− その2 野岩&会津鉄道完乗で久々に鉄気分満足(笑) −



ほぉーらほら、鉄絵的にもいい感じの雰囲気になってきたではありませんか♪(笑)。

さてここから先は野岩(やがん)鉄道の領域です(正確には2駅先の新藤原までは東武鉄道の営業区間)。この野岩鉄道は東武鬼怒川線新藤原駅とかつての国鉄会津線会津滝ノ原(現会津高原尾瀬口)駅を結ぶ第三セクター鉄道です。この路線が開業したころは「よく開通させたけれども今後の経営は大丈夫なのかな?」と不安になったことを覚えています(当時は大学生)。で、この路線はその大学生時代に登山関係で1回だけ一部区間を利用した経験しかなかったわけなのです。



でも開業が1986年、日本はバブっていく流れに乗っていたわけですからいいタイミングで開業できたわけですし、また接続する東武鉄道としても「鬼怒川より先へ行く&戻ってくる客を取り込める」という計算もあったでしょうから、東武からのバックアップも期待できたはずであり(&福島県側自治体のバックアップも)、これらを考え合わせれば、野岩鉄道は国内の3セク鉄道の中でもかなり恵まれていた事例かと思います(だからいまだに営業休止のニオイがしないわけです)。

おっと説明が遅れました。「上の上の画像@ホーム停車中の車両画像」に気づきましたでしょうか?すぐ左上の画像に見えている対向列車は野岩鉄道の電車です。でも実はわれわれの乗っている車両は会津鉄道所属のもの。それはなぜかといえば!


(なお会津若松−喜多方間は繁忙期のみの延長運行のようです)



そんなわけでディーゼル音を高らかに響かせながら山あいを進んでいきます。



徐々に鉄路周辺の雪の量が増えていきます。ええ、それを楽しみに来たんです北越雪譜的に(笑)。



そんなわけでいけいけGOGOチキチキマシン猛レース的に進んでいきますAIZUマウントエキスプレス!



列車は会津高原尾瀬口駅に到着です。国鉄時代はそれこそ盲腸線(行き止まり路線)の最たる路線の終点であり、旧駅名「会津滝ノ原」駅時代には鄙びまくっていた終着駅として、その昔鉄道ジャーナル誌に種村直樹氏が文章を綴っていたことを思い出します(その種村氏もお亡くなりになったそうで、時の流れがしみじみと‥)。

でもその終点どん詰まり駅は今やご覧のとおり1面2線屋根付きの立派なホームを備える電化路線駅となっています。ちなみにこの駅から先は名実ともに別3セクの「会津鉄道」区間となるわけですが、ここで運転士が変わることはありません。この「AIZUマウントエキスプレス号」にはディーゼル車の運転資格を持った会津鉄道の運転士が始発の鬼怒川温泉駅から乗務しているのです。

それとは逆に、会津鉄道の電化区間(会津田島以南)から野岩鉄道に直通する電車には最初から野岩鉄道の電車運転士が乗務しているそうで、うーんうまく運用を分けてますねぇ。

それはともかく、このあとJR区間に入るという西若松駅でも運転士の交代はなかったようですし、


(あったらごめんなさい)。



ここから先は旧国鉄会津線区間となるので、これまでの高規格路線に比べるとカーブも増えスピードも遅くなりますが、逆にトンネルはぐっと減り、それだけ車窓の景色も楽しめるというわけです。あー懐かしい「塔のへつり」かぁ、何だか以前行ったのも雪の時期だったような‥(その時の様子はこちら)。



さて芦の牧温泉駅にて上り列車と交換です。何やら向こうはラッピング車両のようですが‥



なるほど、福島県観光推進ラッピング‥ん?あの偉人もちゃっかり利用されてますね(左上画像マウスオン)。



そんなわけで列車は西若松駅へと到着です。ここから先会津若松まではJR只見線となりますが、さすがに4社線直通の乗車券は東武トラベルでも売ってくれませんでした。でもその必要もありません。というのもわれわれはここ西若松で下車します。だってこの駅からのほうが圧倒的に近いし‥。ハイ皆さんわれわれが目指す目的地はもうおわかりですね、珍しいことにTakemaが有名観光地に向かいますよ!(笑)。



ところでこの西若松駅、駅舎はピカピカで立派ですがほとんど人の気配がなくてちょっとビックリ(もちろん有人駅なので改札室に駅員さんはおりました)。また駅前広場も広いだけで閑散としており、客待ちのタクシーすらいなかったぞ(ま、すぐ近くにタクシーの営業所はありましたが)。で、Takemaが数時間ぶりの喫煙タイムにいそしむ中、おしんこどんはこういう時と場所では定番の「ミニ雪だるまつくり」にいそしんでおりました。3体やっつけ系建立ね(笑)。なおここまでの野岩鉄道−会津鉄道区間の動画をまとめてみましたのでお暇 or 鉄系の方々は是非ご覧下さいませ(笑)。



そしてついでにもう1つ、ネット上で見つけた浅草−会津若松全区間のダイジェスト紹介動画も貼っておきますのでこれまたよろしければというわけです(この動画内では東武日光にも立ち寄っていますが、シーズンによっては「東武日光発会津若松行き」という列車の設定もある(あった)みたいです。今日の列車も臨時に喜多方行きでしたし。うまくすれば「前夜日光湯元温泉に泊まり、バスで日光まで下りてきて列車に乗り換え、お昼ごはんは喜多方ラーメン」などという芸当も出来ちゃったりして(笑))。



というわけで会津まで直通でやって来たわけですが、乗り終えてみて感じたことがあります。それは、



ということです。首都圏からの集客を考える際にどうしても東武鉄道の意向が多く入ってしまうのはやむを得ないことだと思いますが、仮に「日光や鬼怒川に立ち寄った上で会津へ」といった計画を立てるとすると、やはり1泊2日ではきつくなり2泊3日という日程を組まざるを得ません。しかし旅程が2泊になると、旅行のハードルは一気に高くなるでしょう。

上のYouTube動画もその前提に立って制作されたと思いますが、「日光(鬼怒川)も会津も一度に」という首都圏からのお客がそう多いとは思えません(したくてもたまにしかない3連休以外には日程的に無理)。そう考えてみると、これまでの集客発想を否定する必要はないにせよ、もう1つの選択肢として「浅草からダイレクトに会津へ!」というアピールを前面に押し出して行くべきではないかと思うのです。

そのあたりのことは東武鉄道側も当然考えており「南会津号(浅草−会津田島)」をオンシーズンの週末を中心に運行しています。でも失礼ながら申し上げれば「会津田島までではインパクトも効果も薄すぎ!」なのです。

会津田島は南会津町の中核エリアです。でも会津田島には観光客を引き付けるインパクト(=知名度)がほとんどありません。その点会津若松とは大違いなのが残念ながら現実です。

電化区間の北端が会津田島だという設備的限界にこだわっては先に進めません。自分としてははっきりこう思います。



「ディーゼル車を今さら浅草に?」という既成概念=×を捨てて一考してみる価値はあると思います。浅草駅の構造上排気ガスの問題がないとはいえませんが、「だからダメ」では何も前に進めません(北千住発でもいいし)。というのも、まずは現状における「乗り換え必須」というハードルを打破すべきだと思うのです。

鬼怒川温泉駅等で乗り換えること自体が行動的に煩わしいだけでなく「その先が読めない(座れないかも)」という不安感につながっています。若松直通の定期優等列車(土日祝のみ指定席あり+自由席)として4両編成くらいで走らせれば、観光客にも地元の方にも「旅行&移動計画に組み込んでもらいやすくなる」のではないかと思います。

野岩鉄道の実乗車人員は年を追うごとに減っているようです。調べてはいませんが会津鉄道もおそらく同様の傾向でしょう。もっともっと地域外からお客さんに来てもらい乗ってもらう(&沿線で下りてもらう)ためには、やはり首都圏からの集客に本腰を入れなければいけないと思います。

というわけで「たった1回乗っただけ」のTakemaではありますが、いちおう自己主張したところでお昼ごはんにいたしましょう。この続きは次ページにて。

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