− 2013師走の東北湯旅 その1 計画なしで気がつけば土湯温泉宿泊 −



例年と違い、自分でもどこに行くかわからないミステリーツアーでありました(笑)。

(2013年12月25-27日)

12月に入り「さーて今年の年末帰省のルート取りを考えなくちゃなぁ‥」と思っていた矢先、Takema母が突如腰を痛めて歩行困難となり、整骨院に連れて行っても駄目、内科医である伯父からは「もしかして骨に原因があったら大変だから専門の病院で診てもらった方がいい」と言われて連れていったところ幸い骨には異常なし、おそらくは腰骨のあたりの神経が圧迫されたことによるものでしょう(要はギックリ腰のようなもの)との見立てでまずは安堵した次第ではあります。

しかしそうなると悠長に何日も家を空けることには抵抗があるわけで、帰省計画も立てられずに悶々としていたわけですが、母の症状も徐々にましになってきた(歩けるようにはなった)ところでさてどうしましょ。とりあえず「われわれのうちどちらか1人がいれば大丈夫だろう」ということで、Takemaが1泊2日くらいでちょっとミニお出かけしてきて、帰着後今度はおしんこどんが単身で奈良に帰省するということになりました。

さてしかし何だかどこを目指すか全然考える気になれないままTakemaの出発当日を迎えてしまったわけで、とりあえず温泉道具とツーリングマップル2冊(関東甲信越編と東北編)を持って車に乗り込みました。この時点でもまだどこに行くかは決められていなかったわけです。

家を出て最初の信号を右折すれば東名・中央道方面、左折すれば関越・東北・常磐道方面なのですが、うーんどうしようと思いつつ何となく左折。というのも年末最後の五十日(ごとおび)でたぶん大渋滞の首都高で都心を抜けたくなかっただけなんですが。で、GSで給油をしている間に「よし、とりあえず東北道を北上!」と決めました。1泊だと那須くらいかなと思って那須高原のSAでゆっくり考えようと思ったら‥


というわけでハイ那須の可能性消滅です。ちなみに西那須野塩原ICを通過した時点で奥会津の可能性も大きく減衰しており(まだ白河から甲子道路経由という手も残されてはいましたが)、この時点では「ふんふん、それじゃ飯坂温泉で朝食付きの宿泊で、夕ごはんは円盤餃子とビールだな」というようにどんどん考えがまとまってきてはいたのです。

となればというわけで、須賀川とか郡山界隈の温泉に立ち寄ってもバチはあたるまいということでどこか‥。TakemaのTマップルには気になる温泉施設についていくつか書き込みがありますので、その中でもまだ行ったことのないところ‥うん、ここ行ってみよう郡山三穂田温泉!しかぁし!




クリスマス連休と年末年始との狭間、カンチャンずっぽりの平日というタイミングですからまぁやむを得ないともいえるのですが、今回は何回かこの「魔の臨時休業」に泣かされました(笑)。

それでは近くに他の温泉‥うん、「老人保健施設 あさかの杜クア温泉館」というのがあるぞ!というわけで行ってみたのですが、何だか本業の病院だかリハビリセンターだか(両方でしょう)がやたらと盛業中で人がわんさかいたのでちょっと恐れをなしてパス(根性なし)、これまたそのすぐ近くにある「なりた温泉」へと向かいました。



ちょっと懐かし系の温泉センターという感じ。大規模な施設です。

やっぱり「クア」のほうがいいかなと思いつつもまぁいいやとフロントで入浴料を支払います(525円)。浴室は結構お客さんがいたのですが、なぜだか露天風呂には誰もいない様子?というわけでしばし内風呂に浸かったあと外へと向かいます。

 

ネット情報によるとこちらの露天は循環しているということでしたが、オーバーフローもたくさんあるし温泉臭(僅かに硫黄臭も)も感じられ悪くありません。源泉湧出量は十分なはずなので加温だけなのかも。もちろん塩素臭とは無縁です。12月末ということで吹く風は冷たくクールダウンにはもってこい。さて最後に再度内風呂でゆっくりしてからと思って中に戻ると‥え?


さいわい意識はあり質問にも受け答えできているようでした。どうやら奥さんと一緒に来たらしいのですが、このあとここによく来るという男性と話をしたところ「あのおじいちゃん、長湯しすぎだよ。自分が来たときにはもう湯船に浸かってたし、そのあともほとんど浸かりっぱなしだったもん。モノには限度ってものがあるでしょ」と批判的でした。温泉好きのTakemaですが、実は長時間入浴は苦手なのでとりあえずは大丈夫かな(笑)。

 

さて建物から出たあたりで救急車も到着しました。何事もなく無事であることをお祈りしつつ、さてこちらもそろそろ宿を決めなくちゃ。明日の寄り道場所調べもしたいので部屋でノートPCのネットが使えるところがいいよなぁ、となればやっぱり「ほりえや旅館」さんかなと思って電話をしてみると‥「ごめんなさい、今日は駄目なんです」とのお返事が。結構躊躇なく(予約状況を確認するでもなく)駄目といわれたということは‥もしかしてこちらも本日お休み?

というわけで飯坂温泉までやって来て、駅はす向かいの観光案内所へ。しかし無線LANの電波を飛ばしている宿はほんの数軒しかないようです(ネット環境の充実を頼みますよ飯坂温泉っ!)。しかもうち1軒はやはり本日お休みだし、穴原のほうの1軒はネットが使える部屋はすでに満室とのこと。そうしている間にも辺りはどんどん暗くなってくるし‥よし、決断!


というわけで土湯温泉へ移動しまたも観光案内所へ。フロント周りだけでもいいから電波が飛んでいるお宿をリクエストしたところ、「中学生の運動クラブ団体が試合の関係で泊まっているんですが、それでもよければ‥」というお宿が見つかりました。いやそれは好都合かも!というのは、中高生団体の場合いわゆる「管理」がきっちりしていることが多く、滞在中もあまり気にならなかったりするんです。聞けば入浴時間も1時間に制限されているとのことで、ということはそれ以外の時間は一般のお客さん専用、しかも団体がいる分一般客は少ないはずだし‥ネットはロビーだけらしいけれどまぁそれは仕方ない‥。お値段的には希望予算をだいぶオーバーしてますが(でも割り引いてくれた)、もう17:30近かったので決めましたニュー扇屋さんに!

というわけで案内所からちょっと進んだところにあるお宿に到着。建物自体はそこそこ年数が経っているのかも知れませんが、館内はきっちりリフォームされていてかなりいい感じです。整理整頓もしっかりしていて居心地のいいお宿でありました。ちなみに観光案内所経由で連絡が入っていた無線LANの件ですが、ロビーどころか部屋でも問題なく電波が飛んでいるということでいやはや全くもって無問題!館内にルーターがいくつも設置されていて、少なくとも自分が泊まった部屋の電波状況は常時バリ3(懐かしい言い方だな)」状態でした。よしよし。

 

部屋は6畳ですが1人だから十分。しかも角部屋だしトイレ付きだし(手洗いもちょっとオシャレ=右上画像マウスオン)、何だかさっきまで宿泊難民になりかけていたのが嘘のようです(笑)。右上画像のお知らせによると、20:00-21:00だけがいわゆる「学生タイム」のようで、その前後で男性浴室と女性浴室が入れ替えになるようです。しかも、宿のサイトを見ていたら「何だか浴室がたくさんあるみたい」なんです(嬉笑)。さらにはこちらのお宿独自の源泉を使った浴槽もあるようで、これはこれは期待できるじゃありませんか!

そんなわけでまずは夕食前にひとっ風呂!(予約したのが遅かったのに夕ごはん準備OKだったので、下のコンビニまで買い出しに行く手間が省けました)。


4Fのお風呂(大浴場)は、夕食前の時間だというのにしばらく誰も入った形跡がなくタイルも乾いていました。前述したようにこのお宿には家族風呂や貸し切り露天風呂を含めいくつも浴室があるので、そのぶんお客さんが分散して入浴していると思われます。ちなみに朝食時にわかったのですが、この日の学生団体を除く宿泊客は自分を入れて4組11名でした。同じグループは同じ湯を楽しむことが多いでしょうからね‥。

お湯は無色透明でちょっと熱め。こちらの宿では土湯の共同源泉(単純泉)と独自源泉(炭酸水素塩泉)を利用していますが、2つの家族風呂以外はこの2源泉を混合して流し入れているのだとか。家族風呂はあとのお楽しみとして、スベ感のあるこの湯はこの湯でなかなかヨロシイです。共同浴場の中之湯のように「凶暴=激熱系」というわけでもありませんし(笑)。ちなみに湯の投入口にはカエル大王が鎮座しておりました(左上画像マウスオン)。

 

部屋に戻ると夕ごはん。いつものことながらこんなに要らないんですけれどね(苦笑)。旅館食については品数または総量を選択できるようなシステムをもっと多くの宿で導入できないものかといつもながらに思います。お腹いっぱいになりながら窓の外を見ると‥おお、土湯温泉の夜景だ(笑)。ちなみに右上画像のほぼ中央部に写っているのが中之湯公衆浴場です。今回は宿の湯めぐりで精一杯だったので行きませんでしたが、相変わらず激熱なんだろうな(笑)。

さてしばし休憩のあとは再び温泉!今度は3階にある2つの家族風呂。実はこの2つのお風呂だけが独自源泉100%なのです。

 

あとで宿の人と話していたところ「家族風呂、熱かったでしょう?」と聞かれましたがこの時はどちらも適温湯。おそらくは先客さんが結構加水した結果かと思われます(嬉悲)。で、こちらは炭酸水素塩泉ということですが実は大浴場(混合泉)との違いがあまりよくわかりませんでした。まぁ大浴場の方にも同じ湯が混合されているわけだし、もともと成分が濃いお湯でもないのでしょうがないかということにしておきます(苦笑)。ちなみにこの源泉は敷地内の深さ13mから出ているそうです。土湯温泉には他にも自家源泉を所有している宿がいくつかあるようですが、極端に素性の違う湯ではないのでしょうね。

 

この日の最後はこれまた貸し切り湯の「山の湯」です。こちらだけは浴槽内からの湯の噴出もありましたが、あくまで温度管理のための投入でしょう。こちらでは身体を洗うことが禁じられており「純粋に湯を楽しんでほしい」というポリシーには共感できます。居心地としてはここが一番よかったなぁ(ただしこちらは混合泉使用)。

そんなわけでこの日も終了‥なのですが、おしんこどんとの電話交信の中で「とある懸案が解決したのでもう1泊してきてもいいよ」とのご託宣。うーんどうしようかなぁ(実はハナから結論は出ていたような気もしますが(苦笑))。

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