− その3 郡山三穂田温泉でまったりのあと寒河江市民浴場&海老鶴温泉へ −



さて今回この界隈での〆湯、そして今宵の宿として選んだのが「郡山三穂田温泉」。実はここ、1年前の同じ時期に立ち寄り湯でおじゃましたところ、年末休業大掃除にビンゴしてしまい入れなかったんです(その時のページはこちら)。でも今回は宿泊予約をしているので問題なし。あらためて確認してみると、どうやら毎年12/25が「年末大掃除休業の日」となっているようなので(12/25が週末にあたる場合はわかりませんが)ご注意下さいませ。なおここからの画像は撮影時間がバラバラだったりするので念のため。



玄関脇には源泉が流されている石組みもあり、湯使いは間違いなさそうな感じでさっそく好感。そんなわけでチェックインしたわけですが、折しも祝日の夕方ということもあり地元の方々がひっきりなしに出入りしております。地域の銭湯としてもしっかり機能しているのだなと思いつつ、その一方で「このタイミングでお風呂に行っても楽しめなさそうだな」という予想がありましたのでしばしネットで翌日の宿泊先をどこにするか等々を調べておりました。そうこうしているうちに夕食タイム。



別にリクエスト等をしたわけでもありませんでしたが夕食には無料で飲み物が付くのだとか。というわけでひや酒をお願いいたしました。うーん、お酒の中身は花春なのか笹の川なのか、はたまたそれ以外だったのか?(笑)。

そんなわけで、夕食も終わりタイミングをはかりつついざお風呂へ。せっかくの泊まりなので貸し切りタイミングじゃなきゃモッタイナイですからね!というわけで‥




(いや、実はこの時間より前にも訪問し玉砕していたんですが(苦笑))。



浴槽中央部の富士山型オブジェの下から湯がとうとうと流し込まれており投入量も豊富です。お湯は僅かに黄色い気もしますがほぼ無色に近い感じで、温泉臭はもちろんですがわずかに硫黄臭、そして弱めながらはっきりとアブラ臭が嗅ぎ取れます。湯味は‥うーん忘れました(記録とか取るタマじゃないのでお許し下さい)。

それにしてもこのゲ○受け口、じゃなかった金属製の湯の花キャッチャーには全然湯の花はなく、浴槽内にも浮遊物は皆無と言っていい感じでした。ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉ということですが、成分的にはそれほど濃い湯とも思えないのにとってもトロリとなめらかな湯で気持ちがいいです。



続いては露天風呂へ。昔はなかったそうですが、湯量が豊富なのと十分なスペースがあったのとで(庭園の一部をつぶしたのかな?)、後付けとは思えない広々とした造りです。



浴槽内には時節柄ということか柚子が投入されていました(宿泊日は12/23、この年の冬至は12/22でした)。でもさすがに冬期&表面積の広い露天風呂ゆえこちらはぬる目。露天風呂の掲示によれば「源泉をそのまま堪能してもらいたいので冬でも加温はしない」ということでしたが(右上画像マウスオン)、源泉温度が53度もあるのにぬるくなってしまうというのは、送湯管の距離が長いのか、タンクでの滞留時間が長いのか、どうなんでしょうね。ま、いずれにせよお宿のポリシーが感じられるので自分としては問題ありません。



翌朝の朝食後は再び最後の湯浴みへと向かいます。日帰り入浴は朝6:00からという、ある意味東北デフォルトの「早朝からOK牧場」湯なのですが、さすがにこの日は平日ということもあり地元の皆さんもいろいろなまかない事があるのでしょう、9:00過ぎまではどなたもお越しになりませんでしたっけ。



そうそう、男性脱衣場への引き戸を開けるといきなり暖簾があるわけですが、何と「竜飛崎の文字入り青森ヒバ」暖簾でした。そういえばTakema家の玄関ドアはヒバ材の引き戸なんですが、室内外の温度&湿度差によって結構反るんですよね。冬は室内側が膨張し、夏というか湿気が多いときは室外側が‥。まぁしょうがないか。

湯上がりにはここ福島県中通りのステータスたる酪王牛乳!右上画像は朝食前に飲んだ牛乳ですが、マウスオンすると朝食後の酪王カフェオレ画像に変わります(笑)。



館内某所には何やらチューナーが設置されておりまして、よく見たら「時代劇チャンネル」!しまった、学生時代にはあれだけハマっていた時代劇、ここでどっぷり沼ハマリという手もあったのか?(笑)。でもチェックイン時には案内されなかったしなぁというわけでこの件についてはいまだ謎なのであります。



さてチェックアウト後は宿から数kmの郡山南ICから東北道へ。福島飯坂ICからR13経由で米沢へというルートも考えたのですが、どうも山形側はあまりお天気がよろしくないようなので、前夜に予約した鳴子の宿との位置関係を考えて山形道経由にショートカットした次第です。それにしても左上画像の「陸奥」運送トラックが何だかいい感じ。



山形道に入ると徐々に雪深くなりましたがさすがは高速道、路面はバッチリでした(夜間の除雪はもちろんのことですが、たっぷり融雪剤も撒いているんだろうなぁ)。

で、最初は山辺温泉保養センターを目指しそれこそ駐車場まで行ったのですが、平日の午前中にもかかわらず満車で駐車待ち、しかもそうこうしているうちにも近隣の方々が入浴セットを手にしてどんどんも入館していく‥しばし駐車場で待機しましたが「こりゃだめだ」と観念して次回訪問を期することに。しかしまぁ、地元の方々に人気なんですね!(というか尻込み)。

というわけで続いてこの界隈なら寒河江、そして寒河江の温泉といえばゆ〜チェリーがあまりにも有名だし泉質もなかなかだしということはわたくしも存じておりますよ。でもどうも足が向かないというか、すぐ上で書いた山辺温泉もそうなのですが「立派な or 人気の大規模施設」は苦手なんで、「地元の方々に人気」とはいってもさして大規模ではないという下調べメモをもとにして行ってみたのはこちら。




(両上画像マウスオンでそれぞれ別画像に変わります)。

ゆ〜チェリーがあれだけの施設&いいお湯にもかかわらず(入館したこともないですが外観&ネット情報で想像)朝6時から営業で350円という破格値なのに、こちらはさらにお安い入浴料200円!「市民浴場」の名前は伊達ではないですね(2008年くらいまでは入浴料=100円だったようです)。

ただし下調べ段階のメモで(いつ調べてメモったかは記憶なし)「いつでも混んでいる」という情報はつかんでいました。でもね、行ってみたら駐車場にそこそこ空きスペースがあったし、平屋建てで巨大施設ではなかったこともあり「これなら混んでいてもいいや」と開き直っての入浴行動に及んだわけですが‥浴室に入ってビックリ。



確かに中高年の方々が多かったですが、湯上がりに脱衣場でネクタイ着用&スーツを着用して出て行かれた方もいましたっけ。あのぉこの日は平日でしたよね、あなた、お仕事はどうなっているんでしょうかいやぁ寒河江市民の方々は本当に温泉が大好きなんですね!(笑)。

ちなみにお湯は紅茶系の茶褐色で濁りはなし。一見するとモール泉にも見えますが湯尻エリアでもクンクンと湯を嗅ぐと僅かながら硫黄臭(硫化水素臭)も感知できました。細長い浴槽は以前は2つに区分されていたそうなのですが今は1つに。また以前にはあったというジェットバス等もありません。以前は「循環濾過併用」ということのようでしたがそれはジェットバス等の機能を含んでの説明だったのかな?ただし今回湯使いの掲示をよく確認しなかったんで何とも言えません。ただ湯の鮮度は決して悪くない‥というより気持ちのいい鮮度感でした。



浴室入口をパチリするのが精一杯でした(笑)。

さてこのあとはさらに温泉行脚なのですが、ちょっと近隣に未訪問の湯がない‥というわけで、再訪ではありますが何だか雰囲気のよかったこちらの湯へ行ってみることに。



そんなわけでやってきたのは蒸気機関車のオブジェが目印の海老鶴温泉。何だかアツアツの湯とほのぼの感が記憶に残っていたので再訪したわけですが、うーんこちらも先客さんがそこそこおられる様子、この日は仕事納めより何日も前の平日なんだけれどなぁ(苦笑)。

入浴料をお支払いして男湯に行くと先客さんが3名。それぞれ地元の方々らしくお互いに話をしていますが何だか緊迫した感じ?というのも「この日の湯の熱さは尋常レベルではなかった」らしく、シャワーカランを使って加水しているのですが湯温がなかなか下がらず、それでも、Takemaに話しかけてくれた方の「お父さん(結構ご高齢の方)」が何とか湯に浸かれる温度まで下げようと格闘なさっていたわけです。

わたしが浴室に入って最初にかけ湯をしたときは体感で「うーん、46度は超えてるな」という感じでしたが、念入りに身体を慣らした上でいざ入浴。そのうちじわーりじわりと加水効果で湯温が下がり、45度半ばまで下がったかなというところで「お父さん」も入浴なさいましたが、30秒くらいで「退浴」なさいました。うーん、入浴って何だかんだで体力を使うし、そこにこの「修行的高温」が加わるとやはりご高齢の方々にはある意味大変なんだろうなと‥。

湯上がりには「お茶上がっていきなさいよ」と誘われたので汗を拭き拭き1杯。しっかりいただいて辞去しようとすると「あれ、まだ1杯でしょ、このあたりではお茶といったら2杯以上飲むのが普通よ、お客さんどこの人?」とまで突っ込まれてしまいました(笑)。



このあとは男湯から上がって来られた前述の親子さんを交えていろいろ談義(もっぱら聞き役でしたが)。この界隈ではあちこちで豆腐を作っている個人のお店があったようですが今では集落に1-2軒あるかないかだということがわかりました。各集落の活性度がここ数年で一気に落ちているというのがあまりにも実感できる会話内容であり何だか複雑な思いです。

ところでどうやらTakemaが温泉ファンだとお察しになった女将さんは「これまで入った温泉の中でどこが一番よかったですか?」という、ある意味一番答えにくい質問をストレートフラッシュ的に浴びせてくださいました(笑)。いや、泉質とか湯温とか鄙び度設備充実度、さらにはお風呂の雰囲気とかいろいろと個人的な尺度や思い入れがある中で、それを抜きにして「一番」って答えられないです!(大笑)。だって大深とか硫黄取り沢とかっていきなり勧められないでしょ、かといってゴージャス系は全然知らないし‥。それほど遠くもないところということでしたので後生掛とかをお勧めしてはきましたが‥。

さてさすがにそろそろおいとま‥あ、まだ昼食をとっていないので「ここからだと近いからあそこのお蕎麦屋さんに行きます」と申し上げると、「ええっ、千葉の人なのに何であの店を知ってるの?」と怒涛のツッコミが(笑)。師匠、事前の実地指導ありがとうございました(笑)。



気がつけば皆さん帰ったり洗い物作業に入ったりして誰もいなくなっちゃいました(男湯にはもう1人だけおられたかな)。というわけで「また来ます」「待ってます、次はうちで泊まってもいいよ」とのお言葉をいただきつつ帰ることに。あれまー駐車場の車はいつの間にか自分だけ、貸し切り湯狙いのタイミングとしては最悪だったかも知れませんが、地元の皆さんとの会話が楽しくてよしよし。ここはまた再訪したいです!

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