−2016秋、南三陸町と栗駒耕英駒の湯温泉(2)駒の湯でちょこっとお手伝い −



ハイ、温泉ファンの皆さまによる事前の予想通りこちらに到着でございます(笑)。

そんなこんなで駒の湯さんに到着したのは16:00を回った頃でした。お昼の松原食堂さんランチを食べ終えたあと駒の湯さんに電話を入れると、「今晩はうちに仲のいいボランティアさんが泊まるので、そんな感じでよかったらお越し下さい」とのこと。いかんせん思いつきでやって来たわけで、自分としては珍しく「車中泊でもいいか」と考えていただけにありがたいお言葉、嬉しかったです。

また、「夕食は数又さんのところにお願いしていますんで、1人分追加しておきますね」とのこと。えっえっ、もしかして「昼は海幸、夜は山幸?マジですか!」と心の中で飛び跳ねて喜びました(無邪気な52歳)

駒の湯のある栗駒耕英地区はもともと農地として開拓された地域で、今も高原大根やイチゴほかの栽培が行われています。また清冽な水の流れを利用した岩魚の養殖は今でこそ各地で行われていますがここ耕英地区はその先駆者。すぐ上で「数又さん」と名前を挙げた「数又養魚場」こそがその養殖岩魚の先鞭を付けた場所だそうなのです。

到着時間が遅かったこともあり、ほどなく駒の湯ご主人菅原さんの車に一同(全5人)が乗り込んで数又養魚場へと出発です。そしてほどなく到着。





実はこちらのお店には2015のGWにおじゃましているのですが(こちら)、その時は「母屋を使っての営業」でした。震災で養魚場の施設が損傷し、さらには風評被害による販売不振の逆風をもはねのけて頑張って来られたのに、今度は食堂の建物が火災で全焼‥これら全ての不運を乗り越えて食堂を新築というわけですからとにかく頭が下がります。

で、この時のお料理は‥駒の湯のご夫婦もお越しということからなのでしょうが、驚き桃の木のスペシャルバージョンを提供してくださいました!





またお吸い物も岩魚の肝吸いだし、小鉢も漬け物とキノコ以外はみな岩魚料理!通常のメニューにはあり得ないスペシャル御膳でございました!いやはや美味しかったぁ!何でも駒の湯では被災以前、旅館の朝夕食用に長年こちらの岩魚を仕入れていたのだとか。なるほど上得意さんだったのですね!でも自分にとっては「タナボタ」の大ごちそうでした、いずれにせよありがとうございます数又養魚場さん!

そんなこんなでお食事をいただいたあとは戻ってみんなでワイワイと宴会、いやぁ楽しかったぁというわけでおやすみなさいです。結局この日はなーんもお手伝いできませんでした(苦笑)。

さて明けて翌朝は、朝からお風呂掃除開始です。ちなみにこの日は後日の植樹作業にむけて雑草除去のボランティアさんたちが集まってきていましたが‥



他の方々が作業に汗を流す中、何だか申し訳ないような気にもなりましたが、連休中ゆえお客さんの誘導も少しは大変なんです(ということにしておきましょう)。常時「男女それぞれ何人が入っているか」を把握しながら誘導しなくてはなりませんからね。

ただ、休み小屋&食堂ができたことにより誘導にも余裕ができたのではないかと思います。つまりお風呂が満員の場合は休み小屋で待ってもらうことも可能になりましたし、また「それじゃ、先にお蕎麦を食べることにしようか」というお客さんも多く、中には「もともと食べるつもりではなかったが、待ち時間&食堂ありということで急遽お蕎麦ランチに」という方々もおられましたし。この日、お蕎麦はいつもより多めに仕込んだそうですが、比較的早い時間に「完売御礼」となりました。

ところでここで1枚の画像をご紹介。それは‥




(「うそつけただ写真撮ってるだけで遊んでるじゃん」という厳然たる事実に対するツッコミは無用です)。

ちなみにこの時も何組かお知り合いの方がお越しになったのですが、皆さん異口同音に「似合ってる」「本職みたい」とおっしゃって下さいました。確かにこうやってあらためて見ると、われながらただの手伝い人には見えないなぁと(笑)。いやホントにただのお手伝いに過ぎないんですが。

さて、そうこうしているうちにご主人の菅原さんが「今日はボランティアの人出が多いから、みんなでこれを取り付けよう」ということに。



おお、駒の湯温泉の大きな日よけ暖簾が設置されていきます!



これで、遠くからでも「ここが駒の湯!」だとわかるようになりました。

次回訪問時は、この柱を外壁と同系色のペンキで塗装しましょうかね。いや、でも今年はもう行かれないだろうし、来年の訪問時までにはもうどなたかがおやりになってしまうかも知れませんが‥。

さて、このあと少しお客さんの流れが切れたのを見計らって「本日の源泉湯温調査」へと向かいます。



浴室で使用中の源泉の1つはこの日37.9度。もう1つの方(こちらは浴槽湯には利用していませんが)はそれよりも若干低くて37.2度でした。お盆の訪問時にはそれぞれ38.2度37.4度でしたから、やはり外気温の影響を受けているのでしょう。ちなみにこの日この時の外気温はといえば‥(右上画像マウスオン)。やっぱり夏に比べればぐーんと低いですからねぇ。



この時の駒の湯周辺は紅葉がまだでしたが、同じくお手伝いのご夫婦が現地をチェックしてきたところ「今はいわかがみ平付近がピークかもしれない」とのこと。そんなわけでお客さんの登山客比率がお盆に比べても圧倒的に高まっておりました。ここに来るまで登山靴を履いているわけではないですが、もともと山屋の自分ですから、ぱっと見ただけで「あ、この人たちは山帰りだな」ってすぐにわかりますからね。

そんなわけで駐車場も左上画像のようにほぼ満員御礼モード。お風呂も特に男湯は混雑し、ピーク時には「すみません、2回転待ちです」ということにもなりました。ただ上に書いたとおり、車で順番を待つ以外に「休憩室で待つ(この場合休憩料金はいただきません)」「食堂でお蕎麦を食べて待つ(コーヒー等でもOK)」「足湯で待つ(足湯のみだと100円をいただきますが、入浴待ちの場合は無料)」という選択肢があり、これでまぁ皆さん何とかなったかなと。

それでもピークを過ぎれば手すりに赤とんぼがたくさんご休憩モードになったりして、やっぱり秋だなぁという感じです。湯守菅原さんにによると「栗駒界隈の人出のピークは紅葉の時期なんですよ。10月ひと月で年間の売り上げのかなりの部分を賄う書き入れ時なんです」ということでした。なるほどなぁ。



ピークタイムを過ぎたあたりで自分を含めたボランティア全員で賄いのお昼ごはんタイムとなりました。耕英地区で採れた天然キノコ入りの温かいお蕎麦に握り飯、ありがたくいただきました。

さてしかし、自分はこの日の閉店までいるわけにはいきません。この翌日は仕事ですから、このあと千葉まで車で帰らねばならぬわけです。今回の押しかけ系お手伝いは「当日のお昼になって申し出る」という、駒の湯のご夫婦にとっては迷惑千万な話だったと思いますが(重ね重ねスミマセン)、この日のピーク時はお盆のピーク時よりも混みましたからね、「交通整理人」として少しだけお役に立てたかなと。




(ご迷惑でなければ‥という前提ですが(苦笑))。



そんなわけで左上画像の通り駒の湯出発は左上画像の通り14:42でありました。と、東北道に乗ってしばし、古川ICを通り過ぎて少しのところで一気に渋滞。うそだろ、確か前回もここで事故渋滞だったんだよなぁ。

どうやら事故が起きて間もないらしく、渋滞の脇の路側帯を何台も緊急車両が走り抜けていきました。幸い通行止めにはなっていないようでじわじわと車列が進むのが救いです。これが通行止めになってしまうとにっちもさっちもどうにもドラえもんですからね(意味不明)。

このあとはいつもの常磐道経由で帰ります。夕ごはんはすっかり暗くなったいわき四倉PAでこれまたいつもの刺身定食(右上画像マウスオン)。この日はお味噌汁の量が普通でヨカッタ‥。そんなわけで21:15に何とか帰着しました。

あぁー、今回も楽しい東北旅でありました。最近あまり新規湯開拓がないんですが、とりあえずまつばら温泉にも入れたしまぁいいか‥。

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