− その10 養老牛温泉初入湯&牛乳ゴクゴクのあと多和平経由で川湯温泉へ−



ええっとですね、恥ずかしながらここ多和平こそわれわれ夫婦の「キャンプ原点」なのですよ!

さて開陽台のあとに向かったのは養老牛温泉。ここにはかの有名な無料温泉「からまつの湯」があるのですよ。しかしその昔からあまりに有名すぎてこれまで入浴したことはありませんでした。

今回のお出かけではかんの温泉や然別峡界隈にも立ち寄りましたが(まぁ増水で鹿の湯も駄目でしたが)、そういうあたりは意識して敬遠してきたTakemaでありまして、ちなみに羅臼の熊の湯にもいまだ入ったことはありません(湯温自体は46度台であればしなっと入れるとは思うのですが)。

でも「いつまでも食わず嫌いはイカンかな」と思い今回からまつの湯再訪問としたわけです。ちなみに「未湯」なのに「再訪問」というのは、以前「空いていたら入ろう」と考えて山越えダート経由でやって来たときに、ブラックバードのタンデムゆえダートをちんたらとビビリつつ下ってきたらアブ軍団に囲まれ(バイクとアブが同じスピードで移動)、駐車場にバイクを止めたらそれこそ無数のアブ軍団に囲まれてしまい、結局ヘルメットも脱げぬまま退散したというヘタレ過去があるわけです。ただこれまでの行程では(川北温泉でも)アブは少なく「これは今年の羽化は遅れているんだろうな」と想像し、それならというわけで捲土重来よろしく再訪というわけです。

しかしいつものことながら下調べもなく、おまけに道が新道に付け替えられていたこともあり「ここを入るのかな?」と思って入った旧道は進むにつれてどんどん荒れ模様に。進みすぎて数百mバックで戻りましたよハイ。それとともに「バックで戻るスピードと合わせてこれまた数十匹のアブ軍団が同行」です。ぐはぁ!

で、そやつらは本線復帰後に振り切りましたが、やっぱり内陸は気温が高かったのか「アブ元気」である現状を十二分に把握。そんなわけで「からまつの湯」までやって来ましたが‥



あれま、撮影した画像はこの1枚のみ。先客ライダーさんがお2人(身体洗い中)、そしてTakemaの入浴直後に常連さんとおぼしき掃除用具持参の方が来られたこと、そしてさっきまでの数ではないにしろアブの奴らも常に5匹くらいたむろしていたので「こりゃいろんな意味で(撮影は)無理だ」と観念した次第。まぁここの画像自体は自分が撮るまでもないわけですが、湯っくりの入浴はやっぱり秋あたりじゃないと厳しいなぁ。

そんなわけで「安全地帯で養老牛の湯をタンノー」すべく温泉街へ。とはいっても今や温泉宿は2軒だけ(「藤や」は閉館)ですから、そうなると天の邪鬼のTakemaは決して「ビッグワン」を選ぼうとはしないわけです(勝ち組と言うべきか、日帰りだか宿泊だかのお客さんもそちらの駐車場ばかりに吸い込まれていましたし)。

そんなわけで行きましょう「ホテル養老牛」!



実はこちらの日帰り入浴タイムは15:00からで、時間的には少々早かったのでありますが入浴を申し出てみると「もういいですよ」と快諾!嗚呼、日ごろ「フライング入浴がどうのこうの」と綴りがちのTakemaですが、やっぱり公式に許可をもらうと胸が高鳴りますね(勝手な言いぐさ)。というわけでいざお風呂へ。先客さんの姿もないのでムフフ。




(上画像マウスオンで露天風呂画像に変わります)

初の養老牛温泉の新鮮湯をタンノーというわけでまずは小さい方の浴槽へ(大浴槽はまだお湯がたまりきっていませんでしたので)。





でもついさっきまでからまつの湯に数分浸かっていたばかりなのでこれくらいの湯にへこたることなどあり得ずそのままちゃぽり。これぞ無色透明という感じの湯は含石膏食塩泉ですがさしてキシ感は感じずスベスベの湯ざわりでありました。



いっぽうで広い方の湯は万人受けする感じの適温湯でありました。浴室内は比較的蒸れてもいなかったのですが、やっぱり露天風呂があるというのであればクールダウンとあわせてすぐに行きたくなります。



川沿いの露天風呂は小さいとはいえやはり川音を聞きながらの風情がいいですね。ただクールダウンできる場所がほぼないのが残念といえば残念。ちょっとした椅子などあれば嬉しいのですが‥と思ったらアブがやってきました。やっぱりこの時期の露天界隈休憩は落ち着けないかも(苦笑)。

ちなみに湯口からは高温源泉がそのまま投入されているので注意しましょう(右上画像マウスオン)。Takemaは「湯口高温」と大書された掲示(右上画像マウスオン)を見事に(故意に?)見落として悠長な気持ちで触った結果火傷一歩手前でしたわ(ちなみに源泉温度はブロガーの計測によると78度だったらしい=また温度計置いてきた)。

そんなわけで男女それぞれの浴槽とも終始貸し切りでタンノーししばしロビーでクールダウン(業務用の扇風機ありでなかなか快適)。と‥



一番湯をいただいたお礼というわけではないですがここはやっぱりこだわりの牛乳をいただきたいというわけでさっそく購入です。この時期は放牧の無農薬牧草だけを食べているため牛乳もやや黄色みがかっているのだとか?そんなわけで牛乳瓶のキャップを開けてみると‥?




(迂闊に傾けすぎるととんでもないことになるのでここまででやめておきましたが(苦笑))。



キャップの裏側にもこんなにたっぷりのクリームが!説明書きには「軽く振って(お飲み下さい)」との但し書きがありましたが、このクリーム部分をペロリといただく気分は最高です。いやはや、この牛乳を頼んでよかった!

で、こちらホテル養老牛を辞去する前、玄関近くに置かれていた「この牛乳の生産牧場であるの山本牧場の案内板」を撮っていたとき(右上画像マウスオン)、宿の方から山本牧場のミニリーフレットをいただきました。





そんなわけで数分後、山本牧場入口にしつらえられたトレーラーハウス直売所へ到着です。もちろんここでも牛乳は販売していますが、直売店ならではのメニューもあります。というか、冷蔵庫内に見えているクリームたっぷりのビニール袋が何といってもインパクトたっぷりです。







というわけで「ソフトクリーム自家製ワッフルのせ+トッピングでプラリネ(ナッツのキャラメリゼ)」、そして「雪ミルク(増毛の蔵元である国稀酒造の甘酒とこちらの放牧牛乳をブレンド)」を注文。どちらも美味しかったですよぉ!

ちなみにこの旅行を終えてしばらく経った頃、この放牧牛乳の大瓶を数本通販で購入したTakemaです。通販で購入できますし、首都圏ほかの特約店で販売している様子(残念ながら千葉県は最寄りが船橋かぁ)。ぜひ「養老牛放牧牛乳」の生産牧場である「山本牧場」のサイトを御覧下さい。なお真冬でも牧舎には牛を入れないそうです(びっくり)。



続いてやって来たのは多和平。1990年代半ばまでは専ら開陽台派でしたが、それ以降は完全に多和平派となっていたTakemaでありました。ちなみにおしんこどんと結婚前の初タンデムツーリング&キャンプもここ多和平でしたからね。




(上画像マウスオンで地平線画像に変わります)。

いやホント、基本的な施設は最初の頃の記憶と全然変わっていないんですよ。上の展望台も定期的なメンテナンスの賜物か昔のままだし、キャンプ場内の水場も2棟のあずまやもその昔鹿肉振る舞いをいただいたときのままの姿です。厳冬期の気候の厳しさを考えるとこれは結構すごいことなのかなと。

また管理事務所兼レストラン兼売店の「グリーンヒル多和」も、内部の配置も含めて基本的に全然変わっていません。なのに全体として陳腐化を全然感じさせないところがすごいです。あえて変わったところといえば男性トイレ(大)が洋式に変わっていたことくらいでしょうか。標茶町、なかなかやるなぁ。



Takema、ジャンプはしんどくなった系バレバレです(大苦笑)。






ただし昔から変わっていないということは‥「案外テントを張るのに適した平地が少ない」ということも同じです(笑)。見た目の広さだけではわかりませんね。この日のテントは少なかったのですが、おそらくは「選びに選び抜いた平地」に張っていることでしょう。

ゴミ箱は昔は駐車場脇にありましたが、今は一段下がったキャンプ場側に。いわゆるイチゲンの団体観光客さんが捨てるのを避ける?いや、何だか「観光バスの乗務員がツアー中に出た宴会ゴミを無責任に捨てる」ことを抑止するための移動のような気もします。以前に比べれば少なくなりましたが、今でも高速のSAPAで観光バスの乗務員さん(なぜか女性ガイドさんではなくドライバーだか添乗員だかの男性であることが圧倒的に多い)が大量に車内宴会ゴミを捨てている姿を目にしますからね。

いずれにせよここ多和平は今も良心的です。有料キャンプ場とはいえちゃんとゴミ箱がありますから。問題なのは無料キャンプ場のツーリングライダー&無宿系のキャンピングカーで、ゴミ箱がないのでどこにも捨てられない!特にツーリングライダーは「何日も捨てられない=日々臭くなる袋をどうしようもない」ということでやむを得ずコンビニの‥ということになったりもします。

キャンピングカーの場合は「スペースがあるんだから持ち歩けよ!」と思ってもいましたが、そのスペース内にゴミがあるとやっぱり部屋そのものが臭くなるのはしょうがない‥(ただし彼らの場合は出すゴミが人数比にしても多いので一概にライダーと同列にしたくないんですが)。

というわけで提案です。「有料で構わないからキャンプで出たゴミを捨てさせてほしい!」。道の駅やコンビニほか観光客が立ち寄りそうなお店ではその市町村指定の有料ゴミ袋を販売してもらいたい(小さめ袋の販売があるとグッド)。で、キャンプ系で出た(燃える)ゴミはどこでも引き取るというわけにもいかないでしょうから役場や公的機関(JAとか)に専用のゴミ箱を設け、そこに捨てさせてもらえばと思うのです。

オープンなゴミ捨て場は不法投棄が危惧されるということなら、ゴミ箱を表に設置するのではなく所轄の職員さんに手渡しするというやり方もあるでしょう。また早出遅着の場合、「ライダーとてそれくらいのゴミは翌日のキャンプ地まで持ち歩けよ!」ということで片が付くはずです。分別は日本人なら当然身に付いていますし、缶は資源ゴミとして市町村の財源にもなりますから問題もなさそうだし?

というわけで何とか検討してほしいのは北海道のみならずいろんな地域のいろんな方々になんです。特に「有料なのにゴミは持ち帰り」というシステムをとっている施設には真剣に考えてほしいです(というか、それってひどすぎるというかオカシイし=山小屋は除きますよ)。

「ごく常識的な大多数の旅行者」のお願いをかなえてほしいと思います。こういう場合、全国どこでも「近隣在住のやつこそゴミの捨て方がひどい」という話を聞いたこともありますが、だからこそ‥です!

というわけでこのあとは(さすがに時間も時間なので)一気に川湯温泉へと向かいます。と‥





2009冬にこの列車に乗って川湯温泉のラルゴまで来たよなぁ(その時のページはこちら)。そのとき初めて泊まった別館ラルゴが縁で先日の釧路のご自宅におじゃますることにもなったのですから、やっぱり人と人と人の縁ってわからないからこそ嬉しいのかも(志賀直哉「暗夜行路」の皮肉‥になるのかな?)。

さて川湯にラルゴなき2016/8、予約しておいたお値段的最安の「ホテル川湯パーク」にチェックインです。こちらはもともと国民宿舎だったらしい?そういわれればそんな感じのデフォルトスタイルにも思えます。



でもね、道東デフォルトのエアコンなしです。よって到着時(夕刻)はもうとにかく室内が暑くってとにかく換気!

でもまぁ基本的に上げ膳据え膳系のさまざまなサービスなどは不要なので、部屋は広いしこれで十分。あえて言えばオープンなくつろぎスペースがあればなと思いますが、それはかのラルゴが贅沢すぎたからでしょう(今だから書きますが、あのラルゴはもともと北海道拓殖銀行(破綻)の保養所だったそうなので)。

さて時間となりました。夕食へと階下に降り、靴を履き外に出て温泉街を歩いていきますが‥。ここで思ったことがありました。次のページに続きますが、ちょっとテキスト多めなのでお許し下さい。

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