− その3 天気もいいので安曇野観光 −



リフトに乗ってお手軽登山も。とはいえこれはメインイベントのスタートじゃなくてただの観光です。

さて三才山トンネルを抜けて安曇野にやって来ました。この日は基本的に富山に向かうだけなので時間的にも余裕たっぷり。しかもこの日は平日。ならば「混雑が予想される定番スポットには近づかない」のが身上のTakemaではありますが、まずはちょっくら行ってみようではありませんかここに!

そう、週末には観光バスを含めて大混雑が予想される大王わさび農場に来てみたわけです。でもやはり平日午前中の威力はスゴイということか園内はガラガラでしたんでよしよし。実はここにはその昔来たことがあって、でもその時に食べたわさびソフトが「あんましインパクトがなかった」という断片的な記憶しか残っていませんでした。わさび田の記憶も全然残ってませんでしたし、たぶんバイクで来てみたはいいものの人出の多さにわさびソフトだけ食べてさっさと退散したのかなと(笑)。



わさびソフトはあとで成敗することにして、まずは園内をお散歩です。日射しが強くてアチチのチ。

園内をめぐる遊歩道も時々人とすれ違う程度。うん、これならTakemaも不機嫌にならずに済みます(大切)。わさび田を横断する橋がありましたんで、ここでいつもの「お約束事」をば。



幅が狭かったんで若干窮屈そうにジャンプするTakema。おしんこどんはフツーに飛んでますが影だけ見るとスーパージャンプ!

しかしこの暑さ、涼しい気候を好むわさびにとってはかなりの負担になりそうな気もします。わさび栽培には9-16度の清冽な流水が必要、かつ強い日光を嫌うということで、奥多摩の沢沿いなどにところどころ栽培されているのはもともと理にかなっているわけですね(肥料も特に要らないらしい)。

遮光ネットを掛けられたわさび田は写真に撮っても絵になりませんが、水は流水ではなく湧水を利用しているのだそうで(というか湧水があるこの場所だからこそわさび栽培を始めたのでしょう)、その冷たさはといえば‥



ちなみに公式サイトによると、こちらの湧水は夏場の実測で14.5度なのだとか(ちなみに冬場実測で13.0度、さすが地下水)。なるほどなーと思いつつ、今この文章をタイプしながら思ったことが1つ。それは‥

いや、今に至るまでその場所には訪問したことがないのですが、「忍耐」とか「艱難辛苦を気合いで乗り越えて」とかの精神論で入浴が何とかなるものなのか、いずれやってくるであろうその日がコワくなってきました(笑)。Takemaももうそれなりの年齢(このページをタイプしている今現在48才)なのですから、心臓麻痺とかには気をつけなくちゃいけません(笑)。でも足湯だけだと何だか悲しい気もするし(笑)。まぁそんな話はここではどうでもいいので先に進みましょう。



わさび田の奥の方では新たな植え付けにむけて畝作りが行われていました。それにしても水が豊富なんですね。

さてそんなわけで戻ってきたところで、いよいよわさびソフトに再挑戦いたしましょ。売店の前には「本わさびソフトクリーム 生乳仕立て」と、いかにも系の看板が出ていますが‥

実際のお味はといえば、やっぱりこれはソフトクリームですよ(そりゃそうだ理の当然)。いやソフトとして決してまずくはないのですが、やっぱりわさびのパンチというかインパクトが全然ありません。となれば少子化が進行する現代日本において、ここはそろそろ「小さなお子さんでも食べられる」ような安全パイ的製品以外に、「しっかり大人向け、勝負かけちゃるねん」系の、

それはもちろん、甘さを抑えた上で(生乳仕立てはそのままで)カレー専門店のアイデアを借用してわさびの辛さを何段階かに分け、「鼻ツンレベル1(ややツン)」「レベル2(結構ツンツン)」「レベル3(鼻ツン仰天地獄、あなたは耐えられるか!)」とかで売り出したら結構売れるんじゃないですかね?もちろん多客期限定で構わないし価格が上がるのは仕方ないでしょうが、特に団体グループとかだと「勢いで勝負をかける輩」が必ずいたりするのでそこそこ売れると思うんですけれどねぇ(笑)。

もっともその一方で、「目立たずひっそりと売られているそこそこいい品」もありました。それがこちら。

左上画像の看板もあまり目立つところにはなかったんですが、「ほのかな香りとやさしい辛味」というそのまま系キャッチコピーに妙に惹かれたので買ってみた「本わさびジュース」です。手渡されたときには「何だよこれ、わさびのマリモみたいのが入っているだけか(左上画像マウスオン)、これはちょっとなー」と思ったのですが、よくよく見てかき混ぜてみると、底の方に白い固形物があります。これを口にして噛んでみるとそこそこ爽やかなわさび風味が。

基本はレモン風味なのですが、もう少し甘みを抑えてくれたら「夏の爽やかドリンク」としてそこそこいい線をいきそうな気もします。と、いま調べていたら園内の「そば処 大王」では、もっと本格的な本わさびジュースを提供していることが判明。わさびの根・茎・葉をミキサーで砕いたものがベースとか!

これは是非売店でも同じものを提供すべし!ついでにこちらも「鼻ツンレベルに応じた商品」があると嬉しいんだけれどなぁ。以上、「勝手に営業指南」ネタでありました(笑)。

さてここからは白馬方面にずんずん北上します。それにしても高瀬川右岸を信濃大町までいく県道306号は今回初めて通りましたが、信号も少ないし景色もいいしでスバラシイ道です。あ「右岸」というのは地図で見ると川の左側です。右岸とか左岸というのは公式には「上流から見た」表現なのでお間違えなく。でも白黒パンダさんがどこにいるかもわからないので抑えめに走りました(そうでもなかったかな?)。

で、仁科三湖を越えたあたりでお昼前になってきたのでそろそろご飯場所を探すべくキョロキョロ。われわれのランチは「お蕎麦」とほぼ相場が決まっているのですが‥

看板にこだわりが感じられたのと(笑)、いかにもお蕎麦屋さん系の建物ではなかったので「これはいいかも」というわけでピットイン。ちなみにさっき調べたら、こちらは冬にはスキー場関係者の宿泊施設になるとかで休業だとか。うん、そういうのっていいな(ということはスタッフさんはスキー場の関係者?)。

メニューに「天ぷら絡み」がないところにこだわりを感じます。出かけた先ではしばしば「天ざる」を頼むわれわれではありますが、一気に価格設定を上げられる天ぷら系をあえてメニューから排除というのは潔いです。これもこだわりなのでしょう。

そういえば同じ和系麺類なのに蕎麦とうどんはいろいろ違いますね。まずは店構え。「戸建ての蕎麦屋」は何となく目に浮かぶのに(いわゆる民芸調という意味で)、戸建てのうどん屋さんというと関東界隈ではあまり目にしないのですが、ついついイメージしてしまうのが「ぱっと見では民家のようなうどんやさん」の絵というかイメージ。蕎麦屋さんってお金かかってますよね。しかも讃岐を含めて「安い」うどんと比べ、蕎麦は(立ち食い系を除けば)どこでも結構いいお値段。そういえばうどんの全国チェーン店でそこそこおいしい店はあるみたいですが蕎麦の全国チェーンで名を馳せているところなんて聞いたことないし。

拙サイトはグルメ系では全然ないのであまりつっこまないで欲しいのですが、「練ったら熟成のために寝かせるうどん」に対して「すぐ切っちゃう蕎麦」の違いは何なのかなと。その昔亡父とおしんこどんと3人で蕎麦打ち体験に行ったことがありますが、こねて広げたらすぐ麺切り。そもそも比較することに意味はないのですが、「生蕎麦は鮮度」なのかもしれません。
     
さて注文したのはせっかくなので「蕎麦づくし」(もう一人前は「ざる蕎麦」)。「づくし」の方は蕎麦茶とおしんこから始まり、蕎麦焼の上にフキ味噌のせ、そこにズッキーニと野菜の天ぷらと(天ぷらやってるんだ!)青物の胡麻和え+梅、そしてメインのお蕎麦は量が少ないように見えますがわれわれには十分な量の更科系で旨し!最後には蕎麦の‥ええっと何ていう名前か忘れましたが蕎麦系のケーキです!(苦)。2人で分け分けしながら食べました。

近隣には行列の出来る有名店もあったようですが、Takemaとしては次回もこちらを選ぶんじゃないかなと。

その後は当然白馬エリアへ。白馬岳を「しろうまだけ」と読むこだわりの人はもう少ないというか、そもそも村の名前だって「はくばむら」なんですし。でも山の名前まで「はくばだけ」に読み方変更されたとは聞いていません。あくまで「し ろ う ま だ け」のはずが、先日の山ガール迎合系番組でも「はくばだけ」っていってたよなぁ、番組ディレクターはきちんとした情報を伝えるよう努力しなさい!TVの影響力は今もあまりに大きいのですから。

さてそれはともかくとして、夏の白馬といえば1箇所行ってみたいところがありました。それは「黒菱林道」。案外知られていないのか、それともTakemaが長らく知らなかっただけなのかもしれませんが、夏場は八方尾根の中腹まで車で上がって行かれるのです。八方の集落から標高差にして760mの舗装林道!林道終点からはリフトを乗り継いで八方池山荘まで上がれるので、翌日からの本格登山を前に「下見」をしちゃおうというわけです(笑)。ちなみに今回登るのは富山側の室堂からなのですが。



長野五輪のジャンプ台を遠望しつつ林道入口へ。あそこで原田選手が「ふなきぃ、ふなきぃ‥」と嗚咽していたのはもう14年も前なのね。

関係ないですが、金メダルに輝いたジャンプ団体とは別に、ノーマルヒル個人で原田選手がジャンプするのをTakemaは茨城県北部の山あい「道の駅みわ」に置かれた特設TVで見ていました(2月の真冬ど真ん中なのに日帰りバイクツーリング。元気だったなー)。失敗ジャンプでメダルの可能性がなくなった瞬間、周りの人たちと「うーん、やっぱり原田らしいというか‥」というような会話を交わしたことを思い出します。しかしまさかあのあと、あんなドラマチックな場面が待ち受けていようとは思いませんでしたね。

そんなノスタルジックな思い出話はまぁいいとして、2012年夏のTakemaは黒菱林道をどんどん上がっていくのであります。



最初はペンション街を通っていきますが、登るにつれてほらしっかり山岳林道に(ちなみに全線舗装でオンロードバイクでも安心)。



牛も放牧されてます。標高が上がった関係で下界より涼しくて、うーん高原のお散歩ドライブでした!

そんなわけで八方池山荘までの往復券(リフト乗り継ぎあり)を購入していざ上がってみましょう。標高1830mまで労なく引き上げてくれるのでありがたい!ちなみにリフトも結構な角度なのですが、なめた格好のわれわれの足回りはご覧の通り(右上画像マウスオン)。

まずは最初のリフトを降りた黒菱平へ。展望台があったので撮ってみた画像がこちら。



というわけで、ここ黒菱平で八方集落から直接上がってくるゴンドラ&リフトと合流します。ちなみにあちらのルートで上がってくると1人2600円(往復)。黒菱林道側からだと1000円(同)というわけで、お財布にもかなりやさしいわけですね(笑)。



高層湿原の地塘には白馬連山が映り込み、この画像だけ見ると「スポーツサンダルで来ている」とは思えません(苦笑)。

ここからさらにリフトを乗り換えて八方池山荘へ。やっぱり平日、空いてますねー。

さらにずんずん上がっていくと、おおーっ、遠見尾根丸見え(その昔テレキャビンを利用して五竜山荘まで上がったときにはバテバテでした)、そして威厳ある五竜岳、そしてその左奥には双耳峰の鹿島槍ヶ岳がしっかり見えてます!(右上画像マウスオン)。念のため申し上げておきますがTakemaはもともと山屋さんだったんですよ。厳冬期の鹿島槍とかにも登ってましたし(いまや見る影もないですけれどね)。

そんなわけで八方池山荘に上がりましたが、この時間(13:00過ぎ)は唐松岳方面から降りてきた人、これから登り出すとは思えないので早々と宿泊地に着いちゃった人、これから八方池まで往復しようとする人(この日は天気が安定していたとはいえ時間的に考えるとあまりお勧めはできないと思いますが)、そしてわれわれのような「ここが目的地の人」、とまぁ様々な人がいたわけです(笑)。まぁとりあえず展望地へ。



アカバナシモツケソウはいまが咲き始め。今年は例年に比べて残雪が多かったから?



こんななめた格好でこの地を訪問してゴメンナサイ、明日からは完全装備で歩きますのでお許しあれ山の神(笑)。

そんなわけで再び黒菱平まで下り始めます。4人乗りのリフトなのでひろびろ、眼下に白馬村を眺めながら何らの苦行もなく山を下る気分は‥いやちょっと手抜き過ぎますね(笑)。ま、明日からはきっちり汗をかいて元を取りますからお許しをというところです(誰に?)。

ということで再び黒菱平へ。このあとリフトを乗り継げばもうこの日の山気分もオシマイなので、何か記念になるコトといえば‥そうです、あまりにも定番のコレしかありませんね!



さて、さすがに次ページではこの日宿泊予定の富山まで到達するわけですが、でもやっぱりここまで来たら「もう1湯の湯望」には勝てませんでした。というかもともと行く気満々だったし(笑)。
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