− その3 お風呂のデパートかんの温泉をタンノー!続いての鹿の湯は無念 −



成分は似ているとはいえそれぞれの浴槽が基本的に別源泉というのもすごい。

さてそんなわけでいざお風呂へ。この時間はウヌカル浴室が男性用となっていましたが、夕食後には男女浴室が入れ替わるので、今のうちにタンノーしておかなくちゃ。



浴槽ごとにいろんな名前が付けられていますが細かなことは公式サイトを見てもらうこととして(笑)、浴槽ごとに使用源泉が違うというのもすごい話です(一部だけ同じ)。成分的にはほとんどの源泉が「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」に属するわけですが、実際に入浴してみると、肌ざわりのなめらかな湯もあればややキシ感のある湯もあってなかなか楽しいです。ただ、ウヌカル浴室には露天風呂がないので、夏のこの時期クールダウンできる場所がないのはちょっとナニですが。



洞窟チックにしつらえられた階段を下りていくと、こちらにも3つの浴槽+かけ湯の湯だまりがあります。というか、こちらこそ旧菅野温泉の浴室部分なのだそうです(わたしは初訪問なのでわかりませんが)。浴槽も当時のものに多少手を入れただけでそのまま利用しているらしく、昔を知る方々にはさぞ懐かしいことでしょう。

中央にある大きな「波切の湯」はかなり熱めで43度後半くらいだったと思われます。でもやっぱり広い湯船は気持ちいいやぁ(右上画像マウスオン)。


そのすぐ脇にも別源泉の浴槽が。この2つが結構熱めなんですが、それよりも熱かったのがこの並びにある「かけ湯用」らしき湯だまりで(右上画像マウスオン)、45度近くあったんじゃないかなぁ(いつもの通り温度計は部屋に置いてきたままのていたらく)。

さて、もうひとつの湯がコンカニペの湯でありまして、源泉が壁を伝って流れ下ると同時に打たせ湯としても注がれています。ここのお湯は他と比べても温めで(40度くらい)、長湯には最適です。ただ打たせ湯のしぶきがばしゃばしゃしているのでイマイチ落ち着けませんが、いいクールダウンにもなります。



そんなわけでお風呂から上がり、部屋に戻ってしばしまったり。TV(BS放送のみ)では「名作ドラマ劇場」が放送されていましたんでしばし鑑賞。ちなみに宿泊棟の3Fにはコモンスペースがあったんですね知らなかった‥。



うわー田中邦衛さん、すごく若いなーとしみじみ。あ、自分もあれからずいぶん年を取ったってことだ(苦笑)。

そうこうしているうちに夕ごはんの時間となりました。フェリー内の早め昼食から何も食べていないからお腹減ったぞー!



夕食のお料理は案外シンプルですが自分たちにしてみれば実に適量でありがたいです。よっしゃぁ生ビールで乾杯!のあとはご飯をすぐに出してもらってぱくぱくぱく。われわれは「飲みながらご飯党」なのです。あ、でもかなりお勧め気配だった生卵は朝ごはんに出してほしかったなぁ。美味しいのこそ生で食べたかったのですが、おかずが多い夕食だとたまごかけご飯にもできず、結局は丸飲み(笑)。



ちなみに「北海道地酒 三種飲みくらべセット」があったので1つ注文2人でちびちび。5種類の中から3種を選べるんですが、「大雪の蔵(絹雪)」「二世古(京極)」「国稀(特別純米酒)」をセレクト。え、なんでこの3つを選んだのかって?



ええっと、何言ってるのかわからない方はスルーでよろしくです(苦笑)。でも確かに国稀は旨かったなぁ。大雪の蔵は香りに個性がありすぎて自分としてはイマイチでした。でももちろん全て飲み干したのは言うまでもありません!

さて夕ご飯を食べたあとは、宿泊の皆さんもまったりタイムだろうというわけで湯に行きます!すでに男女の浴室も入れ替わり、今度はイナンクルの浴室へ。





洗い場は手前と奥とに2箇所、その間に別源泉の湯が互い違いに設置されており、壁面も真っ直ぐならば楽だろうに結構複雑で、これはお金かかっているだろうなと‥(邪推)。





そんなわけで露天風呂も含めてタンノーしました。

「え、浴感のコメントとかはなしで?」とお考えの皆さま、拙サイトは20世紀から続くWEB1.0世代の「旅行記サイト」なんですよ、温泉プロサイトじゃないんですからその辺はお許し下さいな。というか、別源泉とはいえ泉質がそれほど変わらないので「よくわからなくなっちゃった」というのが正しいところなんですが(大笑)。



そんなわけで翌朝は足元自噴湯の「イコロ・ボッカの湯」からスタートです。この日の宿泊客は12名ほどでしたが、コアな温泉ファン系の方はおられなかったようで、6時前に行ってみたら先客さんはおろかどなたも入った形跡なしでした(嬉)。

なお浴槽内には熱交換のための機器が入れられていました。これはもう少し場所とかを移動できないものかなぁ、結構自噴部分に近いんですよ。まぁしょうがないか‥(右上画像マウスオン)。



がっついて昨晩に引き続きイナンクルの浴室へ。ちょうどお湯のチェックに来た宿の方に聞いたところ、こちら側から然別湖をダイレクトにつなぐ林道は土砂崩落のままもう何年も通行止めで「もうこのまま(放置=廃道)だと思いますよ」との残念なお話。北海道の林道網は(整備度も含めて)すごいなぁと思っていたこともありましたが、いよいよこんな時代がやってきちゃったんですねぇ(しみじみ)。



戻ってくると、玄関マットには‥ん?これ、オオミズアオじゃないですか!しかも羽根とかもまだ傷んでいない良モノです。ああ、自分が小学生だったら昆虫採集して夏の自由研究の目玉にしたのに!(遠い目)。ちなみに右上画像マウスオンで実寸のわかる画像に変わります(ライターは標準よりちょっとだけ長めのものです)。

というか、小学生時代のTakemaは毎年夏ごとに昆虫採集をしていたのですが、当時から不精ゆえ?わざわざ野山を歩いて採集するのではなく、夜になると光に集まってくる蛾を専ら採集していたというわけです(最終場所はさすがに千葉ではなく群馬県嬬恋村=今バラギ高原でキャンプをしている地域近くの新鹿沢温泉)。

で、8月末になると教育委員会か何だかが主催の「夏の調べもの大会」が開催されるわけですが、昆虫の同定はそこそこ手間がかかるところに、甲虫とかに比べてまだまだ判別レベルが低かった蛾を大量に持ち込むもんだから、自分の番になると一気に流れが滞っていたわけです(苦笑)。

あとの順番の人を先に終わらせてから見てもらったりしていた記憶がありますが、それこそ「これは‥○○に似てはいるけれどちょっと違うし、亜種だろうね」などといわれたこともしばしば(もしかして新種だったりしなかったのかな?)。ちなみに小6の時には、なぜか昆虫調べのコーナーに先生が増員されていたっけ。さては「昆虫は、ここ数年厄介な子が蛾ばっかり持ってくるから、もう1人いないと駄目だよね」というような引き継ぎ事項がなされていたのかも知れません(大苦笑)。

まぁそんなことはともかくこのオオミズアオ、成虫では口が退化していて捕食ができず、羽化してからは一切の食べ物を口にすることなく子孫を残すのみに没頭し、成虫としての寿命はわずか1週間ほどなのだとか。同じ生き物とはいえまがりなりにも成体としてこの世に生まれてすでに52年、さんざん飲み食いして惰眠をむさぼり続ける自分とはあまりにも生き方が違いますなぁ。

さてこれで朝ごはん‥という流れになるのが普通ですが、実はその前に貸し切り露天風呂「幾稲鳴滝(いねなるたき)の湯」タイムなのです。宿泊客限定、さらには有料(1000円/30分)なのですが、こちらの宿の場合これまでかかったコストを考えるとやむを得ないでしょうというわけでチェックイン時に予約しておりました(朝の予約はわれわれだけでした)。



そんなわけで6:45-7:15のタイムで行ってきまーす!(7:30から朝食タイム)。





宿の方いわく、「ここは今年の6月からようやく入れるようになった(整備が完了した)んですよ。当宿唯一のにごり湯です」ということでしたが、確かに濁ってます!なお上画像にマウスオンすると湯足画像に変わりますが、お湯の色が濃すぎです!修整は加えていないスマホ撮影画像ですのでご了承下さい。本当にこんな色ならすごく一般受けするんだろうけれど‥。あ、秋田県の南玉川温泉はそんな感じだったか=詳しくはこちら)。



こちらは金気臭のあるぬるめの湯にかなり熱めの食塩泉を3:1くらいの割合で混合投入しています。あえて別々の湯口にしているのがgood。先ほどお会いした温泉管理の方によると思われる湯温調整は絶妙でまさに適温でした。

それとありがたかったのが「完璧にアブがいなかった!」ことでした。昨日の到着時にもアブの舞いが見られなかったのであとで聞いてみたところ「今年は遅いようです」とのことでラッキーそのものでした。そんなわけでちょこっと動画をば。






さて、湯上がりに汗を拭き拭きの朝食は山の宿っぽくていい感じです。ちなみに宿泊料金は2食付きで1万円ほどしましたが、もっとゴージャス系を望む方はぜひ下界の宿へ。おそらく同じような料金でもそれこそいろいろ出してくれる宿がたくさんあるでしょう。ここはあくまで「湯を求めてくる人のためにお金をかけて再整備された」お宿なのですから、宿泊料金の多くはお湯のための対価なのだと考えましょう。

ちなみに宿周辺はLTEはもちろんのこと3Gとて圏外です。でも館内に飛んでいたWiFiの電波は?しかも「Guest1&2」のIDでしたが?そのうちに公開する予定があるのでしょうか?(なくてもいいですが)。あと右上画像の奥にあったノートPC、使っていいならちゃんと教えてほしかったなと。

そんなわけでかんの温泉をチェックアウト。で、まずはと‥



然別峡の野営場へと向かいます。途中、林道入口の通行止めを見てなるほどなぁとしみじみしましたが、たぶんここからしばらくの区間はいろんな皆さまの行動により維持されるのでしょうね。でも今回の自分は「まずは王道たる鹿の湯」を制すべく駐車場に車を止めてキャンプ場敷地に足を踏み入れたところで、やや長期滞在?と思われる方から次のひと言が。



いや、でもたぶんそうだとは思っていたので「そうですか、でも見に行ってみますね」とお返事申し上げてそのまますたすた。うーん、確かにこのキャンプ場は(空いていれば)いい感じだなぁ‥と思いつついざ鹿の湯温泉にやって来てみると‥。








これは予想&聞いていたとはいえ残念でした。でもまぁしょうがないかと思うと同時に、この上流のいろんなペケペケもたぶん同様だろうなと思えばこのあとの未練もなく出発できるというわけですよ(わかる人にはわかるはず)。しかしその脇には一応あるんですよね別の湯が‥。



うーん、やや熱めだったしミミズだったかもお亡くなりになっていたんですが、やっぱりこの湯に強引に浸かっておくんだった!(後悔)。たまたま次のお客さん(男性)がやってきたので「あー、もういいわ」という気になったわけですが。ま、次回はこの界隈をじっくりと回りたいと思います。

それはともかくとして、やって来た男性はタマゴを持参。どうやら温泉たまご or 茹でたまごを作ろうという算段のようですが、ここの湯温ではどう考えても白身が固まらないと思うんですが?(あえて申し上げませんでした=人生の先輩のようでしたがここは勉強あるのみ)。

というわけで続いては糠平方面へと向かいます。

[戻る] [次へ]