を余儀なくされているのです。それにしても時代に翻弄されたナッチャンたちは今後どうなっていくのでしょう‥。

さてそれでは朝湯にでも行きましょうか(いきなり話題転換 by the wayです)。どこに行くって、こういう機会でもなければなかなか行くこともないだろうある有名温泉を目指すしかないですよ。それは‥



硫黄臭のする白濁系の湯がざざんとゴーカイに投入されているというので以前からかなり興味はあったんですが、市内中心部となるとなかなか訪問する機会がなかったわけです。では、朝湯はそこそこ混んでいるとは思いますがいざ行ってみまショー!
青森人というか津軽人の温泉はとにかく朝が早いです!なぜそこまで早起きして温泉に浸かるべき必然性があるのかどうかは不可知の領域というくらいに早朝からお客さんが押しかけます。温湯温泉の鶴の湯なんて朝4:30から営業ですが(これもスゴイ)、開場と同時にお客さんが来るのもまたスゴイ。さんない温泉は市街地にありますから、朝7:00から営業とあってもさっそくお客さんが押しかけているはずと想像するのは理の当然であります。



ただし画像はご覧の通り浴室入口まででオシマイ。実はこちらの施設では「浴室での撮影禁止」という規則があるのです。

おそらく以前にトラブルがあったのでしょうが、こういう施設が増えてくると、いずれは「野湯しか撮れない」日がやってくるということでしょうか‥オソロシイ(苦笑)。

ちなみにお湯はうわさ通りすばらしいものでした。緑がかった白濁湯できっちり塩味+硫黄臭、男女の仕切り壁上方から勢いよくお湯が投入されています。長湯してのんびりしたい気もしましたが、濃い湯なので疲れちゃうだろうなぁ。湯上がりには汗が引かずにかなーり苦労しました。おしんこどんからも「いいねーここ」との感想が。

さてこのあとはとりあえず岩木山麓を目指して南下です(またも「三陸云々を口にしながら八戸方面に進まないのはいかがなものか?」というご意見、至極もっともではありますがもう少し待ってね)。と、全然気にしていなかった温泉施設が進行左側に見えてきました。それは‥

この時点で時間は8:15ころ(さすがに車中泊だと朝の行動開始が早いですね@2湯目)。手持ちの資料によるとこちらの湯は9:00から営業ということで「それじゃ外観画像だけでも撮っておこう」ということで車を止めたのですが、入口はもう開いている?これはもしや「フライングオープン」(公式営業時間の表示はあてにならずかなり早めから開ける)なのでしょうか?

館内にいた係員さんの女性に「あのー、まだですよね?」と伺うと、「いや、もういいですよどうぞ」。というわけで、思いもかけずこちらで1湯をいただくこととなりました。ちなみにさんない温泉を出発してからこの時点でまだ10-15分しか経っていません。もしやこの日は久々の数泉狙い?いやそんなことは全然ありませんけれど。

こちらの湯は隣接する食品加工会社が所有しており、温泉名はイコール製品名でもあります(製品はいわゆる「チーズ鱈」です)。地下水を汲み上げようとボーリングしたら温泉が出ちゃったので温浴施設を作っちゃったという、温泉ファンからすればあまりにもウラヤマシイ話で、こういう話を聞くと「うーむ、お金さえすれば庭をボーリングしてみたいぞ」と思った人も全国には27人くらい生息していると思われるのであります(笑)。もっとも工場としては嬉しいような困ったような話ではありますが。
ところでTakemaの住む市川市は温泉不毛の地であります。近隣の源泉加熱系温浴施設では1200-1500mもボーリングしてようやく絞り出しているみたいです。ちなみに井戸を掘る場合の目安は100mで1500万円!単純に計算すると1000mで1億5000万円!うーむ個人の趣味としては「ロマンの領域」に属しますね(大笑)。
なお、たらポッキ温泉の場合の掘削深度は館内掲示によると931m(自噴)だそうで、そりゃ温泉天国のこの界隈なら湯が出ておかしくありません。というか、これまた掲示によるとこの界隈はその昔鶴ヶ坂温泉という湯治場があったそうなのですから。いずれにせようらやましいぞ。

さてそれでは入浴です。と、あれれ、白衣を身につけた従業員さんが洗面器やプラ椅子を入れ替えてますがこれは?

実はこれ、湯具を定期的に清掃&殺菌して入れ替えているのだそうです。つまりは湯具は少なくとも2セットあり(いや、男女それぞれの分があるんだから全部で4セット?)定期的に徹底洗浄&殺菌することにより「常に清潔な湯具を使ってもらおう」というたらポッキ温泉さんの徹底こだわりなのであります

温泉旅館の中には、プラ椅子の特に裏側部分がヌルヌルしていたり、また洗面器の内部が有機物系で何だかザラザラしていたりということがたまにあります。しかしたらポッキではその気遣いは無用、定期的にきっちりピカピカにしていまーす!というわけでこれは大歓迎というか素晴らしい!しかもどうやら隣接する工場の設備を使っているようですから強制乾燥で雑菌も生き延びる術がなさそうです。これは全ての温泉施設が出来るわけではないでしょうが、せめて定期的に洗浄&乾燥させる発想は取り入れて欲しいぞ。というわけで入浴前からいきなり好感度アーップ!

そしていよいよ入浴!透明湯がしっかりかけ流されていますが地元の人はなぜか来ずに男湯は終始貸し切りでした。しかしなぜかスーツ姿のご老人が入ってきてカランの数を数えたりしていましたがこれはご愛敬(何だったんだろ?当然許可を得て入ってきているはずですが?)。一瞬トドってみましたがこの後もあるので真似事だけでやめときました(笑)。

お湯はまさに適温の41度後半、小さめ浴槽に大量、大きい浴槽に少量の源泉が投入されておりましたが、体感的に温度の違いはあまり感じませんでした(0.5度くらい?)。ちなみに飲泉コップが置いてあったので口にしてみましたが、さっぱり系薄塩味で特にクセはありませんでした。ちなみに朝から髪も洗いましたが、カランの湯も源泉だったと思います。

湯上がりに休憩していたら(おしんこどんの方が先に上がっていた)、カレンダーには「一神教系宗教の信仰者」に是非読んでいただきたいお言葉が書かれておりました。これは意味深だぞということでついつい撮影したわけですが、お互いに「汝の敵を愛せよ」、いや愛さなくてもいいからせめて「自分とは違う絶対的価値観を持つ人が明らかに存在するし、その人と何とかやって行かざるを得ないのだ」ということだけはわかって欲しいものであります。

しかも、多神教感覚を多かれ少なかれ身に付けているわれわれ日本人にもこのことはあてはまります。「善」という語を「わたしは正しい」とか「間違ってない」とかの語に置き換えた上で、自身のまわりで人間関係がうまくいっていない人のことを思い浮かべてみるとおのずから問題の本質が導き出されるはずです。すなわちそれは自分に「絶対」があるのと同じように相手にも相手なりの「絶対」があるのだということ。そして相手の「絶対」を根本的に変更させることなど、自分が「させられる」ことを考えればわかるように不可能であることなのです。ではどうすればいいのか?答えは1つしかないのではないですか?(あとは各自でお考え下さい)。

おっと何だか人生相談市川のおやじみたいになってしまいました(大笑)。でもそれだけ含蓄に富んだメッセージに思えたということを伝えたかったわけなのです。さてこのあとは岩木山麓にずずずんと向かいます



さすが津軽、橋のたもとにもしっかりりんごのオブジェがどーん。で、この三筋の飛行機雲はもしかして戦闘機の演習飛行?



岩木山が近づいてきましたが山の上はガスがとれてません。でも山麓には神社に奉納する幟が準備されていました。


さてこのあとはいつもの「ビタミンC大補給」、あの場所へと向かうのであります!今回は朝ごはんモードでGo!(笑)。
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