− 北大東島・南大東島旅行記(2013/2) その2 なぜに南北大東島?訪問へのいきさつと島のアウトラインをざざっと −



あれれ、元々火山島だというのに何なのこの大平原?そのヒミツはこのあと解き明かされます。



わたくしTakemaの旅行目的地の選択は、北海道と東北方面を除いてはかなりいい加減な流れで決めることが多いです。海外の場合も、近いところでは2012/3のカナダは「酔った勢いで格安航空券をポチっとな」から始まったわけでしたし(しかも翌日「発券手続き中です」のメールが来て初めてそれと知った)、少し前では2008の南部アフリカだって、ネット情報を見て「あれ、南アフリカ往復の航空券、この時期なのに案外安いじゃないのさ」ということからあの大旅行が始まったというわけなのです。ぬらりひょん的きっかけがげに恐ろしき結果を生むというわけですね。

さて今回は、正月三が日明けながらまだお休みだった1/4ころ、ネット上を徘徊しているうちに「そういや2月の連休はどうしよう?これまで使ったことはなかったけれどLCCの航空会社なら少しは安く行かれるんじゃないか?」と思いついてしまったのが運の尽きでした。この連休界隈はちょうど仕事の谷間ということもあり有休を使ってもイイかな、北海道もいいけれどこれまで同時期に何度も行ってるし、それなら沖縄なんてどうよ?でももうヒコーキは満席かなー?

そんなわけで何気なく(=でも期待値満々で)調べてみると‥

そんなわけで即決定!マレーシア資本のAir Asiaに即座に予約を入れ発券完了!よーしこれでもう後戻りは出来ないぞ(笑)。

さて次は那覇に着いてからどうするかです。沖縄とはいえさすがに2月中旬のこの時期は泳ぐわけにもいきませんし、座間味のホエールウォッチングを再訪するのもちょっと芸がないし、与那国まで足を延ばしてかつて小笠原でお世話になった「かっぽれ丸」に乗り込むのも「別に釣りをしたいわけじゃないしなぁ」というわけでやっぱり却下。

だからといって何をしたいわけでもない無目的モードで地図を眺めていたとき、ふと思い出したのが南大東島でありました。前ページでも書きましたが「台風情報で何度もその名を聞いているのに、どこにあるのかもわかっていないし行った人の話も聞いたことがない、「どーこぉにあるかはしーらなーいけれどぉ、誰もがみぃんな知ーっている」ある種の謎島。であればこの機会に行ってみるかぁ!」。というわけであーあ、思い立っちゃいましたね(笑)。



で、いざ調べ始めてさっそくたまげたのがこれでした。「南&北大東島はニューギニア界隈から移動してきた」。え、えええ?そもそも火山活動により隆起した島が沈降するとともに珊瑚礁の形成、そしてその堆積と再びの隆起。詳しくはこちら(北大東村ウェブサイト)を見ていただくとして、にわかには信じがたいとしてもロマンあふれるお話ですよね。

で、江戸時代末期にはかのペリー提督もこれらの島を確認した記録が残っているようです。結構古くから注目されていたんですね。ついでにいえば、この大東諸島の存在により日本の排他的経済水域(EEZ)がぐぐんと広がっているわけです。だってさ!




(上記画像は海上保安庁サイトのこのページから拝借しています。加工は不可ですので念のため。)

明治30年代に八丈島界隈から島入りした開拓団は、北大東島の燐鉱石採掘という特需もありましたが戦後はすたれ、その後は南北とも「大規模サトウキビ栽培」に切り替え大規模集約を行った結果、驚くなかれ沖縄県内では‥


(詳しくはこちら=平成20年のデータですが&PDF)

そもそも土地の所有権がこじれていなかったせいもあり現在に至るまで「ある種の大成功」をおさめているのが今の南北大東島であるというわけです。え?島には平地などあるのかって?いやいや、それが大ありなんですよ、しかも天然の風よけ付きで!というわけで以下の画像をご覧くださいませ。



(上記画像も北大東村サイトからの引用画像です)。

左上画像はまさに幕上の山です。この山があるからこそ絶海の孤島である大東諸島は潮風から隔絶されているわけですし、また右上画像のような内陸池も存在出来るわけです。でもこの池も実は地下で海とつながっている汽水湖らしいんで、やはり島の水確保は大変だぁ。ちなみに南北大東島の水道は100%海水の淡水化によるもので、本島に比べて水道料金は3倍なのだとか(恐)。で、この辺の詳しい話はまたあとで。とにかく島に上がってしまえば平らで広くてびっくりというわけです。



さて続いては那覇から南北大東島へのアクセスです。空路と海路があり、特に海路の場合は世にも珍しき「クレーンに吊り上げられての上陸」というイベント付きだし、片道5540円と料金も格安。しかしいかんせん「1週間に1-2便」という運航数の少なさが最大のネックで、今回の旅行では全く利用できないことがわかりました。

となれば空路しかないのですが、最低でも1日1便はあるし速いのは当然として(片道1時間10分。ちなみにフェリーは15時間)、問題はそのお値段です。普通運賃だと何と片道24900円/人!往復割引だと15800円/人とぐっとお安くなりますが、今回は日程の都合上単純往復ではなく「那覇−北大東−南大東−那覇」という周回ルートをとる都合上それも使えません。うーむどうしたものかとネット上を徘徊していたら‥



メールで確認してみたらわれわれの出発日は最安価格の47800円/人であることが判明。もちろんそれでも高いのではありますが、少なくとも単純往復料金よりも安いのは確かなのでハイハイハイとこのパックに飛びついちゃったというわけです。もちろん添乗員さんなど付くわけもないフリーツアーなので現地での行動は自由、これならママも安心さっ!(何のこっちゃ)。
ちなみに沖縄県内の旅行社でも同様のパックの取り扱いはある‥はずでしたが、各社のサイトを見ると「お問い合わせください」とか「現在取り扱っておりません」という案内ばかりでした。あとで聞いたところによると、このパックの卸元はすべてこのJ・TAP(株 JAL JTAサービス)なのだそうで、オフシーズンのこの時期、他社は取り扱いを休止し、本家だけが扱いを続けていたというようです。
そんなわけで沖縄往復よりも県内での移動の方がはるかに高くつくことになりましたがまぁしゃーない。いよいよ次ページから旅行記本編が始まります。

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