− 2014 GW前半津軽行き(5) 小坂で社会科見学のあと雪の八甲田へ −



ん?瀟洒な洋館、ここはどこ?(珍しく観光中)。

さて温泉タンノー後は小坂まで戻ります。このあとは十和田湖方面に向かうのですが、小坂から県道2号(樹海ライン)経由で発荷峠を目指しちゃうと途中でお昼にありつけないので、あえて大湯を目指します(国道沿いの蕎麦屋さん狙い)。

で、その前にコンビニその他の駐車場で止まったところで、(゜(エ)゜)さんいわく「このコンビニの隣にある直売所、実は仕事で定期的に来てるんですよ」とのこと。ちょっと目立たないのですが、中を見てみることに。すると(゜(エ)゜)さん、


もちろんここでいう「タケノコ」とはネマガリタケのタケノコをさしますが、やはり東北の皆さんはタケノコに目がないですね。なぜならこのあと入ってきたお客さん(たぶん地元の方)も同じ勘違いをして照れておられましたから。わたしもその美味しさは重々承知ですが、調子に乗って大量に採ってきたりすると皮むきが実に大変なんですよね(苦笑)。

さて(゜(エ)゜)さんが「このあたりに旧小坂鉱山の記念館があるはずなんですけれど、どうもどこなのかわからないんですよね」とおっしゃるので調べてみたら、国道から少し入ったあたりにあるようなので行ってみると、上のような立派な施設があったというわけです。小坂町関係各位、国道沿いにもう少しわかりやすい看板を設置することをお勧めしますよ。


ちなみに道路沿いには「あれ、大相撲の巡業中?」とみまごうような幟が列をなしており「康楽館」との額がかかった建物もありました(GW中ゆえイベントか何かが開催中のようでした)。あとで調べたところによると、こちらは明治43年に建てられた芝居小屋なのだそうで驚いたことに「今も現役で使われている」のです。今度近くまで行ったら見てみようっと。ちなみに春から秋にかけて常設の芝居が平日も含めてほぼ毎日行われていることにビックリ。詳しくはこちら


そしてこちらの小坂鉱山旧事務所はそれよりもさらに前の明治38年に建てられた洋風の木造事務所で、2001年の移築復原工事を経て現在は資料館として公開されています。ここ小坂はかつては日本最大の鉱山だったこともあり、上の芝居小屋と合わせてとてつもなく栄えた時代があったことを彷彿とさせます。考えてみれば同じ町内の八九郎温泉とかも鉱山の試掘ボーリングで湯が出たわけですしねぇ(笑)。

人口も大正時代は30,000人を超えていたようですが2014/5現在では6,000人を割り込んでおり、やっぱりなかなか大変だなぁと思いますが、先年廃止された小坂鉄道の施設を利用した「小坂レールパーク」なども2014/6にオープンするとかで、町も頑張ってますね。ディーゼル機関車の運転体験が目玉のようですが、ここはぜひ北海道の旧美幸線のようにエンジン付きのトロッコを長距離区間で導入して欲しいところです。そうしたらまたすぐにでもやって来ます!


そんなわけで話は変わって内部の見学です。移築の際に手は入れたとはいえ基本的な造作を変更したわけではない「復原」なのですが‥


お金あったんだろうなぁ(笑)。なお復原に際してもできるだけ「当時のモノを再利用」しており、窓ガラスなどもところどころに波打っているものが組み込まれています(右上画像では、一番右側の二段目のガラスは往時のものだと思われます)。


らせん階段もさることながら、テラスの柱のデザインなんかもすごいです。思わず感激しておバカTakemaを披露(右上画像マウスオン)。館内には洋装ドレスの試着コーナーなどもあったりしまして、お姫様になった子どもたちが館内を歩いておりました(最初見たときはちょっとビックリしました)。

さて見学を終了して館外へ。川沿いに植えられている桜は「さぁ咲くよ咲くよ咲きますようずうずうずうず!」という感じでした(左上画像マウスオン)。この日も気温は20度を軽く超していましたから、たぶん数日以内に満開近くまで咲いたんじゃないかなぁ。

さてそれでは大湯温泉を目指します。しかしここでいやぁな予感。


大湯温泉における飲食店の選択肢は多くありませんし、その中でもあのお店は一番小洒落た感じですから‥。今考えてみれば国道沿いのラーメン屋でもよかったような気がしますが‥。

到着してみたらハイ駐車場ほぼ満車、入ってみたら「たぶん席が空くまで30分くらいかかるかと」とお店の人のお言葉で、「じゃ、ほかをあたろう」。そういえば路地を入った先にもお蕎麦屋ありとの看板が出ていたしというわけで細道を進んでいくと‥「うそでしょ、日曜休業だって(唖然)」。観光客相手では決してない店のポリシーにあびせ倒され払い腰で一本取られたという感じです(笑)。

そんなわけでとある場所で何とか食事にはありつけましたが、うーん何とも(苦笑)。ま、最初から過剰な期待はしていなかったしというわけで詳しくは書きません。しまった、しかし、オーダーしたらダッシュですぐ隣の共同湯に入ってくるんだったと今になって激しく後悔(大笑)。結局大湯にはまだ1箇所しか入ったことがないままなんだよなぁ。



発電関係の施設絡みの滝や雪代で増水する川を眺めていたら、ここで別の車が止まりました。すると車から降りてきた女性の方が思いがけない質問を!


聞けば「今日中に角館に行きたいんです」ということなんですが結構距離ありますよぉ!まぁこの陽気だから玉川温泉経由の道で大丈夫だと思ってご説明申し上げましたが、ナビがないのはまぁしょうがないとして、それならばよりいっそう地図で現在位置やルート取りを頭の中に入れておかなくちゃイケナイのに‥まぁこれも「GWならではの椿事」ということでしょうかね(ご無事に角館まで到着できたと信じます)。

さて再び出発!そういえば(゜(エ)゜)さんがちょっと面白いことをおっしゃっていたのでここでご紹介。


へえぇ!まぁお腹も減ってはいませんし辛子添えであれば普段でも食べられますから立ち寄ろうとは思いませんでしたが、となると休屋はしょうが味噌だということなのかな?

ちなみに(゜(エ)゜)さんいわく、「この十和田八甲田界隈では(自分としては)間違いなく『銅像茶屋』のおでんが一番です!」とおっしゃっていたのでご参考までに。


ということで発荷峠に到着し、ずんずんと下っていきます。先行車両もなくここまでは快適。湖沿いの信号で追いついたこのレンタカーもこのあとわたしら2台より平均時速が速くて問題なし。というか交通量極小レベルですわ。

(゜(エ)゜)さんが昨今の休屋地区の「ある意味での惨状」について語られていたのを思い出しつつそのまま通過。それにしても閑散としているなぁ(まぁ、GWとはいえ右上画像マウスオンでわかるとおり新緑もなくジミー大西さん的な時期ですのでやむを得ないのではありますが)。

このまま子の口へと進む途中で先行車の「○戸ナンバーの○ジェロイオ」に進路をふさがれ往生したのですが、遅いだけならまだしも、道も狭くカーブも多い奥入瀬渓流沿いの道でその運転はあまりにアブナイと思うのですがっ!(焼山界隈だったかで休憩した際、(゜(エ)゜)さんも「何ですかねあのパ○ェロイオの運転は!」とブチ切れてました(笑)。まぁこれもGWの風物詩だと思うことにしておきましょう(苦笑)。しかしあの運転だといつか接触事故を起こしそう‥。

さてここからは徐々に標高を上げていき八甲田方面へと向かいます。いわゆる「雪の回廊」を行くことになるんですが、やっぱりねぇ‥


そうなんですよね、同じ雪でも地域によってとらえ方は全然違います。台湾やタイからの観光客にとっては「うっそぉ信じられませんこれは何なのですか!」というレベルなんでしょうけれど、「雪国の朝はまず自分の車を掘り出すことから始まる」という地域にお住まいの方にとっては‥。

ただ、もっとそのことを「観光資源としてもっと手を変え品を変えてアピールすればいいのに‥」。ちょっと控えめすぎますよ青森県。ストーブ列車と地吹雪体験くらいしか聞こえてきませんから。自分だったらじぇったい「雪なし国からの観光客による雪かき体験」「雪(掘り)合戦全国大会」とかを入れます。全国大会の場合、雪国各地で行われているそれぞれの催しの上位入賞チームだけに参加資格を与えるというような権威付けも1つのアイデアでしょう。それこそ津軽ならひと汗かいたあとの共同湯体験も必須です。新しい施設を造って客を呼ぶのではなく、今後は今ある地元の「資材」をどう生かすかが問われると思うのです。日本の地方は今後アタマを使って生き残るしかないと思っています。


はい徐々に残雪が増えてきました。間もなく谷地温泉界隈の分岐、ここを左折して八甲田方面へと向かうわけですが、この段階で15:00を回っています。さてちなみに皆さん、われわれはこの日どこを目指しているのでしょうか?(温泉ファンの方はこの段階で具体的な温泉地名を想定した上でこの先をお読み下さいませ@当ったるかなー?)。

谷地温泉および七戸方面への分岐では猿倉や酸ヶ湯の方面へ。(゜(エ)゜)さんがおっしゃるお言葉もわかりますが、雪なし県の千葉からきたわれわれにはやっぱり「雪の回廊」を通ってみたいのですよ。それこそその感覚は江戸時代に鈴木牧之が「北越雪譜」で書いていたとおり。しょせんわれわれは物見遊山の観光客以上のモノでも以下でもないのですから‥。



だから徐々に高さを増す雪の回廊に「さすが天下の八甲田、すごいスゴイ」と喜んじゃうわけです(笑)。

ちなみに右上画像で路肩(といってもほとんどスペースもないですが)に並んでいるのは山スキーで降りてきた方々。このあと来るであろうバスでお宿だか青森市内だかまで戻るようです。山スキー、やってみたかったなぁ‥というのも、Takemaが最後にスキーで滑ったのは今から25年前のワーホリ in NZのコロネットピークスキー場が最後なのです。しかもあの当時ですら下手っぴだったし(苦笑)。いちおうネットでの繋がりもある八九郎さんなどが羨ましいです。





そんなわけで雪の回廊を進行していきます。

立山の室堂周辺はもっと壁が高いのでしょうが、いかんせんあちらは標高2400mくらい、かくしてこっちは最高標高の笠松峠ですら1020mですからね、単純に比較することはできません。

なお青森市の公式サイトによると、「青森市は世界一の豪雪基幹都市」とあります。もちろんこの八甲田の山々が気象にいろいろと影響しているのでしょう。もっと降る地域は日本国内でももちろんありますが、いわゆる県とか州とかの基幹都市では一番という意味。秋田市あたりは平野部なので実は雪は大したことないのですね(そのかわり北西季節風の影響をもろに受けるのが秋田内陸部)。



そんなわけで酸ヶ湯の駐車場まで来たところで(途中に公共の駐車場がないもので‥)、「ここで(゜(エ)゜)さんともお別れかな」と思って記念撮影。しかしこのあとお話をしていたら「この先の雲谷(もや)にもかけ流しの温泉がありますよ」とのことで、それじゃ行ってみますかということになりました(笑)。



酸ヶ湯温泉はさっさと通過します。こんなGWど真ん中に入りたいという気も起きません。酸ヶ湯の湯に浸かったのは自分が高校生だか大学生の時が最後じゃなかったかな。高校生のころからあちこち出かけてたのね(笑)。でもあの時は登山がメインでしたが。

そんなわけで雲谷温泉到着。ここもやっぱりGWということで駐車場にはそこそこの数の車が止まっていましたが、まぁ酸ヶ湯の比じゃないしねぇ(笑)。



入浴料350円をお支払いしていざ浴室へ進みます。わずかに加温の上かけ流しという湯使いのようで、アル単(アルカリ性単純温泉)系のようです。PHが9.16ということですからもしかしてヌル系かな?



先客さんがおられたので画像は2枚だけ。うーん、ちょっと期待しちゃったけれど肌触りは全然ヌル系じゃなくスベ感があるかなというレベル。でもしっかりそこそこの湯量がかけ流されていることに好感です。ちなみに奥に小さな浴槽があって「そっちはあつ湯なのかな?」と思って入ってみましたが、メイン浴槽と全く同じ湯温で「あれ?」という感じではありました(笑)。

そんなわけでここでいよいよ(゜(エ)゜)さんともお別れです。「もしかしたら夏にまた来るかもしれませんので」系のお話を申し上げ(2014夏は海外でも北海道でもなく東北をめぐろうかと画策中)、こっそり肥後守をいただいたりして(ヤングでナウな人たちには肥後守ってわからないかも知れませんね(うふふ))、ではまたお会いしましょう!

さてこのあとわれわれは再び来た道を戻ります(笑)。さーて温泉ファンの方々、宿泊地の読みは今のところ当たってますか?(笑)。



この上画像の時点で時刻は16:45。しかし「路面凍結に注意」という掲示をあざ笑うかのようにこの時の気温表示は何と「18度」となっていました(驚)。いやぁとにかく暖かだった八甲田、たぶんこの日だけでとてつもない量の雪が溶けたことだろうと思われます。



再び最高地点の傘松峠方面へと進み、さーて今夜のお宿はどこなのか?その正解は次の動画で出てきます。


最後の最後でおわかりいただけるかと。

そんなわけでお宿到着!続きは次ページにていろいろとね。

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