− その5 鳥甲山を眺めたあと、見玉不動尊でしっかり信仰心を深めたりする −



晴れた晴れた晴れましたぁっ!

明けて3連休も最終日、今日はいよいよ帰る日なのでありますが、だからこそ朝湯でしゃっきりとスタートしてこそナンボのもんなんであります。



んん?今朝はまた結構濁り度が増しているようです。ならばということで手足を例にして濁りレベルを計測してみましょう。



まずは足から。少しずつ足を湯に沈めていくと‥見えなくなっちゃいました。でもこれじゃ正確な濁り度がわかりません。



では今度は手で計測。うーん肘あたりまで入れると見えなくなっちゃいましたね。ということは透明度は30cmくらいかと。

以前伺ったときには「冷え込むと濁る」ということだったのでなるほどそういうことなのねと納得しましたが、このあと露天湯を見に行ったら完璧な透明湯に戻っていましたからさっぱり何だかわかりません(笑)。温泉ってやっぱり不思議です。

そんなわけで朝ごはんをいただき、ちょっとお散歩したりしているうちに出発の時間となりました。しっかり堅豆腐もいただいたし、やっぱり連泊してよかったなぁ。秀清館さん、どうもお世話になりました!

そんなわけで国道への取り付け道路を上っていきますが、谷あいにいたから見えなかった雪景色がぐぐっと見えてきました(右上画像マウスオン)。これだけいい天気なのですから、昨日食事をしたのよさの里まで上がってみることにしましょう。

なお直下の動画なのですが、国道から別れる集落内の道は「車道全面にくまなく水を流し続ける」ことにより凍結を完全防止しています。実はこれより下流の国道405号前倉橋の長野側もそうなのですが、豊富な水を利用した完璧な凍結防止システムですねぇ。
【谷あい路から日なたの上野原集落へ】
あ、ふと思ったんですが山だらけの栄村ゆえに小電力水力発電がきわめて有効なのでは?秋山郷内の各集落もそれほど規模が大きくはないので、案外「集落内電力は全て自給自足」なんてのも可能だったりして?いや、でも村内には切明の水力発電所もあるし、少なくとも東京電力はいい顔をしないでしょうが原発事故前のような神通力はもうないでしょうし(笑)。電力ラインをダブルで持っているというのは、災害時に孤立しかねない秋山郷などでは有効な災害対策だと思うのですよ。

そんなわけでのよさの里に到着です。こちらには結構多くの宿泊客がおられたのか、フロントガラスに雪が積もったままの車が何台も止まっていました。やっぱりこのあたりは昨夜雪だったのね。で、いざ期待していた鳥甲山の展望はというと‥





もちろんこういう絶景ポイントには必ずやアマチュアカメラマンの方々がおられるので、わたしゃ端っこからね(でもほぼ同じ絵が撮れますが)。

しかし路面は黒く見えても日陰ではしっかり凍結していて、Takemaも油断して歩いている途中で「よくぞあれで尻餅を着かずにもちこたえた!」と自画自賛するツルリンパ挙動をやってしまいました(アブナカッタ)。



というわけで、それぞれ雪の上に足を乗せて「晴天の舞い」をね(ただのオバカ)。

ではそろそろ下りましょう。鳥甲山、いつか登ってみたい山です。降りてくれば温泉必須ですしね(笑)。そういえば今回は小赤沢の赤湯「楽養館」が1週間前に冬期閉鎖に入ったということで残念だったんですよ。あそこのお湯はなかなか個性的なのでもう1週間頑張ってほしかったんですが‥。ま、これもまた次回のお楽しみということで。



太陽があたるか否かで道路状況が大きく違います。本格的な雪の季節になれば右上の道は完全凍結でしょう。



里に雪が付くのももう時間の問題。最後の最後にいい思いをさせてもらって感謝です(右上画像マウスオンで拡大)。



「萌黄の里」にてトイレ休憩。ん?おしんこどんが展望室でいつも通り何かやってますね(笑)。

さてかなり下ってきた見玉集落にてストップ。ここにお不動様がおられるということで参拝しようという思いその他からだったんですが‥

山門には阿形像、吽形像があり、白い紙がたくさん付いています。自分の身体の痛いところを目指して投げ、付ければ御利益ありというわけです。そういえばどこかの寺社では「自分ので湿らせた紙を使う」ということでしたがここでは?ちなみに山門の通路には左右に大わらじが奉納されていました(右上画像マウスオン)。その昔秋山郷では米が採れなかったためその副産物としてのワラが手に入らず、当時の人々はみな裸足で生活していたのだとか。
それもスゴイなーと思う一方で、でもたとえばNZでは夏になると結構な数の人々が市街地を裸足で歩いていたりしますし、忘れられないのはパプアニューギニアの国内線で、日本でいえば「東京−福岡便」くらいの感覚の路線なのに(もちろんジェット機=B737)、「裸足で乗り込んできてそのまま裸足で首都ポートモレスビーに消えていった乗客」がいたことは忘れられません。こうなるとお金の問題じゃなくて文化の違いというべきでしょうか?
山門からは階段を上がっていきますが、すでに参道沿いの石灯籠等にはブルーシートの覆いがかぶせられていました。が、そのすぐ脇には?



あとで聞いたところによると、先ほどの阿形像、吽形像にはこの延命水で湿らせた紙を投げるのだそうです。よかった早合点しないで(というかそもそも投げなかったんですが)。

一番上の本殿まで上がりろうそくを奉納。誰もいないように見えましたが、先達さんのろうそくがまだ比較的長いところを見るとまだこの時期でも結構参拝客が多いのですね。で、参拝を終えて下まで下ってくると‥

2軒のお土産屋さんがありました。うわーこの場所だけ門前町みたいになってるぞ(笑)。でもそれだけ参拝客が多いわけですね。で、こちらでは漬けもの試食が定番になっているというわけでこんにちわーと「たかはし」さんへと入店。え、ここに寄ってみるのがメイン目的だった?いやいや霊験あらたかな見玉不動尊参拝こそ(以下略)。決して「漬けもの云々」と観光マップに載っていたからというような安直な理由ではありません、ええたぶん(笑)。

丁寧な感じの女性が出て来られ、「ゆっくりしていって下さいね、お漬けものはこちら、お茶は2種類あるのでどちらでもどうぞ」とおっしゃいながら各種漬けものの蓋を1つ1つ開いてくれます。

で、お茶を飲みながらほっこりしちゃうと「さすがにこれで何も買わないわけにはいかんだろ」という気になりますからこの商売方法はなかなか賢いです。参拝客の方々によこしまな心をお持ちの方は圧倒的に少ないと思われますし(笑)。

そんなわけでしっかり漬けものととち大福その他を購入。あ、あと屋外に「水持ち帰り用ペットボトル」が置かれていたので(無料)お願いして2本いただきました。このあと延命水の水場まで水汲みに戻り、うん、これで美味しい水は帰宅後もしばらくもつぞ。

いよいよ旅行も終盤戦、早めに関越道に乗って酷い渋滞にはまることなく帰りたいところ‥なんですが、お願いお不動様もう少しだけ(笑)。
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