− その3 朝からウニ丼、積丹ぐるり&泊原発ちらりのあと岩内の湯へ −
だからこんなところにも行っちゃったわけですね。PRセンター「とまりん館」にて。
小樽到着は朝の4:30ということで変な時間に館内放送でたたき起こされます(そりゃそうだ)。さてしかし、外を見てみると「無情の雨」が降っています。実は前夜の天気予報でも「明日から明後日にかけては前線を伴った低気圧が通過するため全道的に天気が悪いでしょう」という予報だったので「やっぱりか」というところなのですが、やっぱり雨天での上陸はウキウキワクワクしませんね。せめてもの救いは「カッパを着ることもなくワイパーを操作するだけ」というところでしょうか。
さてしかし、もともとこの日は「増毛まで北上して食料を買い出しした上で避難小屋に泊まり、翌日の暑寒別岳登山に備える」予定でありました。しかし、この天気予報(しかもこの段階で当たってる)を考えると、明日はまず間違いなく「カッパ着用での内憂外患系山登り」になりそうです(内憂=蒸れ蒸れ、外患=濡れ濡れ)。しばし(数秒間)熟考のうえ出した結論はというと‥
というものでありました。そりゃねぇ、このすぐ直前の北アルプスであれだけ好天に恵まれちゃうとやっぱりわざわざ雨の中行く気にはなりませんって。
そんなわけで急遽「積丹を回ってニセコ界隈でバンバンするか」ということにしました。ではまずは朝食、道内在住でこの翌日久々にお会いする予定のくまげらさんから「小樽の朝食お勧め店」を伺ってはいたのですが、悲しい加奈子の日は、いや違った悲しいかなこの日は日曜日でしっかり休業日だったんです。ま、この時点ではあまりお腹も空いていなかったこともあり、積丹方面のどこかで食べればいいやということにしました(となれば‥朝食メニューはおのずとアレに限定されてきますよね(笑)。
小樽からR229を西に向かいます。コンビニ以外はまだお店もやっていないので寄り道するところもなくずんずん進んでいくだけですが‥中途半端な時間に起きたからか、上陸後すぐに就寝モードに入ったおしんこどんのみならず、Takema自身も眠くなってきました。どこか車を止めてちょっと仮眠できるところはないかと探していると‥
日曜日なので役場はお休みのはずだし、現に駐車場にもまったく車は止まっていなかったのでちょっと止めさせて&休ませてくださーい!そんなわけで30分くらいだったか停車。Takema自身はうとうとレベルくらいの睡眠しか取れませんでしたが眠気を退散させるには十分でした。目を覚まして、役場の建物入口にあったコーラをうごうご飲んで、よーし再発進準備完了っ!
再び車を進ませますが、ちょっと行った先で停車。実は「朝のおつとめ」に行きたかったというのもあるのですが、あくまで目的は「鎮魂慰霊」なのです。その場所とは‥
1996年に岩盤崩落事故を起こした旧豊浜トンネルの防災祈念公園です。
この時点でもう16年も前の話になりますが、1996年2月10日の朝、旧豊浜トンネル内が突然崩落し、たまたま走行していた北海道中央交通の路線バスと一般車の2台が巻き込まれました。計20名の方々が全員死亡という痛ましい事故だったわけですが、この時のTV報道を見ていたわたしは涙を抑えることが出来ませんでした。それ以来この道を通るときは基本的にいつもこの祈念公園に立ち寄ることにしているわけです。
16年の月日がこの事故の記憶をすっかり風化させたのか、公園の駐車場に止まっていたのは車中泊とおぼしき数台の車だけでした。備え付けのお線香が雨よけカバーの中に置かれていたので、感謝しつつ手を合わせてと。
このあとは古平町へと進んでいきます。以前入浴した「ふるびら温泉」は老朽化に伴い建て替えたとのことなので行ってみたのですが、廃校になった高校校舎を利用した旧施設は跡形もなく、ピッカピカの新築施設「しおかぜ」になっていました(左下画像)。ちょっとお洒落すぎるように見えるのがTakema的にはイマイチですが、ちゃんとかけ流し浴槽もあるそうなので機会があればまた入りに来ましょうかね。ちなみに10:00オープンなので、まだ7時過ぎのこの時間には人の気配全くなしでした(そりゃそうでしょ)。
そんなわけで時間つぶし的に思いつくところにはどんどん立ち寄ります(笑)。右上画像もとっても有名な場所ですよね(というか積丹半島の場合観光場所が限られるのでそこにお客が集中する)。ここもこれまで何度来たかわかりませんが、ここまで来ると雨も小雨程度になってきたので、トンネルを抜けて積丹ブルーを観賞しようというわけです。でもですね。
それこそ豊浜トンネルの例を持ち出すわけじゃないですが、「問題があるのならきっちりやっておくべき」だと思います。豊浜は「いきなり」だったにしろ、こういう補強作業を行っているということは万が一落盤事故が起きた時に「事故は予見可能だったにもかかわらず対症療法的対策しかとっていなかった」と判断されても仕方ないですから‥。
それはともかくとしてトンネルを抜けた先には‥
(左上画像マウスオン、何とか青い海でしょ)。
さてそんなわけで半島の先端部近くまでやって来ました。このあたりの海鮮食堂は早めの時間からやっているという情報があったので「よっしゃ朝ごはんからゼータクしちゃえ!」という野望満載でありました。なおこのページトップからここまでわが妻おしんこどんに関する記載が一切ありませんでしたが、それもそのはず、彼女はとにかくひたすら寝続けていたからなのでありますよ(笑)。
しかし食堂エリアに着いてみると、Takema手持ちの2009Tマップルに出ているお店はすでに駐車場満員御礼(まだ朝8:00なのに)。あちゃーどうしようかと車を徐行モードにした瞬間、斜め向かいのお店の方が暖簾を掛けていました。よぉっしそっちでOKです!おしんこどん、起きなさいよー!(ここでおしんこどんがようやく本日の業務開始)。
お店に一番乗りという僥倖の中で、もちろん注文したのは「アレ」です。道内入りして最初の食事、しかも積丹界隈といえばもう「アレ」しかないでしょう!
ちなみに400円の価格差をケチってバフンとムラサキのハーフにしたTakema&おしんこどんですが、Takemaのこれまでのウニ食い人生において、少なくともこの日この時においては「バフンもいいけれどムラサキだってわるくないっしょ」という立ち位置だったのです。でもねこの翌日(以下はあとのページにて詳述します)。
ちなみにお値段‥あえてここでは書きませんが「やっぱり大都市札幌から近いしなー」という意味でそこそこお高い。でも美味しくいただけたのですからそのあたりについてはあえてここでは書きません。別に緊縮耐乏旅行というわけではないので‥。ウニ丼はまぁ期待通りでした。でも添え物としての汁が澄まし系だったのは自分としてはイマイチ。やっぱり朝はお味噌汁でしょ。
さてこのあとは積丹半島を反時計回りに岩内に向かっていくわけですが、ここからは哀しかったなぁ‥
ええ、「岬の湯しゃこたん」が10:00からの営業開始だというのは知っていましたよ。どうせまだ8時台だったし、最初から外観見学のつもりだったし。
で、ここだってハナから時間的に無理だとわかっていましたし(右上画像マウスオン=やっぱり原発補助金による運営ですね)、
温泉998も、もう20年近く前からの懸案系温泉なのにいまだ入れていないのですよっ!そんなわけで‥
あ、最後の右上画像は神恵内(かもえない)温泉の地図なのですが、国民宿舎もいわ荘以外に入りたいと思って「民宿いわた」さんに声を掛けたんです。しかし入口はフルオープンなのにどなたもおられない?旅館ではなく民宿、しかも「入浴客向けの『ここに料金を置いてねワンワン』系の雰囲気」も一切無かったことから結局入浴を断念した次第です(無念ではありますが、わたしゃ「勝手に判断してGo!」系があまりできないヒトなのですので。
そんなわけで、気がつけば泊村までぐるりと回ってきておりました。泊村といえばページトップ画像のとおり原発‥いや、いきなりそれ系に行くのもナニですので、「天気予報が好天期待モードであれば間違いなく来ることのなかった」ニシン番屋見学といたしましょう。
「鰊御殿とまり」。かつてのニシン番屋が保存されています。ちょっと整備されすぎな気もしますが(右上画像マウスオン)、
これから長期にわたりこの建物を保存していくには、今のうちにきっちりと手を入れておくべきなのでしょう。
さて、このあとは北電の泊原発です。とはいえもちろん運転停止中とはいえ原発施設そのものを直接見学するわけにはいかないので、直近のPR施設「とまりん館」へ。駐車場はかなりの車で埋まっており「原子力をめぐる昨今ゆえなのかな」とも思いましたが、そうではなくたぶん「無料の子ども向け室内遊具&温水プール目当てのお客さん」が多かったのかなと。
でも、このページトップにあるとおり福島第一の事故による「一応の対策」はとられているようです(それをどう判断するかは各自でということで)。以下、トップ画像を部分的に拡大してみましょう。
(左上画像)非常用発電車両を標高31mに配備したということです。となれば今後、短期間隔でこの車両の発電機を定期的に回すとともに、固定系電力が維持されている&原発の発電が止められている今だからこそ、北電の幹部の一部&泊発電所現場の一部トップしか知らない状態で‥
というか、これは全原発に今のうちにやっておいて欲しいと思うのです。しかも万全の準備を施した上での「訓練」ではなく「トップダウンによる抜きうち」で。仮にヤバイ状況が生じたら現地所長の報告により本社側が「本来の電源を通電許可」すればいいわけなので危機的状況に陥る可能性もありません。ただ仮にこういう抜き打ちをするにしても、結局は現場にこっそり事前通告が行われるとしたらそれこそ問題なのですが(特に本社側の事なかれ主義系管理職経由で)。
わたしは「今すぐ原発廃止云々主義者」ではありません。仮に現在唯一稼働している大飯原発を再度止めたところで、国内54基の原発は今後常時「冷やし続けねば」なりませんよね。それは運転しているか否かだけの違いであり、いざというときに危険であるか否かの基準ではありません。いっぽう、脱原発を唱える方々のご意見に対して「それじゃ自然エネルギーが安定的にまかなえる保証はあるのか?」という維持派の方々のご意見もありますが、「ないからやっぱり原発しかない」というのも随分強引な我田引水系の話じゃないですか?
わたしゃ学生時代から「反経○連」系でした(ただしそれが社会主義共産主義につながるものではありませんが)。でも現実論というか、直近及びせいぜい5-10年間くらいの経済性を考えて行動してきた「経団○」トップの発言の根源にある現実主義は理解できないでもありません。でも‥
民主党政権下で言うことも言えなかった「○団連」ほかの経済団体が、2012/10現在自民党とのトップ会談を始めているようです。しかし‥いま政治勢力及び経済団体に求められているのは‥私見ですが、
目の前の「火力だと金がかかるし二酸化炭素排出云々でも大義名分が出来るし、となればやっぱり原発でいくしかない」という狭い選択肢にこだわるのではなく、それこそフィンランドやデンマーク、そしてスイスなどが「小国ゆえの新たな教育」で復活したように、それこそエネルギーに関しても政府や財界が「他国では思いもつかなかった方法&規模」で何かが出来ないかを探り、またその研究に対してとてつもない研究費を拠出してもいいのではないですか?
東南海側の深いところでメタンハイドレートが云々ということで世界最先端の海洋探査船「ちきゅう号」が頑張っているようですが、一方で新潟沖の水深数百mのところにも有望な場所があるようです。でも某省庁は「東南海側の深海探索を進めた先人に敬意を表して」新潟沖にはあえて興味を見せず、あくまで東南海側にこだわ‥るんじゃねー!職場の先輩の顔を立てることを絶対化せず、現実面で「こっちの方が有利」と思ったら先人の選択否定もありでしょうよ!
そんなわけで話がいつものように脱線転覆トリオとなりましたんで閑話休題、岩内町に入っていきます。すると町内中心部の広場では!
お天気がイマイチ(小雨交じり)ということもあり実際には「それほど怒涛というわけでもない」感じでしたが、まぁ泣く子と地頭とお天気には勝てませんよね(何か1つ勝手に増やしたような気もしますが)。まだお腹も減っていなかったので屋台での買い食いもせず、結局お祭りに何も貢献できぬままこの場をあとにした次第です(主催者の皆さんゴメンナサイ)。
そんなわけで「腹減らしに岩内温泉にでも行ってみよう」ということにいたしました。海岸部ではなく山の中腹にあるのでぐんぐん登っていくと‥
左上画像が共同湯の「いこいの湯」でありました。しかし営業は13:00からということで、まだ正午を回ったばかりで1時間待つのもなぁという軽い気持ちで近くの「いわない温泉別館おかえりなさい」(何だかふざけたようなネーミングですがこれがお宿の正式名称です)に向かってしまったわけですが‥
ただ直近のネット情報によると「誰か(個人じゃなくて団体でしょうが)が運営を引き継ぐんじゃないか?」という噂があるようなので期待しましょう。いずれにせよこの時いこいの湯には入っていないので、以下は「おかえりなさい」のお風呂画像です。
いこいの湯の温泉は淡黄色らしいのですがこちらは完全無色透明で湯花の浮遊もなし、もしかして循環かとも思いましたがどうやらかけ流しのようです(オーバーフローもありました)。でもあまり特徴がない湯だったなぁ。今となって思えばいこいの湯(こちらとは別源泉)のあつ湯にしっかと浸かってみたかったです。
このあと露天湯に行ってみましたが、露天とも言い切れない「窓ガラスなし内風呂」という感じでした。こちらは循環ありということですが、この時は装置を止めていたようでした。でも何だか「露天なのに閉鎖的」な気がしたのですが(笑)。ま、冬の季節風を考えればこれも致し方ないのかなとは思いますが。
もともと高級旅館だったのを近くの高島旅館さんが買い取ってリーズナブルな料金で再出発させたとのことで、確かに宿泊プランを見ると「夕食アワビ付き&朝食でも9600円」だったりします。でも日帰り入浴料金は800円と高めです。でも湯上がりに水分を摂取するのは必定と考え、お飲み物付きプランといたしました。左上画像がまさにその湯上がりドリンク画像ですが、もちろん手前のアイスコーヒーがTakemaです(運転者の悲哀)。
このあとは再び岩内町内に戻り、喫茶店「さぼーる」にて遅めのランチです。とりたてて何がどうスゴイというわけではないのですが久々に食べたピザが美味しかったぁ。しばしのんびりした上で、ではでは避難小屋ではなく、ニセコ方面へと向かいましょうか(この日の行動途中にて宿泊予約済み)。