− その5 いよいよ登山スタート!まずは剱沢山荘まで(その1) −
そんなわけで翌朝6時、指定されたバス乗り場までやって来ました。先に折立行きのやや小ぶりバスが発車していきましたがほぼ満員。目指す山は違いますがお互いいい思いをしたいものですね(ちなみにこの日の天気予報は「ズバリ晴れでしょう!」でした)。
室堂行きのバスは定刻の7-8分前にやってきました。地鉄の係員さんに駐車券をお渡しし、入れ替わりに駐車場の無料券を受け取ります。コレはなくさないようにしなければ(笑)。で、ザックをバスの下部トランクに預けるのですが、この日は比較的荷物の大きい登山者が多く、通常のトランクだけでは入らないことが判明。それじゃということで普段使っていないスペースに入れることになったのですが、いろんな工具とかが入っていて内部はちょっと汚い‥おかげで、今回山行のために買った新品の中型ザックがさっそくアブラ系で汚れてしまいました(苦笑)。せめてシートくらい敷いてほしいものですがまぁしょうがないか。
そんなこんなでバスは数分遅れで出発です。途中1回休憩するのは折立直通バスと同じですね。で、いよいよ一般車通行禁止の立山有料道路へと入っていくわけですが‥
料金所の料金掲示にビックリ!今どきこんな商売がまだ成立しているとは!‥もっとも一般車を入れない以上しょうがない部分も大きいでしょうし、ここから美女平までの区間はある種「エンドレス保守メンテ必要区間」でもあるようなので。でも道路公社の運営ですから、あまり「営業努力」はしていないんだろうなぁ(苦笑)。
九十九折の道を上がってくると、立山ケーブルの美女平駅前に到着です(そのまま通過)。人の姿が全くありませんが、もちろんすでに運行時間中。列車との接続が悪くたまたまお客が上がってこないタイミングだったのでしょう。ちなみに電鉄富山駅の始発列車に乗り、この立山ケーブル、バスと乗り継げばこのバスより約30分早い8:25には室堂に到着できるようです(最盛期はさらに早くなる)。でもねぇ、楽という観点からはやっぱりこの直通バスでしょ。
樹林帯を抜けいよいよ弥陀ヶ原へと進んでいくと無人の料金所ゲートがありました。なるほど、下の料金所でこのゲート専用のカードをもらっているんですね。この道をバイクで走ってみたいけれど、おそらくその機会は永遠にないと思われます。というか、乗鞍のスカイラインを普通にツーリング出来ただけでも今となっては感謝しなきゃいけませんね。あと区間は短いですが尾瀬の鳩待峠とか沼山峠とかは最後までバイクにやさしかったよなー(今はもう入れません)。さて、そうこうしているうちに‥
あちらが今回山行における最高地点の剱岳(2999m)です。わたしが初めて登ったのは中3が初めてでしたが(しかも個人でテント背負って登りに来た)、その翌年に山岳部の合宿で登ったきり、あの山にはかれこれ32年ほどご無沙汰してきたことになります(もっとも北アルプス登山自体12年ぶりだったりしますが)。
ところでバスの車窓から見る限り、今年は残雪が少し多いのかなという感じでした(左上画像マウスオンで車窓からの景色に変わります)。剱沢小屋に宿泊予約のため電話したときにも小屋の人は「残雪は多めです(が、天気がいいので急速に溶けてます)」とおっしゃっていたっけ。
そんなわけで室堂にはほぼ定刻9:00に到着です。朝ごはんはコンビニのサンドイッチくらいしか食べていなかったので、このままじゃ行動中にお腹が空きそう。というわけで‥
じゃーん!室堂には立ち食いそば屋があるのです。実は相当昔からこれがあるのを知っていたのだ。
おしんこどんは豚まんで小腹を満たし、水筒に水も満たし、日焼け止めクリームをきちんと塗って(これ重要)、いよいよ9:50に出発準備完了。。
学校登山の小学生軍団ほか、多くの登山者が立山(雄山)方面へ向かう中、われわれはみくりが池方面へ。今日はここ室堂(2450m)から一旦雷鳥沢(2260m)へと下り、そこから剱御前小屋(2750m)へと標高差約500mを登り返し(日陰がないから今日は背中からあぶられそう‥)、剱御前からは220m下って剱沢小屋(2530m)へ。上り下りを繰り返すものの垂直距離でいえば室堂から80m上がるだけなのね(笑)。
しばらくは整備された石畳の道を進みますが、すぐにみくりが池へ到着。残雪が「の」の字系で残ってます。
水没部分の残雪が青く輝いていて綺麗です。お天気が良くてヨカッタ(上画像マウスオンで拡大します)。
こちらはぐっと低い位置から一の越方面を遠望。左の山が雄山(2991.6m)ですね。
さてここでみくりが池温泉へ到着。地獄谷からの引き湯なのですが、この界隈の湯といえば一番奥のロッジ立山連峰のお風呂にしか入ったことがないんでかなーり心惹かれます。日帰り入浴もやっているんですが‥ここは心を鬼にして「通過」!
ついでに言えば地獄谷から流れ出す湯にもとっても興味があるんですが‥このことを知っていたので最初から諦めてました(左上画像マウスオン)。最近活動が活発化しているのだそうで‥
野湯ファンにはたまらない「地獄という名の天国ランド」は、今回「見るだけでお預け」です(苦笑)。
この標高ゆえ気温はさほど高くもありませんが日射しはつよーい!おしんこどんは頭に手ぬぐいをのせて対応していますが、その「かぶりものという芸当」が昔からわたくしTakemaには出来ないんですよ。近年の身体的変化というか老化に伴い、頭頂部あたりは最近まさに直射日光に晒されつつあるわけなんですが(自虐笑)、とにかく蒸れるのはどうしてもダメなんです。
さてずんずんと下っていくと、眼下に雷鳥沢のキャンプ場が見えてきました。ここにもずいぶん何度もテントを張ったなぁ(ノスタルジー的しみじみ)。
あ、夏スキーをやっている人たちもいますね(左上画像マウスオン)。あれはあれで楽しいんだろうなぁ(自分ではやる気なし)。
さてキャンプ場を過ぎるとすぐに雷鳥沢を渡るはずなんですが、ん?雪渓?ここにこんなに雪が残っていた記憶は全くないんですが‥ま、雷鳥沢自体20年くらい来ていませんでしたから「忘却の彼方」だったのかも知れません(笑)。
最後がちょっと急でおしんこどんは慎重モード。昔取った何とやらでTakemaは余裕!(右上画像マウスオン)。
そんなわけで本日の行程最低標高地点までやってきました。「人間、落ちるところまで落ちたらあとは上がるしかないんだよ」という格言というか人生訓の通り、ここからは標高差500mの登りです。ここでへばった記憶もないし、この日見た感じでも「人間、辛抱だ」の初代横綱若乃花二子山勝治氏の言葉通りに一歩一歩進めば何とかなるような感じです(要はそんなに急じゃないってコトね)。
(なぜ温泉タオルを持っているのかは意味不明)