− 北大東島・南大東島旅行記(2013/2) その7 ではでは北大東島2周目前半編(笑)−



翌朝は、昨日とうって変わっていい天気!

北大東島2日目。ご覧の通りの上天気です。この日は午前中が完全フリー、14:00に宿の送迎車で空港へと向かうことになるのですが、このお天気ですから昨日曇天の中めぐった主な場所を再訪することといたしました。というかそれしかすることがありません(笑)。

 

ここハマユウ荘の一角にはなぜかこのような展望台があります。何でこんなものまで作っちゃったのかはわかりませんが、建設当時に予算が潤沢に投入されていたことだけは確かなようです(笑)。夜は星空見物にも利用できそうですが、昨夜はまだ曇ってたんで全然見えませんでしたっけ。

空気はまだ冷たいですがお天気がいいのでおしんこどんもご機嫌そうです(右上画像マウスオン)。


で、この展望台から眺められる風景が上の画像です。北大東村の中心部が見えています。実際のところ車で通過すると「いま通ったのあたりが村の中心部ですよ」と言われて初めて「え?」とびっくりするくらいに小さいエリアだったりします。

ちなみに北大東村では人家が比較的島全体に散在しているように思えました。というのも、このあと渡った南大東村は逆に中心部に人家が密集しているように思えたからです。サトウキビ畑のど真ん中にぽつんと一軒だけ‥悪くないけれどさびしいだろうなぁ。

それはともかくとして、上画像には南北両大東島に共通する特徴的な地形が見えています。平地の周囲(正しくは島の周囲)を囲むように一段高くなった丘が連なっています。これは「長幕(ながはぐ)」と呼ばれ、太平洋のど真ん中に浮かぶ島の「天然の防風防潮堤」となっています。

火山活動を停止して沈降した島の頂上部に珊瑚礁が形成され、珊瑚の堆積によってできあがった島ですから、この長幕はいわゆる「環礁の縁」だったのでしょう。なおこの長幕地形およびその植生は国の天然記念物に指定されているそうです。

 

敷地内にはパパイヤが花を咲かせていたり色づき始めていたり。さすが南国ですね−(寒いけど)。



朝ご飯はまぁ普通の感じです。いわゆる「沖縄らしさ」はまったくありません。

さてしかし、実はこの時Takemaに忍び寄るいやぁな影が‥というのも、どうも身体がだるくて節々が痛くなってきた気がするんですが‥。ん?



実は今回は国内旅行、しかも千葉よりはじぇったいに暖かい沖縄ということで油断して、薬類を持ってこなかったんですよ。しまったなぁ、あ?でもこの島に薬局ってあるわけないよなぁ、診療所とかに行かないとないだろうなぁ、ん、でもダメ今日は日曜日だ!

ダメ元で食堂の方に聞いてみると「レセプションで何とかなるかも」ということで、ご相談申し上げた結果、パブロン顆粒を1包ゲット!はいさっそく飲みましたよ。いっやぁ効くなぁ、気がついたらすっかり治っちゃってました(たった1包しか服用しなかったのに)。やっぱり風邪には早めの対応が肝心ね。


さて、本日最初にやってきたのは北大東村で一番の品揃えを誇ると思われるAコープ。お弁当も売っていたので(右上画像マウスオン)、港で釣り三昧という方にはいいかもしれません。ちなみにお土産的な物は売られておりませんので、ハマユウ荘などで買いましょう。気になったのが「コーヒー・紅茶・ブライト」かな?(左上画像マウスオン)。私はクリープ派なんですが‥。

ちなみに建物前のコーラの自販機は、缶飲料が(コカコーラも含めて)すべて110円で売られていました。なぜ10円安いの?

 

さて、本日休業の郵便局を横目にしながら灯台方面に進んでいくと、枝道の先で昨日は見なかった何か大きなマシンが動いてる!路上近くで作業しているようなので、反対側からぐるっと大回りして進んでいったその先には‥




(キャタピラ付きで自走式なんですね)




どうやら、刈り取ったサトウキビを精糖工場まで運び込むトラックの到着を待っているようで、作業の方々は近くの木陰でお茶タイムのようでした。サトウキビの収穫は毎年この時期に行われるそうですが、その期間中、お天気の日は土日祝日返上で作業が続行されるのだとか。なるほど昨日は雨交じりだったから作業中止でお休みだったわけですね。ちなみにハマユウ荘の方は「これまでいい天気がずっと続いていたから、農家の方は久々に休めたんじゃないですかね」とおっしゃっていました。

おっと、そうこうしているうちにトラックが到着しました。さーて運搬車からサトウキビをどうやってトラックの荷台に移し替えるのかと思って見ていたら‥




詳しくはこのあとに出てくる動画で確認して下さいませ。ちなみに荷台からこぼれたサトウキビ茎を手にとって撮影、なるほどこのくらいの長さにカットされているのだということがわかります。

さて、コンテナを空にした運搬車は再び畑(圃場)へと戻っていきます。いよいよ収穫作業の再開です。そうそう、その作業の様子を見てみたかったんですよ!





ちなみに収穫機の正式名称は「ケーンハーベスター」(サトウキビ=Sugar Caneですからね)。元々は海外で使われていた機械ですが、それを日本向けに小型化&改良を加えたものが各地で使われています。このハーベスターの導入により作業の効率化を図ることができるようになった結果、近年はサトウキビの作付面積が増加傾向にあるそうです。

ついでにどうでもいい雑知識。このハーベスターは、現在鹿児島の松元機工、文明農機、奈良県の魚谷鉄工の3社が製造&販売しており、1台の価格は1500万円−2300万円くらいなのだとか。気楽な買い物‥ではありませんね(汗)。


「サトウキビ収穫&運び出し風景」

撮影中、舞い飛ぶ葉っぱが大量に頭に付着(笑)。

 

ちなみに、すぐ近くに「待機」していたハーベスターマシンがあったのでこちらで記念写真。さすがに巨大です。それにしても、離島というと機械化が遅れているイメージがあるのですが、ここ南北大東島では逆ですね。積極的に機械化を図ることによって少ない人員で大きな利益を得る‥さすがです。と同時に、「TPP加盟反対!」という心情もよくわかります。

さてサトウキビネタをもう一発。こちらで作業なさっていた方々にお話を伺っていたら、「これより大きいハーベスターもあるよ、今日は学校の脇を入った先の長幕の下あたりでやってるんじゃないかな」という情報を仕入れることができました。では行ってみましょということにしたわけですが結果的には発見できず(少し道から離れた圃場で作業していたのでしょう)。そのかわり、今度は「サトウキビの植え付け作業」を見ることができました。

 

最初は何の作業なのかよく分からなかったのですが、よく見ると少なくとも肥料を撒いているのは確かだし、でも施肥のためだけに3人がかりというのも変だし‥あ、そうか!とようやく理解した次第です。ここで、サトウキビの植え付けについて詳しいサイトから文章を引用しますね(詳しくはこちら)。

サトウキビ専用全茎式プランタは,トラクターに装着して作業します。作業はロータリーで土を砕き,植付の溝を掘ります。長い苗を投入口から人力で投入し, カッターが無作為に20cm程度に長いサトウキビを切断します。切断されたサトウキビは,地面に落ち土が被され肥料,農薬,除草剤が散布され植付終了です。

「サトウキビ植え付け風景」

収穫風景を「動」とするなら植え付けは「静」の世界(笑)。

 

ちなみに、苗を積んだトラクターの近くには「長幕」が天然記念物であることを記した碑が。

 

さてそれでは今度は海の方に行ってみましょう。まずは江崎港へ。ちなみに港の近くには立派な公衆トイレ(左上画像)があって重宝します。港では釣り人が何人も糸を垂れていましたがお仕事は‥なるほどこの日は日曜日、というわけで製糖関係以外の方々が島における数少ない娯楽である釣りにいそしんでおられるということなのでしょう。しかし、見ていた限りでは誰も一尾も釣り上げていなかったのが気になる(笑)。

なお右上画像をよく見ると、水平線の先に南大東島がのっぺりと真っ平らに見えています。今日はこのあとあの島に渡るんだなぁ。

 

おしんこどんのいる岩場の下には大量のカニが。食べたら美味しいのかな?(なお右上画像マウスオンで無意味に拡大)。

さて、昨日は岸壁から一段上がったところに止まっていたクレーン車が今日は下に降りてアームを延ばした状態です。フェリーは今日来る(来た)わけじゃないんだけれどと思ったところで海上に目をやってなるほどと納得。

 


お天気がいいので昨日とは港の印象も全然違います。というわけでこのあとは昨日の訪問地も再訪しつつ、またもや島を1周してみましょう(笑)。

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